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はじめて娘を尊敬した日の話

娘が通う保育園には、
二人の先生がいる。

一人は、副担任の先生。
癒しを絵に描いたような方。
「優しくて穏やかな保育園の先生」のイメージそのまま。

お迎えに行くといつも、
「お母さんが来てくれてよかったね〜」
と娘に春みたいに優しい声で語りかけていて、
こちらまで癒されている。


もう一人は、担任の先生。
「愛のある厳しさ」を持った方で、
普段は親にも子どもにも、なかなか厳しい。

「服のサイズが大きいので、至急裾上げを!」
「(手掴み食べを始めてすぐに)次、スプーンの練習お願いします!」
なんて序の口で、
「お母さんが働き始めてから、〇〇ちゃん(娘の名前)が不安定なんです。」
なんてことも、ハッキリと言われる。
愛あるご指導が、時々ぐさっと胸に突き刺さる。

でも園の連絡帳を見ると、いつも小さい字でびっしり、今日の出来事を書いてくれる。

基本的に、どの先生が書いても今日はどんな遊びをしたとか、淡々と一日の出来事を書いてくれているんだけど、担任の先生の文章には、なぜか滲み出てくる愛が伝わってくるので不思議だ。


でも、大人の自分にとってさえ、
「愛」は時にしんどい。

「こっちだって頑張ってるのに!」とか、
「そんなこと言わなくても」とか、
思ってしまう時もある。

娘にも日々、
「『おかわり!おかわり!』と言うので、『なーいーのー!!!』と戦っていました」
「右手でスプーン持って左手で掴むので、『スープは手づかみダメェ!』と大騒ぎでした」
と、厳しくご指導賜っている感じをお迎え時の報告からひしひしと感じている。
(だいたいがごはんの話)



そんなこんなで、わたしもパパも、
「娘は優しい副担任の先生が好きだ」と、
ずっと思っていた。

正直な話、担任の先生は怖いから、
娘は萎縮しているのではないか、とさえ、
心配していたこともあった。


最近、お話が日々上手になる娘は、
「■■ちゃん、▲▲くん、□□ちゃん」と、
お友達の名前を口ずさむようになった。

そしてついに。
「●●せんせ!」と、
先生の名前を呼べるようになった。

初めて彼女が名前を呼んだのは、
担任の先生だった。


最近は毎朝、
「保育園行くよー!」と投げかけると、
「●●せんせ!GO!GO!」と嬉しそうに、
玄関から飛び出していく。


そうか。
この子はちゃんとわかってるんだ。
「愛とは時に(往々にして)甘くない」ということを。

わたしがもし1歳だったら、
優しくて穏やかな先生の方に、
逃げ込んでいたと思う。

でも、彼女は逃げずに、
今日も「愛ある指導」を受けながら、
毎日成長して帰ってくる。


尊敬する、我が娘へ。
毎日元気に頑張ってくれて、
いつも本当にありがとう。

ママもあなたに負けず頑張ります。

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