#5 重症者病棟

吉村大阪府知事が、32億円で建設すると発表した新型ウイルスの重傷者病棟。

「大阪が全国初」と7/1付けで自慢してましたが、千葉の民間病院が5月から重症者病棟を運用中。神戸も6/2に建設を発表済。今でも「大阪が全国初」の報道記事が出てきますが、誤報では?何故そのまま垂れ流すのか。しかも国からの交付金での建設。大阪府の手柄ですらない。

そして千葉は30床で3.5億円、神戸は36床で5億円、大阪は60床で32億円。

この金額差は何に由来するものかと、開示請求をかけました。

ちなみに神戸の重傷者病棟にも開示請求をかけてくれた方がおり、こちらがその開示結果。

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対して大阪は…近日公開予定。

…と言ってから早や一か月半ほど。ようやく更新です。(7/4請求、7/20決定通知、入手したのは8月上旬くらいだった筈)

まずは6/24の「知事レク」概要。

0614知事レク概要

「週120名を超えてくることになる」って。最近じゃ超えても驚きませんが。「そんなことはありえない」認識だったんでしょうか。

後半が「重症者病棟」に関する部分ですが、ここに記載がある通り「緊急事態宣言が出ないと使えない」施設なんですね。当然「スタッフの合意も取れてない」し…これ、いざ緊急事態宣言が出た時にすぐ使えるんでしょうか?不安です。

続いて神戸と同様、金額の伏せられた見積。「工事費用」について。画質が落ちてるのでPDFも念のため。

重症病棟見積

それから「必要機器リスト」。「数量」も伏せられてますが、すべてベッド数と同数の「62」だとのこと。(※10/15追記、担当者に再度確認したところ「そんなことは言ってない。62は人口呼吸器の数」との回答でした。何が何やら)

必要機器リスト

神戸の方は人工呼吸器が計上されてないし、挿管ありが12床、挿管なしが24床であると。対して大阪の方は62床すべてに人工呼吸器を配備するので、そこで金額差が出る、ということでした。

ただ「人工呼吸器1台300~500万円」という話もあるので、500万だとしても3億円強ですね。全部の病床にフルスペックの機器を備えるとして、そこまで高くなるのか…。

何より、個室じゃないそうで。

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さらに問題は「ECMO」がないこと。大阪市住吉区の「総合医療センター」の駐車場にプレハブが建設されるとのことですが、「ECMOが必要になったら総合医療センターに搬送する」と担当者は言ってました。どうなんでしょうか、そのシステム。(※10/15追記。PCPSとは、ECMOとほぼ同義だそうです。「ECMOが必要なら搬送する」はおかしい、ということになります)(※更に追記。予算要求段階では“不必要な”PCPSを計上してしまっていたが、発注はしていないとのこと)

この予算については担当部局が試算し、半分に当たる1期分の16億円については議会の承認を経ず、知事の「専決処分」で決裁されているとのこと。こういうのこそちゃんと、ブレインストーミングしてほしいですけどね。

最後に、公開済の情報があるからそこを参照してくれと、以下の3つのURLを提示されました。

まずは「第2回 大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議」資料

続いて「第19回 大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」資料

最後に「第5回 大阪府新型コロナウイルス感染症対策協議会」資料、

「新型コロナウイルス感染症にかかる病床確保計画(案)。

公開するだけで随分時間をかけてしまいましたが。

結局「なんでこんなに高いのか?」よく分からなくなってきました。

ツッコみやお知恵を拝借できれば幸いです。

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