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OFC備忘録と雑記 #4

こんにちは。shino0907です。

4本目のノートになります。今回は「各ファンタジーの評価値の推定」について紹介していきます。

話題が少し複雑なので、以下のように内容を2回に分けて説明していきたいと思います。

今回の内容

  • 各ファンタジーの価値を推定する理由

  • 各ファンタジーの継続率

  • 各ファンタジーの平均打点

次回の内容

  • 継続率、平均打点、ブラインドの取り切り等を考慮に入れた各ファンタジーの価値の推定

少しややこしい話かもしれませんが、最後まで読み進めていただけると嬉しいです(最後まで無料で読むことができます)。

前回のノートはこちら:OFC備忘録と雑記 #3
初回のノートはこちら:OFC備忘録と雑記 #1

1. 各ファンタジーの価値を推定する理由

まず初めに、そもそもなぜ各ファンタジーの価値を推定する必要があるかについて軽く触れたいと思います。

これについては理由は様々あると思いますが、一番の理由は「各ファンタジーの価値が変化すると最適なカードの配置も変化するから」です。

具体的に説明します。

OFCの4ターン目、あなたは2つの配置方法(配置①、配置②とでもしましょう)で悩んでいました。それぞれの配置の特徴は以下の通りです。

配置①:
Aファンを狙う配置。この置き方をするとAファン以外のファンタジーは狙えない。成功確率は25%である。

配置②:
Kファンを狙う配置。この置き方をするとKファン以外のファンタジーは狙えない。成功確率は40%である。

さて、あなたはどちらの配置を選びますか?
おそらく中級者以上の方でも、この判断は簡単ではないと思います。

ですが、次のような条件だとどうでしょう。

配置①:
Aファンを狙う配置。この置き方をするとAファン以外のファンタジーは狙えない。成功確率は25%で、成功した時の期待値は40、失敗した時の期待値は0である。

配置②:
Kファンを狙う配置。この置き方をするとKファン以外のファンタジーは狙えない。成功確率は40%で、成功した時の期待値は20、失敗した時の期待値は0である。

ここでは、「AファンにはKファンの2倍の期待値がある」ということを分かりやすくするために、具体的に40、20という数字を設定してみました。

すると、それぞれの配置の期待値は以下のようになります。

$$
配置①の期待値:40 × 0.25 = 10\\
配置②の期待値:20 × 0.40 = 8  
$$


よって、配置①の方が期待値が高いということが分かります。

従って、各配置の成功確率と、成功時に達成される各ファンタジーの価値が分かれば、どの配置が一番期待値が高いのかが分かります。

各配置の成功確率は、解析することで計算することができます(4ターン目であれば、高校数学までの範囲で手計算も可能です)。

よって、重要なのは各ファンタジーの価値をいかに見積もるかということになります。

2. 各ファンタジーの継続率

各ファンタジーの価値を推定するためには、各ファンタジーに関する様々な数値を知ることが必要になります。

ここでは、各ファンタジーの継続率を求めた結果を紹介します。

まず前提として、各ファンタジーの継続率を厳密に求めることは不可能です。

理由は「必要な計算量が膨大なため、コンピュータによる計算が追いつかない」からです。こればかりはどうしようもありません。

そこで、以下の手法で各ファンタジーの近似的な継続率を求めました。

  1. 全54枚のカードの中から、各ファンタジーで使用する枚数をランダムに選ぶ。

  2. 選んだ枚数でファンタジー中の配置方法を全探索し、継続するか継続しないかを記録する。

  3. 以上の施行を十分繰り返し、近似的な継続率として採用する。


以上の手法により、各ファンタジーの継続率は以下のようになりました。試行回数はそれぞれ100万回です。

$$
\begin{array}{}種類&:&継続率[\%]\\\ Q&:&37.73\\\ K&:&49.77\\\ A&:&63.86\\\ Tri&:&77.78\end{array}
$$

3. 各ファンタジーの平均打点

各ファンタジーの継続率を求めるのと同じ手法で、各ファンタジーの平均打点を求めました。こちらも試行回数はそれぞれ100万回です。

まずは、継続時の平均打点です。

$$
\begin{array}{}種類&:&継続時平均打点[blinds]\\\ Q&:&21.8\\\ K&:&25.8\\\ A&:&29.5\\\ Tri&:&32.5\end{array}
$$


続いて、非継続時(ファンタジー終了時)の平均打点です。

$$
\begin{array}{}種類&:&非継続時平均打点[blinds]\\\ Q&:&11.8\\\ K&:&14.5\\\ A&:&16.9\\\ Tri&:&18.8\end{array}
$$


こうしてみると、やはりトリファンの強さが際立っているのが分かります。

また、Qファンは継続率も低く、継続時の打点も伸び悩んでいることが確認できました。

4. 終わりに

今回のノートはここまでとなります。

次回のノートでは今回の内容を踏まえて各ファンタジーの価値をより深く考察していく予定です。ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

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では、また次回の記事でお会いしましょう。

ありがとうございました。

shino0907(@shinonomen0907

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