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短歌ノート

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小さな歌の寄せ集めですが、塵も積もれば何とやらで、そのうち大きく育つでしょうか。
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2022年2月の記事一覧

買い出し【短歌】

半額になった惣菜に 手を伸ばし引っ込めたときの 息の合うさま 並ぶならよく見て選ぼう レジ待ちも急ぎの時には ハマれば地獄  くっついたビニール袋を開(ひら)けずに 長く感じる時間の不思議 (20220228/私之若夜=しのわかや)

理性の哲学【短歌】

理性ってブレーキ・アクセル両方になりうる危険に今更気づいた 妄想は膨らむけれど目の前の現実がそれを萎ませる日々 淡々と理路整然と悪行を正当化する理性の狂気  (20220228/私之若夜=しのわかや)

なぜそうなる【短歌】

チャッ〇マンをカチカチやり過ぎ ガスよりも先に電池を切らしている件 皮肉にも 一生懸命したことが不評で 手抜きが賞賛されてる 頼んでも なかなかやらず 頼んでもないのに余計なことをしている  (20220228/私之若夜=しのわかや)

発想力【短歌】

残ってるキムチ・豚肉で何作るって 豚キムチしかない発想力 あっ、彼女の元カレと僕の元カノが出来ちゃってるけど僕らは いったい… 実家より 車の屋根に乗ってきた片方だけの乾きかけの靴 (20220227/私之若夜=しのわかや)

鬼のよう【短歌】

特上のカルビを三皿(みさら)も食う友に鬼を重ね見た焼き肉ランチ 夜勤明けの疲れを癒やす暇もなく SNSに酷使されてる 検診で朝食抜きの人の前で ムシャムシャこれ見よがしに食いまくる (20220226/私之若夜=しのわかや)

馴れ合い【短歌】

ああでもないこうでもないと言い合うが無駄な時間を楽しんでいる お〇らなど お互いに出す音ばかり右肩上がりに増えてゆく仲 自分のが冷蔵庫には近いのに「手が塞がってるから取って」と言う (20220225/私之若夜=しのわかや) 【付記】『置き忘れられた短歌Ⅰ~Ⅹ』の続編と思っていただければよいかと思います。以前は一度に八首ほど投稿していたのですが、さすがに多いので、三首程度にしたいと思っています。よろしくお願いします。何処まで続くかわかりませんが、がんばってみます(笑)

小休止_20220223

 久々の短歌の投稿です。「雨水(うすい)過ぎ・春待つ」を主題にして二首詠みました。今回は古語を意識した詠み方にしていますが、よかったら、どうぞ。 『雨水(うすい)過ぎ・春待つ』 ◯ 水温み枯れ野に残る雪もなく山々は遠く遠く春霞 ◯ 氷霜を溶かす日差しも温かき 草木の萌ゆる春を待つかな (20220223/私之若夜=しのわかや)  ※写真:Canvaで作成したものです。

春近し

『白梅の花』【短歌】 ○ 真緑の枝に置かれた玉の芽に紛れて咲いた白梅の花  (20220220/私之若夜=しのわかや) ※今回、花の写真は自分で撮影しました。 〈おまけ〉 『でかいクマさん』【狂歌連昨】 腹が減り あっという間に      つけ蕎麦を二枚平らげる日曜の昼 もう一杯もう一杯と際限なく      食べて はち切れそうな胃袋 ああ食った 食った食ったと腹鼓      タヌキじゃなくってクマが打ってた クマさんは食欲大で胃もでかい      ついでに×