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【後編】専用グラウンドなし...部員の勧誘なしでも全国制覇12回!本当に入団して良かった世田谷西リトルシニア

前編では11期生として世田谷西シニア(通称セタニシ)に入団した経緯と指導者について紹介しました。

今回の後編ではチームの雰囲気、進路について紹介していきたいと思います。

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中学3年生当時の著者

各々がやりやすいようにしてくれる雰囲気

意気揚々とセタニシへ入団!それでも中学生になって本格的に硬式野球を始めるのでいろいろ不安なことはあったなかでも2つの不安がありました。

「先輩怖いのかな?」

平気でした。少年野球の先輩をくん付けして呼んでいたのを、さん付けで呼ぶようになったなどの変化はある。
舐めてるというわけではなくて。あたりまえですけど、暴力もなくパシリされることもなく、威張ることもなく中学2年生、3年生の先輩方は本当にみんな優しく可愛がっていただきました。嫌いな先輩もいませんでした。
野球道具もたくさんいただいた。きっと今もこういう雰囲気だと思う。

同期に関してはいろいろな地域から集まってくるので、最初はオラオラな奴もいれば、平和にやりたい、輪に入りたくないっていろんな奴がいると思います。ただこの学年で活動して、時期を過ぎていくと仲良しになっていきますね。時間が全てを解決してくれる。卒団すると笑い合うネタになると思いますね。

2個目の不安。

練習できるのかな?1年生は雑用ばかりか?

【活動日について】
水曜日:グラウンドにて全体練習orランニング、トレーニング(時期によって変動)
土日:試合か練習

この活動日の参加は必須です。
例外として火・木に神宮室内練習場をお借りして、野球塾という打ち込み練習をおこなっています。別途費用もかかるので参加希望者のみが対象。

チームの練習においては、専用グラウンドを構えていないためグラウンド使用時間よりも早めに集合して、アップする。グラウンドで素早く準備して練習に入る、終了時間が近づいてきたら全員で整備して終了する流れです。

なのでグラウンド内ではキビキビと動くこと、時間を守ること、次の練習へ移行するにあたりスムーズに動くこと。これは指導者からもよく声掛けられますし、セタニシの一員になった以上意識することです。

練習ですが、1年生だからといって雑用することがメインではないです。軟式から硬式にボールが変わったので基礎練習から試合形式の練習など1年生からもたくさん練習できます。高校野球からが本番というのがチームの方針であるため、打者であれば遠くに飛ばす投手であれば速い球を投げることを目的として指導していただきますし、そういう練習メニューが組まれています。

3年生最後の大会が終了後も、セタニシでは練習参加が絶対です。
繰り返しにはなりますが高校野球からが本番なので、高校入学直前までみっちり練習をおこないます。(受験日、学校行事等がある場合にはそちらを優先する)

練習内容からそれますが、道具の片づけ、グラウンド整備等をおこなうのは最上級生が中心です。使用時間が決められている以上、慣れていない1年生がやるより3年生がやるほうが効率いいからだと思いますが、1年生だから雑用やる、やらせるのような上下関係はありませんし、そんなところをもし指導者に見られたら指導者が許してないです。いつもミーティングについてはここも言われていたので今も間違いないです。

またすごく日本社会として問題視されてるイジメのようなものも絶対ないです。仲間外れにする、されるなんてことがもしあったら指導者が気づきますし、ここも絶対許さないです。仲間を大切にするということもよく言われていました。野球はチームスポーツなのでここ大前提ですよね。うまい、下手関係なく全部員に指導者が声かけてくれるのもセタニシの特徴だと思います。親御さんも毎週練習や試合に顔出せるわけではないでしょうし、息子がしっかりやれているかすごく不安になるところですよね。

断言できます。
セタニシの指導者へ安心して預けてくださいね。

高校野球へ向けての進路相談

悔しい思いもしながら、一生懸命練習し、迎えた最後の夏季関東大会の初戦、現阪神タイガースで活躍している原口文仁くんがいた寄居シニアと対戦したものの、コールド負けで初戦敗退。自身も背番号23番でメンバー入りしたが、あっけなく中学野球は終わってしまった。正直涙も出なかった、せっかくメンバー入れたのになって気持ちだけ。チーム方針として高校野球から本番と位置付けているため、すぐ切り替えた。

