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投資メモ28 外資規制緩和法案成立はフィリピン開国の号砲
2022.3.28
Shinnさん、最近更新ペース早いっすね
株価も底打ち、ヤル気っすねー📣
あ、暇なんすか?
ひ、暇じゃねーし
なんならソコソコ忙しいし(暇)
ま、いいか (´・ω・`)チッ
冒頭からくだらない展開、失礼しました。
普段も本題よりアイスブレイクに力を注ぎがちのShinnです。
3月21日、公共サービス法改正法(Public Service Act改正法)にドゥテルテ大統領が署名しました。フィリピンの電気通信事業は公益事業のリストから除外され、外国資本による同部門への出資上限(40%)が撤廃されます。
これを受け、Ipsより以下のお知らせがリリースされました。
フィリピン共和国における、通信事業などへの外資規制の緩和につながる 法律の成立についてのお知らせ
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有報にも継続して記されており、Ipsの事業展開にとって影響の大きな事象として注目しておりました。
皆さんはどう受け止められたでしょうか。
私は、これまで先行して投資してきた「国内外に構築した通信インフラ」「フィリピン国内の許認可、権利」の利用機会拡大に期待とのことで、素直にポジティブな内容として受け止めました。
まさにフィリピン開国の号砲が鳴らされた印象。
何事にもリスクは付きものとは言え、これからワクワクする展開が期待できるワケです。
引き続き応援したいと思います。
あの…こちらも是非
投資メモ25 外資規制緩和法案の議会承認について
さて、この法案成立に関連した「海外の通信事業者の参入」に関する記事をピックアップします。
キーワードは「2018年」
記事①
European telcos keen on Philippines after PSA amendments passed
これは最近の記事。
在フィリピン欧州商工会議所へのインタビュー記事になります。
2018年に行われた第3の通信事業者(サードテルコ)入札時に参加した欧州通信企業にとって「公共サービス法改正がフィリピン参入の機会となり得る」という内容です。
当時は国内外10社くらいの企業が入札に参加、最終的にChinaTelecomを主体とするコンソーシアム(現在のDitoTelecommunity)が落札したのですが、このタイミングで再度フィリピンへの事業参入の機会を伺っているのでしょうか。
ちなみに、記事に紹介された企業はノルウェーTelenor、オーストリアMobiltel、英Vodafoneなど。
いずれも資本力のある大手通信企業です。
ここでもう一つ、2018年の古い記事ですが、とても興味深い内容でしたので紹介します。
記事②
Converge ICT to partner with KT for 3rd telco bid
Convergeが2018年のサードテルコ入札に韓国最大手の通信企業KT(Korean Telecom.corp)とタッグで参加、という内容です。
Convergeは今や固定BBサービスにおいてレガシー2社に肉薄する勢いで伸びている企業ですが、当時はモバイル分野の参入も検討していたそうなのです。
注目したのがKTとのタッグ、という内容。
文中、CEOのUy氏は「モバイル事業への参入については、国際的な通信プレイヤーとの協力が必要」というコメントを発しています。
✍️仮に記事①に挙げた外国企業がフィリピンの通信事業に参入する際、記事②のようなフィリピン国内通信事業者とのタッグ(若しくは通信事業免許を持つ中小事業者の買収)という展開が想定され、つまり、Ipsがリリースで言及しているように、先んじて投資した設備を利用してサービスを展開するパターンは十分に考えられそうです。
当時の入札事業者リストには、フィリピンの通信企業NowTelecom、更にIVANとも関係のあるPT&Tの名前も含まれており、これらの企業の動向などは注視しておきたいところです。
Convergeはこれを機にモバイル事業への参入を打ち出してくるかもしれませんね。。。
そのサードテルコであるDitoTelecommunityについて少し触れます。
現在、モバイルの加入は700万口まで伸ばしており、更に今年はBBサービス進出を計画しているそうです。
気になるのはDitoの40%の株式を所有するChinaTelecom、ここは言わずと知れた国営企業です。解釈に間違いが無ければ、このままの体制だとDitoは新たな展開、事業拡大に問題を及ぼすことになりそうです。
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Ditoが事業を進めるには、例えば国営企業では無い新たな出資者を求めて行く等の対策が必要かと思われ、こちらの動向も気になるところです。
さいごに
昨年署名されたCREATE(法人税改正法案)を含め、フィリピンが長期にわたり経済成長を遂げるために必要な「外国企業の投資誘致」に向けた環境は着々と整ってきております。
Ipsのフィリピンにおける事業分野はよりダイナミックな展開が期待できる一方、競争はよりハードになることは間違い無いと思います。
その中で求めたいのはスピード、協業による効果的な資本投下、そして良質な設備の3点。
Ipsには、これから起こるであろうビッグウェーブに乗って更なる成長に期待したいです。
今回はここまでとなります。
また動きがあり次第、このnoteにアップデートしていきます。(衛星BBサービスにおいては外国資本とのトライアルや商用計画が続々と発表されております。この辺りの進展などもいずれ書いていければと思っています。)
ご意見、ご質問はTwitterか本noteにてお気軽にどうぞ。
Shinn
そうそう、2018年のサードテルコ入札と言えば、日本の大手通信企業にも噂があったようで…
https://primer.ph/economy/top_news/philippines-communications-corporation-conception-kddi/