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ビジョナリーカンパニーから見るドラマ「グランメゾン★東京」

こんにちは!セブンデックスの堀田です!

最近話題だったドラマ「グランメゾン★東京」を観ていて、スタートアップみたいだなーと思い、毎週楽しみにしてました。
視聴率も全話10%超えだったので、皆さん楽しみにしていたことでしょう。

そして偶然このタイミングで、「ビジョナリー・カンパニー2」という本を読みました。

良い企業(good)でなく、偉大な企業(great)になるためには、どうすればいいか。
偉大な企業の共通項をまとめてくれている本になります。

同じ時期に興味を持ったこの2つに通ずることがあったので、考察してみました。


今話題のグランメゾン東京とは?

パリのミシュラン三ツ星レストランで共に修業をしていた尾花夏樹京野陸太郎が共に独立し、パリにレストラン「エスコフィユ」をオープン。
その店では、ミシュラン二ツ星まで獲得しましたが、ある事件が発生し、店を畳むことになりました。
数年後、パリで放浪していた尾花さんは、もうひとりの主役早見倫子と出会い、互いの夢だったミシュランで三ツ星を獲得することを目標に、共に東京で「グランメゾン東京」を立ち上げることになりました。
その後、多くのメンバーが徐々に仲間に加わっていき、ミシュラン三ツ星を目指すという物語です。


ちなみに日本版ミシュランの星の定義は下記だそうです。

1ツ星=そのカテゴリーで特においしい料理
2ツ星=遠回りしてでも訪れたい料理
3ツ星=そのために旅行する価値のある卓越した料理


語り継がれる良書ビジョナリー・カンパニー

ビジョナリー・カンパニー2は「良い企業」ではなく「偉大な企業」になるにはどうすればいいのか、11社のケーススタディを基に、描かれている本です。
偉大な企業には、いくつかの共通項があり、各章にまとめられています。

第1章 時代を超えた成功の法則:「良好は偉大の敵」
第2章 野心は会社のために:「第5水準のリーダーシップ」
第3章 だれをバスに乗せるか:「最初に人を選び,その後に目標を選ぶ」
第4章 最後にはかならず勝つ:「厳しい現実を直視する」
第5章 単純明快な戦略:「針鼠の概念」
第6章 人ではなく,システムを管理する:「規律の文化」
第7章 新技術にふりまわされない:「促進剤としての技術」
第8章 劇的な転換はゆっくり進む:「弾み車と悪循環」
第9章 ビジョナリーカンパニーへの道

リーダーとしての考え方や姿勢、組織として仲間をどのようにして集めていくか、問題が起こった時にすべきこと、戦略の立て方など、経営者として組織を作っていく上で勉強になるになることばかりです。

レストランを題材にしたドラマのエピソードとビジネス書の内容が、どうリンクしているのか見ていきたいと思います。


野心は会社のために:第5水準のリーダーシップ

本作品では、事実上は倫子さんがリーダーでしたが、尾花さんがリーダーという見方もできます。
二人のリーダーが高め合い、素晴らしいチームが形成されていきました。
二人の共通点は、圧倒的な不屈の精神になります。
新作メニューを作るために何度も何度も試行錯誤し、美味しそうな料理が数々生み出されていきました。

謙虚さ+不屈の精神=第5水準のリーダーシップ

作品を観た方は感じているかと思いますが、「謙虚さ」に関しては、尾花さんには少し欠けているかもしれませんね笑
一方で、両方を兼ね備えている倫子さんのリーダーとしての成長は誰もが感じられるほどでした。


尾花さんは、圧倒的なカリスマ性を持っており、シェフとしての実力もピカイチです。
過去の回想シーンでは、自身のこだわりが強く、独裁者のような一面もありました。
倫子さんと出会い、自分がやってやる!という意識でなく、グランメゾン東京という組織で三ツ星を取る。という視点へと変わっていったことが伺えます。

第五水準の指導者は、自尊心の対象を自分自身にではなく、偉大な企業を作るという大きな目標に向けている。
我や欲がないのではない。それどころか、信じがたいほど大きな野心をもっているのだが、その野心はなによりも組織に向けられていて、自分自身には向けられていない。


だれをバスに乗せるか:最初に人を選び、その後目標を選ぶ

この章の重要部分は、本作品には当てはまりませんでした。
フレンチでミシュラン三ツ星を目指すという明確な目標が決まっていたからです。

「だれを選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」を決める。
ビジョンも、戦略も、戦術も、組織構造も、技術も、「だれを選ぶか」を決めた後に考える。