そしてとても大事な進路選択の時期。
個人面談をするようなところまでではないですが、蓬莱監督は部員が行きたい高校は各々ちゃんと聞いてくれました。セレクションがあれば、案内していたと思う。セタニシの方針です。

メンバー外の部員でもとことん進路については相談に乗ってくれて本当にありがたかった。野球推薦でいけるのもごくわずか。もちろん自身が野球推薦でいけるわけがなく、どうしようか迷っていた。

蓬莱監督にはこう言われた記憶がありました。

「ここで野球終わりじゃないんだろ?野球好きで続けるんだろ?高校野球からが本番。甲子園常連校に入れば、甲子園行ける可能性もあるだろうけど、自分が出場機会ある高校、たくさんチャンス与えてくれる高校でもいいんじゃないか?そういう考え方もある。自分の目的を考えてみな。人と違ってもいいじゃん。公立高校でも悪くないぞ」

全国優勝したい!と思って入るよりも次のステージでも野球を続けていきたいと思う選手が多く入団するのがセタニシと特徴です。

1人1人の個性を見極めてくれているので各々かける言葉は違うと思うけれど、シニアでレギュラーになったことない部員に対してここまで言ってくれて本当にありがたかった。こういうサポート力は本当に素晴らしいですよ。

最初は千葉県の公立高校に興味があり習志野高校、市立船橋高校へ見学。そのあとは私立の東京学館浦安、東亜学園を見に行きました。最終的には世田谷区成城にある都立総合工科へ進学を決めた。広い専用グラウンド、充実した指導体制、開校2年目だったので新たに歴史が作れるかも、他同期も3人進学する、甲子園も目指したい。そんな理由だった。

8月ぐらいに蓬莱監督へ「都立総合工科を受験することに決めました。来年1月の推薦入試に向けて野球と勉強、両方ちゃんとやります」と伝えた。無事合格を果たすと、

「本当に良かったな。けどこれからが本番。俺たち指導者は高校生になれば応援してやることしかできない。親への感謝を忘れないこと。期待しているよ」

常々中学野球で終わりではなく、高校野球からが本番だと。
部員の進路に対しては最大限のバックアップをしてくださいます。

また「中学校での勉強に関してもしっかりやること」
全学年共通で指導者の方々に常々言われていることなので、野球だけうまければそれでいいという考えはないですし、そう思っている子供に関してはセタニシでやっていくことが難しいかなと思います。両立を求められます。

11期生に関しては、基本東京や神奈川の高校に進学した選手が多く、関東外の高校に進学したのは一人だけでした。11期生の進路を紹介します。

都立総合工科、佼成学園、駒場学園、帝京、安田学園、国学院、専大付、日体大荏原、明大中野、和光、日大一、国士館、都立足立新田、慶応義塾、東海大相模、花咲徳栄、日大明誠、九州国際大付

今は年月も経ち、進学先が全国に散らばっているようです。
昔に比べたら進路の幅はすごく増えたのではないかと思います。

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以上になります。
ここまで御覧いただきましてありがとうございました。全く野球で活躍することはできませんでしたが、セタニシの雰囲気等についてお伝えできればと思い書いてみました。

元々は中学入学を控える息子の親の方から知人を通じて、
世田谷西シニアってどんなチームなの?」と聞かれることが多かったため、前編と後編に分けて書きました。どのチームにしようか迷ってる親の方もたくさんいらっしゃるかと思いますので、参考になれば嬉しいです。

子供がいる親の方はこんなこと知りたいんじゃないかな~って目線で書いたつもりです。

実際には親、子供で必ずチームへ行って自分の目で見学することをおススメします。合う、合わないありますし野球をやるのは子供なので。
技術的なことは野球専門メディアの方が取材するかと思いますので、自分の責任持てる範囲で卒団生から見た世田谷西シニアの雰囲気を書いてみました。数時間グラウンドにいただけで書いた薄いものではなく、卒団生として3年間やり通したので中身はあるかと思います。

セタニシの代名詞と言えるバッティングですが、この動画を見ていただければ私が説明するよりわかりやすいです。


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