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短歌ノート

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小さな歌の寄せ集めですが、塵も積もれば何とやらで、そのうち大きく育つでしょうか。
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2021年9月の記事一覧

置き忘れられた短歌Ⅴ

不要なのだけれど捨てがたい。そんな短歌のリサイクル?リユース?リデュース?今回で5回目になります。なぜかここまで続いていますが、よろしくお願いします。 『頼むぜ…親父よ。』  ◯誕生日「寿司買ってくる」と行ったきり期待を裏切る銀玉親父  ◯銀魂はカッコいいけど銀玉に夢中の親父はいつもボンビー  ◯ギャンブラー止めてと泣いた親族の愛で親父は足を洗った おい親父!頼むよぉ…。僕が子どもの頃、うちの親父もこれに似たようなところがありました。そんな思いが僕に、こんな歌を詠わせたん

置き忘れられた短歌Ⅳ

要らないけれど捨てがたい。そんな短歌に、合いの手(愛の手)を。今回で4回目になります。何となく続いていますが、よろしくお願いします。では、早速。 『どうすれば…』  ◯「太古」とか「大昔」っておみくじで出たけど僕はどうすればいい?  ◯あの音は恥ずかしいけど引き出しの甘納豆も黴びてて食えない 1つ目です。彼女が「太古」で僕は「大昔」?ああ、多分「大吉」でしょう。誰か、印刷が薄い籤にペンで点や線を書き足して戻したのかな?にしても「太古」「大昔」って意味的によく似ているのがミ

ことば遊びは音遊び

はじめに  いきなりですが、「ことば遊び」は好きですか?「しりとり」「なぞなぞ」「回文」など。クロスワードみたいにパズル的な、ちょっと難解なものもありますが、小さな子どもから大人まで一緒に遊べる知的な遊び。  これらの遊びは、音韻意識を高め発達させるのに非常に効果があるそうです。最近では、小学校の国語の教科書において、言語学習領域の単元内容としても、しっかり組み込まれています。いわゆる、文部科学省のお墨付きでもあります。 短歌の中のことば遊び  実は、短歌の世界にも、この

置き忘れられた短歌Ⅲ

思いつきで始めた投稿。創作ノートに書き捨てられたままの短歌たち。まるでうだつの上がらない僕のようです。それだけに、不要なのだけれど捨てがたい。とうわけで、今回で3回目になります。では、早速、よろしくお願いします。 『僕って、いったい…』  ◯「味見して♥」と言われ食べたが何だこれ?!実験台にされてしまった  ◯「ここだよ。」と手を振り二階の出窓から彼女は今日も君を迎える 彼女と二人きり。一緒の部屋で彼女の手料理をいただくという、なんとも甘い雰囲気。味見をさせられるも、「…

置き忘れられた短歌Ⅱ

本当は続編なんて止めようかと思ったんですけど、1人でも読んでくれた人がいたら、その人のために続けようと思ってました。そしたら、読んでくれた人がいました。感謝です。勇気を振り絞っての第二弾です。これで、誰も読まないようだったら、この続編は潔く止めます。では、早速。 『勘違い』  ◯ご近所のメインクーンという猫をメイクイーンとじいちゃんは呼ぶ  ◯玄関でちゃっかりと履き間違えた色だけ同じ君のスニーカー いますよね。田舎で畑仕事なんかやってる元気なおじいちゃんに多いです。「メイ

生活と短歌

八首詠みました。自宅の狭い庭で見える風景や場面を詠んだものです。即興で作りましたが、読んで気に入っていただけたら嬉しいです。短歌や詩が好きな人は、ぜひ感想をお聞かせください。今後の歌作りの参考にさせていただきます。よろしくお願いいたします。 「小さな庭から空を見上げて」ニ首 ◯見上げれば庭木の枝のあいだにもそっと入り込む薄曇りの空 ◯何気なく見上げた空は今までの夏らしさから少し遠のく 「ピーマンの苗と実」ニ首 ◯水やりをうっかり忘れ葉もダレる野菜も生きているということ

置き忘れられた短歌

今年に入って4月から毎日のように短歌を作っているんですけど、中には「作ってみたけどどうしよう、これ。」っていうようなものもいっぱいあるんですよ。はてさて困ったものです。本当にたまる一方で。中には面白いんだけど、「らしくない」のもあって…。以前なら、投稿サイトに迷わず出して、周囲の反応を見るなどというお茶目なことをやっていたのですが、この行為自体も本来「らしくない」もの。そういった不真面目な日常から足を洗って、筆名も変え、真面目な短歌生活を送りはじめたばかりの今日この頃ですから

山野草の写真と短歌

以下の通り合計八首詠みました。即興で作ったので凝ったものにはならず、素朴な感じがするかもしれませんが、読んで気にっていただけたら嬉しいです。なお、エッセイは常体の文ですが、通常の写真や詩の解説は敬体と口語体で書かせていただきます。こちらのほうが気楽でいいんですよね。短歌や詩が好きな人は、ぜひ感想をお聞かせください。今後の歌作りの参考にさせていただきます。よろしくお願いいたします。 「テッポウユリ」三首 ◯車中より鉄砲百合の群落が窓の後ろに流れ行く道 ◯晩夏から初秋にかけて