企業の科学 2.CPF(Customer Problem Fit)

2-1 課題仮説の構築

課題の質向上
まずは課題の質を向上する事に集中する。課題を磨き上げる前に解決策を探してしまうと、解決策中心に行動し、結果的に間違った方向に進んでしまいかねない。課題の質を磨き上げる上でカスタマーは本当に課題認識しているのか、確認する。
注意点としては、確証バイアスにかかりやすいこと。当たり前だが自分が認知できていることしか認知できていない。確証バイアスに陥らないために、メタ認知の意識を忘れず、冷静に物事を判断する。
確証バイアス:仮説や信念を検証する際にそれを支持する情婦ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。

できる限り具体的なペルソナを想定する
メリット①:人間中心・課題中心思考にするため。
解決策中心に行動してしまうと、結果的に課題を解決できないプロダクトを生み出しかねない。
メリット②:大衆向けのサービスではなく、特定の人向けのサービスにするため。
スタートアップに必要なことは、広くたくさんの人に受け入れられるプロダクトを生み出すのではなく、特定のコアなファンを作ること。
メリット③:チームでイメージを共有するため。

ペルソナ像を想定する上での考え方
Think:何を考え何を感じているのか。
Hear:周囲の友人やSNSからどういった情報を入手しているのか。
See:市場をどう見ているのか。
Say:周囲に対してどういった振る舞いをしているのか。
Pain:何に恐れ・障害フラストレーションを感じているのか。
Gain:wants・needsは何のか。

カスタマージャーニーの作成
一連の経験・体験から何を感じているのか。より具体的なペルソナの行動を考え、それぞれの場面でどういった問題を抱えているのか考察する段階。

2-2 前提条件の洗い出し

ジャベリンボードの活用
カスタマーにインタビューを実施して、課題とソリューションの妥当性を検証する。
①カスタマーは誰なのか
②課題は何なのか
③ソリューションは何なのか
④前提条件は何なのか
⑤検証方法を決定する

2-3 課題〜前提の検証〜

より質の良いインタビューにするための方法論。インタビューをする人はエバンジェリストアーリーアダプターを選ぶ。問題認識していない人や、認識はしているが「仕方がない」といったような思考をしている人に対してインタビューを実施しても、良いインサイトは獲得できない可能性が高い。エバンジェリストかどうかを判断するには、「現状の問題を解決するためにどのような代替案を行なっているか」「その代替案に対する不満はあるか」「現状の課題を解決するためにいくら予算を使えるか」等の質問をしてみる。何かしらの意見を持っているとエバンジェリストと判断して遜色ない。エバンジェリストと出会うことができたら、インタビューを複数回実施したり、MVP(Minimum Viable Product)を使ってくれないかなどのお願いをしてみるのもあり。

インタビューを実施する際の心得

①インタビュー相手のことをよく知る。
②インタビュー相手の弟子になる。
自分が持っている思い込みや想定は一旦棚の上に置き、素朴な質問やそもそも論お聞いてみる。ある業界特有の状況や課題はその業界に長くいないと感じられないことが多々あるが、それを聞き出すことができる。
③インタビュー相手の非言語コミュニケーションに注目
表情・仕草・態度・発言等から、インタビュー相手がエバンジェリスト稼働を判断できる。
④インタビューオーナーになる。
ファウンダー自らがインタビューするということ。ファウンダー自身がカスタマーの立場に立ち、痛みやニーズに関して深い理解があること、カスタマー目線でストーリーを語れることが、best productクォ提供するための前提条件となる。
⑤インタビュー相手の話を分析する。

インタビュー後の分析をする際に効果的な方法の一つがKJ法
①インタビューで情報収集
②データを細分化
③細分化したデータをグルーピング
④グールプごとにラベリング
⑤グループごとの相関関係をみる
⑥課題の言語化


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