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泡の中には【詩】

アワフキムシの泡がついている
草を見たことがある人は
結構多いんじゃないかと思う

ちょうど今の時季に見られるよ

子どもの頃はこの泡の中が
どうなっているか知りたくて
息をかけたり 指で除けたり
そんなことをして虫を見つけた

なんだ虫の巣だったのかと
ちょっとがっかりしたことを
今では何となく思い出す

でもよくみると腹のほうが
赤くなってて面白いから
何ていう虫か知りたくなって
図鑑で調べて見たんだよ

正しい名前はアワフキムシだ
でも親父や婆ちゃんは
泡虫(アワムシ)って言ってたな

大人はみんな知ってたみたいで
知らなかったのは子どもだけだった

だけど この虫の正体を
ほんとに知っている人は
多分 少ないんじゃないのかな

どこにでもふつうにいるような
珍しくもない虫だけに
詳しく調べようなんていう
人もあんまり いないみたいだ

泡を出すのは幼虫で
成虫は地味なカメムシの仲間
でもふつうのカメムシと違い
見た目は極小のセミみたい

僕も実際に写真でしか
見たことないから よくわからんが
すばしっこくて
警戒心が とっても強い虫らしい

幼虫のほうが成虫より
インパクトが強く
名付けのきっかけになってる虫は
ミノムシなどもそうだよね

あいつも たしか成虫は
地味な色した蛾だもんな

図鑑がなければネットで検索
「アワフキムシ」って
試しに調べてみれば写真で見られるから

僕も今度は成虫でも
探してみようか なんて思ってる



(20220513/私之若夜=しのわかや)
※これは以前投稿した記事の再掲です。
 最近の状況と多少違っている場合も
 ありますのでご了承ください(笑)
 一部修正加筆してあります。
 画像は Canva より頂いています。