コント「ケトルの罠」

やばい、タイトルにコントなんて書いたら落ちがあって面白い話だと思われそうだけど実は至って普通の話...

そして多分、私がシソンヌ好きなことがバレた。





そんなことはさておき、これは私が大学4年生になって間もない時のこと。

私の研究室では、ゴミ捨てや掃除、台所の整理整頓という雑用を4年生が担当していた。

毎朝9時半からの30分がその時間に当てられていた。

私も4年生として研究室に配属した時、実験より先にまずその掃除や片づけのやり方から覚えさせられた。


だいたい朝の雑用も覚えてきて、その日は一人で台所スペースの掃除と電気ケトルにお湯を充填していた。


びっくりなんだけど、私はこの研究室に配属されるまで「電気ケトル」なるものを使ったことがなかった。


一通り仕事を覚えたと言ったものの、いつも誰かがお湯を沸かしてくれていたので、一人でケトルに水を入れてポチッと沸かすボタンを押すのは初めてだった。


「水入れてポチッとするだけ?簡単じゃん!」


家でお湯を沸かすことと言えば、温かいお茶を飲む時くらい。


私はほとんど毎日お水かお茶(冷)しか飲んでいなかったので、温かいお茶を飲む時は毎回ヤカンのようなものに水を入れてガスコンロで沸かしていた。


料理の時も鍋でそのまま沸騰させていたので、「お湯をストックしておく」という習慣がなかった。


しかし、研究室では大人たちがよく飲むコーヒーや紅茶のために、電気ケトルが二台も用意されていた。(お湯の管理は4年生)


その日初めて一人でケトルをポチッとした私は、しばらくお湯が沸くのを眺めていた。


するとだんだんケトルの上部から湯気がモアモア出てきてブクブク沸き始めた。


私は「おおー!こんなに早くお湯になるんだ!」と、感動し、もう一台のケトルにも水を入れようと二台目のケトルを持ち上げようとした。



アッッッッッッッチィィィィィイイイイイ

∑(゚Д゚)


横にあった二台目のケトルを持ち上げる時、一台目のケトルから出ていた湯気に思いっきり手がかぶさり、一瞬にして大火傷の事態。



湯気が熱いことは理解していても、「ケトルから出る湯気を避ける」ということが私の頭にインプットされておらず、無意識にも湯気の上に手を乗せてしまった。



ケトルの罠だ!!!


熱すぎて、痛すぎて、とりあえず水でガンガンに冷やして保健室へ駆け込んだ。

保健室では軟膏やら氷やらで処置をしてもらったが、めちゃくちゃめちゃくちゃ痛い。


氷袋に手を突っ込むことでやや痛みを和らげられていたかな、くらいだった。


しかしその日は10時から週に一回のセミナーの日だった。

4年生という最下級生が火傷のためセミナーを欠席など許されない。

私はすぐに保健室を後にし、研究室へ戻り、セミナー室へ入ったが、痛みは全然治っていない。



セミナーは結局2時間弱も行われ、持っていった氷も溶けてしまい全然鎮痛効果がない。


私は今にも発狂しそうなくらい痛みを我慢していたが、それを表に出さないように無の表情で2時間弱を過ごした。



絶対長所は「痛みに強い」だと思う。


ちなみに卒業してからは一回もケトルを使ってない。


おまけ「寿司屋の罠」

私は、行きつけのお寿司屋さんで毎回お味噌汁を頼む。

いつも頼んでいるから大体の温度も分かるし、その日も何の考えもなしに普通に味噌汁を飲んだ。


アツスギル!!!∑(゚Д゚)

体感100℃の味噌汁が口に入り込み慌てた。


寿司屋の罠だ!!!


しかしお店なので吹き出すわけにもいかず、そのまま飲んだが近くに水もなくさらに慌てた。

お水をもらい、なんとか落ち着いていたが、家に帰ってからの方が痛みが強く、鏡で口内を見てみると歯茎が真っ白になりただれていた。

食べ物が口に入るたびに痛い。


しかし歯茎の細胞は意外にも再生能力が高く、3日もしないうちにきれいに治ったのでよかった。


今後は十分火傷に気をつけたい。



みなさんは何かの罠にかかったことありますか...



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