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Q字路/遠い女/Booker Little

間借り喫茶の屋号は『Q字路』という。 もともとは『遠い女』で、さらにその前は『深煎珈琲 Booker Little』だった。 何故か昔から、3文字の屋号の店に惹かれていた。荻窪『邪宗門』、『寄港地』、西荻窪『物豆奇』、『三人灯』、高円寺『七つ森』、富士見ヶ丘『慶珈琲』、国立『書簡集』、日暮里『友路有』、新橋『紅鹿舎』、盛岡『羅針盤』、新花巻『山猫軒』、山形『煉瓦家』、名古屋『びぎん』、京都『六曜社』、岡山『折り鶴』、長崎『タロー』等々。 『Q字路』はラテンアメリカ(現代)

    • DUG/Berg/オリーブオイル(240320)

      久々に派手に遅刻しつつ、這いつくばって新宿へ。 友人ふたりと落ち合って謝罪し、伊勢丹へ向かう。札幌に住む友人へ、プレゼントを贈りつけるのだ(彼は年明け、我々に札幌のクッキーと珈琲豆をわざわざ買ってきてくれたから)。 この話は前から出ていて今日やっと実現したわけだが、言い出しっぺの俺が遅刻をかましてしまった。不甲斐ないことこの上ない。 祝日の伊勢丹はごった返していた。ふたりのほうが詳しいし、なんならこっちは初めて這入るので、案内に従って奥へと進む。 イタリア料理が好きで自炊に

      • カフェイン/伊万里/カオマンガイ(240302)

        本気で眠い。 営業中はたくさん試飲をするから、何杯もの珈琲を口にする。置いている豆の状態確認、焙煎後の状態確認。カフェインとルサンチマンの過剰摂取。 夜になって店を閉め、例によってどっかでタイ料理を食して帰途に着く頃、急激に眠気が訪れる。多分、カフェインが一気に抜けてくるからだろう。あるいは単に食べ過ぎなのかもしれない。 営業中(7時間)は基本的に何も食べない(閑古鳥が鳴いてるから食べてもいいんだろうけど、焙煎やら何やらでひとりで地味に忙しくしている)。だから終わったあと

        • ベローチェ/博多/無縁坂(240217)

          台東区での間借り喫茶を始めて3ヶ月が経とうとしている。今日は間借り先の都合(夜の貸切)で早仕舞いした。近所のタイ料理屋でひとり食事をし、その後斜向かいの八百屋でパクチーとほうれん草を2つずつ買った。ほうれん草2つで100円、いちごおまけしちゃうよ、いちごちゃーん、と交差点に向けて絶叫していたお姐さんが素敵だったから。でもいちごはもらえなかった。今度カオマンガイでも作ってみよう。いまはベローチェで一服しながらこの文章を書いている。 ベローチェに這入ると博多の夜を思い出す。初雪

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        Q字路/遠い女/Booker Little

          境界

          都市を歩くとき、視点は街にへばり付いている。 家も職場も好きなお店も、町名や駅名の支配下にある。目につく限り地名の海だ。住居表示、交差点、デイリーヤマザキ〇〇店。記憶と地名はしっかり紐付けられて、意識の底に杭のように打ち込まれている。そこから広がる網に雑多な記憶がいくつかこびりつく。  たまたま都内で生まれ育ったから、というのも少しはあるかもしれない。駅と駅の間隔が短い割に街の様相ががらりと変わったり、狭い範囲にいくつもの異なる町名が細かく付けられていたりする。こっからこっち