ただ、他の項目では当てはまるので、紹介したいと思います。

グランメゾン東京では、仲間がどんどん増えていきましたが、毎回明確な役割を決めて募集していた訳ではなく、昔の仲間や良い人材がいたら適切なポジションを任せ、どんどん裁量を与えていきました。

久住栞奈
かんなさんはホールスタッフで入りましたが、ワインの知識が評価され、ソムリエールという大役を任せられました。
最終的に、かんなさんが選んだ国産ワインは料理よりも主役になるくらい素晴らしいモノで、グランメゾン東京の武器へとなっていきました。
最初はお手伝いで関わり始めた人材が、最適なポジションに付き、実力を発揮することで、飛躍に貢献したのです。

芹田公一

グランメゾン東京が創業間もない頃、従業員募集をした際に、すぐに応募してきたのが芹田くんです。
彼の熱意を見込み、尾花さんがアルバイトで採用。
魚のさばき方を学びたいとなれば、睡眠時間を削って築地の魚屋に通い詰め、さばき方を習得したりと努力を重ねました。
その努力も実り、見習い料理人として昇進し、三ツ星を狙うレストランの仕込みを任されるまでになり戦力に育っていきました。

偉大な企業への飛躍に際して、人材は最重要の資産ではない。
適切な人材こそがもっとも重要な資産なのだ。
適切な人材が見つからない時どうするか?
妥協はしない。別の方法を見つけて、最適の人材を探す。
どういう人が「適切な人材」なのかは、専門知識、学歴、業務経験より、性格と基礎的能力によって決まる。


最後にはかならず勝つ:厳しい現実を直視する

開店してこれからお客様を呼び込んでいこうとした矢先、競合に妨害され、店にお客様が全く来ないという事態に陥りました。
もしもお客様が来た時のために、食材は仕入れないといけない。
グランメゾン東京は窮地に立たされていました。そんな時でも尾花さんは前しか向いていません。
厳しい現実を直視し、お客様が来ないのであれば、自分たちで料理を届けにいこうと、フードフェスに参加を決意。
最初は苦戦していましたが、自分たちの料理を信じ、SNSを活用したりと工夫することで、フェスでは大繁盛店となりました。
その影響は実店舗の集客にも功を奏し、お客様が徐々に店にも来るようになり、困難を打破したのでした。

偉大さへの飛躍を導く姿勢のカギは、どれほどの困難にぶつかっても、最後にはかならず勝つという確信を失ってはならないことです。
そして同時に、それがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかで最も厳しい事実に直視しなければならない。


単純明快な戦略:針鼠の概念

グランメゾン東京の針鼠の概念は明確です!
「日本の食材を使ったフレンチ」

当初は、以前の店のように高級食材を多様したスタイルを取ろうとしていましたが、日本の食材にこだわった部分がポイントです。
自分たちが世界一になれると信じ、この概念を核とした上で目標と戦略を立てていくのです。

戦略策定において、三つの円を深く理解している。
①自社が世界一になれる部分
②経済的原動力になるもの
③情熱をもって取り組めるもの
この深い理解を単純明快な戦略にまとめることを「針鼠の概念」と呼ぶ
針鼠の概念は、最高を目指すことではないし、最高になるための戦略でもないし、最高になる意思でもないし、最高になるための計画でもない。
「最高になれる部分はどこかについての理解なのだ」


今回はドラマなので、1年以内の物語でしたが、続編があればさらに偉大な組織になるポイントなど注目ですね!
最終回では、「世界中の三ツ星をかっさらおう」と世界を舞台に続編を匂わせる形で終わりましたので、楽しみにしていましょう!

飛躍した企業は、針鼠の概念を獲得するまでに平均4年かかっている。


まとめ

ビジョナリー・カンパニーでは、針鼠の概念以降の突破のフェーズがまだあるのですが、今回はドラマをベースにしたお話でしたので、このあたりまでの紹介としました。

セブンデックスも二期目に突入し、仲間も集まってきている状況が、このドラマに似ているなーと勝手にリンクさせながら観ていました。
加えて、ビジョナリー・カンパニーに書いているコトも当てはまることが多く、強い組織を作っていきたい!と改めてこの記事を書きながら思いました。
我々も偉大な企業になっていけるようチーム一丸となって、2020年も駆け抜けていきたいと思います!


2020年は会社としても情報発信をテーマに掲げ、最近Twitterも始めたので、是非フォロー頂けると嬉しいです!



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