肘内障って何?
前回まで紹介した骨端症は運動が活発な小学生以上の子供に多いく、筋肉に過度な緊張が起こることで、この緊張が骨の柔らかい部分に伝わり、骨が隆起するなどの変形が起こっていますが、小学生以下の子供の場合はどんなケガが考えられるでしょうか。
そんな今日のテーマは『肘内障』(ちゅうないしょう)です。
肘内障は、未就学児の子供が多く、手を引っ張れたり、寝返りをした時に肘にストレスが加わった場合などに起こります。
臨床上では、橈骨輪状靭帯の亜脱臼となります。
肘関節は上腕骨と橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)という3つの骨で構成されています。
前腕部分の外側は橈骨・内側が尺骨です。
肘内障は外側にある橈骨の上の部分が亜脱臼してしまうことで腕が動かせなくなってしまうんです。
ここで、亜脱臼という単語が出てきましたが、亜脱臼を明確に説明するのは難しく、造語とされていて、簡単に言えば、脱臼の一歩手前
完全には外れてないけど、外れかかっている というイメージが一番近いかもしれません。
肘内障が未就学児の子供に起こるのは理由があります。
それは、まだ骨が未発達のため、骨組みがしっかりしていないからです。
橈骨の肘に近い部分は橈骨頭といって、丸くなっています。
イメージでいうと野球のバットのグリップの下の部分のような形をしています。
この丸くなっている部分を靭帯が包み込んでいるんですが、未就学児の子の場合、ここまで骨が発達していないんです。
写真のような丸みは無く、逆にバットのヘッドのような形をしている為、靭帯が包み込んでいないんので、大きなストレスが加わると亜脱臼してしまうんです。
小学生になると、少しずつ骨組みがしっかりしてくるので、靭帯が包み込んでくれるので肘内障になる確率は低くなります。
逆に、小学生に上がるまでは以前に肘内障をしたことがある子は、再発する可能性があるので注意が必要です。
中には両方の肘で肘内障になるという子も珍しくはないんです。
肘内障の整復自体はそこまで難しくないので、病院でも接骨院でもすぐに治ります。
さりげなく言いましたが、肘内障は接骨院でも整復できるんですよ。
ネットで探すと、肘内障の整復のやり方が見つかると思いますが
簡単な動作で治しているからといって無暗に真似することはしないでください。
理由は、整復できたかどうかの確認ができるのかという点とイラストにあるような姿勢をとっていても肘内障ではなく他の部分を骨折していることがあるからです。
骨折している場合は、当然ですが肘内障の整復をしても何も変化はありません。
自分の子が、腕をだらんとしていて動かそうとすると泣いてしまうという状況になると誰でも心配になると思います。
でも、肘内障は比較的になりやすく、治りやすいということを思い出してください。
まずは、冷静になることが大切です。
その後、整形外科・接骨院を受診して適切な措置を受けてください。
セントラル接骨院東戸塚店HP ☞ https://www.cbs-higashitotsuka.com/
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