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新規事業に必要なアブダクション(仮説)思考

昨日、ガリレオの映画を見に行くと、映画館が老若男女で賑わっていて小学生〜高齢者まで楽しめるコンテンツの魅力に圧倒されていたのですが、結論アブダクション要素が強い映画は誰もが面白く感じてしまうのではないかと思いました。

アブダクション(仮説思考)は日々新規事業を検討する中で非常に重要な考え方になるので、ガリレオを題材にして書いていきます。

一見重要そうではない事実から、死因を導き出す福山雅

アブダクションとは、一般的には遡及方法という、結果を受けて原因を追求する方法になります。結果と原因の因果関係の推測を、特定の事実や事象から導き出す方法になります。

今回の題材である映画「ガリレオ」では、物語の序盤に殺害現場で福山雅治がある状況に着目します。その状況から、仮説をたて、死んだ(結果)原因に、化学と人間の法則を当てはめることで、謎に包まれいていた死因への確度高い仮説を構築します。

このように、アブダクションとは、特定の事実/事象情報から仮説を構築し、結果となる原因を突き止める思考フローになります。

福山雅治はその仮説を実証実験を行い、見事死因を特定することに成功するのですが、物語では「どうやって殺害を実行したのか?」という論点に映っていきます。

福山雅治の「視点を変えろ」の一言で、概念思考とラテラルシンキングを発動し洞察的演繹法を使いこなし、殺害方法を特定する柴崎コウ

殺害現場の状況と証拠品の情報から共通点を探り殺害方法を考えたり(帰納法)、事件の関係者のアリバイ情報や殺害時の状況から、演繹的に殺害方法を探る刑事が柴崎コウなのですが、なかなか殺害方法を特定できません。

帰納法とは、事実となる情報や起こっている情報(事件関係者の行動情報ABC)の共通点を整理して、特定の法則をあてはめると結果(殺害方法X)を導き出せる考え方です。

一方で、演繹法とは、結果(殺害方法X)の背景に存在している前提のルール(事件関係者の状況/情報)前提のルール下に起こっている事象(事件関係者の状況/情報の時系列変化等)を当てはめると、結果(殺害方法X)を導き出せる思考方法です。

殺害現場の情報から演繹的な思考方法で死因を特定するも思考を詰まらせてしまう柴崎コウに対して、福山雅治が明言を発します。

視点を変えろ。

この一言で、概念的思考+ラテラル思考を駆使して、事件に関連しているアイテムの前提を捉え直し、殺害方法を導き出すことに成功します。

概念化思考は、水の捉え方を「飲むもの」以外で、「火を消すもの」、「洗うもの」などのように、対象物に対する切り口を変える考え方です。

ラテラル思考については、「待ち合わせ時間に30分遅刻をする=相手に迷惑をかける」という前提を捉え直すと、「待ち合わせ時間に30分遅刻する=30分相手に時間が生まれる」といった感じです。

概念思考とやや近いのですが、この思考方法を行うことで、柴崎コウが殺害方法を特定することとなりました。

アブダクションは多くの人ができないから面白いと感じる

福山雅治はアブダクションを基本戦法として事件を解決しますが、柴崎コウは、演繹・帰納戦法がベースとなっている対立構造が成立することで、ガリオシリーズが面白く見えるかもしれません。

しかし、このアブダクションを実行し、アブダクションのレベルを改善することは思考の訓練が必要と思います。私たちは日常生活で、想像以上に無意識的な行動を行っており無意識的な行動を意識的に振り返ることは不可能に近いです。意識的な行動を振り返ることは可能ですが、意識的に行うことは、常生活の中でそう多くはないはず。

ですので、アブダクションを日常的に感じる瞬間がなく、非日常的な体験をガリレオを通じて体験できるので、面白いのではないかと思います。

同じ構造として老若男女で人気なコンテンツとして、コナンがあると思います。コナンは今年公開された映画の興行収入が92億円で史上2位だそうですが、2017年頃までは興行収入が40億円とそこまで高くありませんでした。

元々、コンテンツの内容が大人向けに設計していたそうで、コナンが推理するアブダクション難易度が高く、子供には理解できない内容とだったと考えます。

しかし、2018年頃から子供でもぎりぎり理解できるアブダクションとアブダクションの証明に必要な伏線の拾い方をコンテンツに落とし込み、若者も理解できるようになったことが今の興行収入を作っているとか?でしょうか。笑

余談ですが、ワンピースは物語の結末をマニアたちに積極的にアブダクションしてもらえるように、誰も気づけないような伏線をほぼ全ての内容に盛り込まれているのが凄いなと。

アブダクションは新規事業でも重要

新規事業では、顧客が行なっている事実の情報や特定の行動からアブダクションの連続を行い、事業のアイデアを構築していきます。アブダクションがなければ、誰も気づけないようなイノベーションは起きませんし、化学や実験ではこのアブダクションを行うことでイノベーションを起こしてきました。

という感じでアブダクションについてガリレオを題材に触れてみましたが、次回は企業の新規事業を例にアブダクションのプロセスについて考察してみたいと思います。

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