企業の科学 3.PSF(Problem Solution Fit)

3-1. UXブループリントを作る

プロダクトを最適化する前に入念な検証を実施する
いかに優れたプロダクトを作成できたとしても、それが課題を解決できなければ何の意味も無い。

プロトタイプカンバンで可視化する

自分たちがどの課題に取り組み、どの機能にフォーカスして、進捗はどこまで進んでいるのか、確認することができる。
メリット①:メンバー間のコミュニケーションの活性化。
メリット②:カスタマーからのフィードバックを得るプロセスを担保する。
カスタマーと対話するタイミングが二回あるため。(プロトタイプを作成する前、プロトタイプ完成後のUX調査)
メリット③:ボトルネックになっている部分が明確になる。

カンバンボードの作成手順
①課題設定
②価値提案・ソリューションを考える。
ソリューションを考える上で作り手側から見た価値ではなく、顧客から見た価値が重要。価値提案=「何を」、ソリューション=『どうやって」

フィーチャーに優先順位を付ける
優先順位を付けるときのポイントは、カスタマーがそれぞれのフィーチャーにどれくらい価値を感じていたか。評価方法としては「Must have」「Nice to have」「Don't need」の三段階に分けて、初期段階は「Must have」だけのフィーチャーに絞り込む。

エレベーターピッチを作成する。
最終的に自分たちはどんな人たちにどんな課題をどんな手段で解決できるのか、他の会社のサービスと比較して決定的に異なる点はどこなのか、30秒で説明できるようにすること。
目的①:自分たちがやろうとしていることの明確化
目的②:チームの意識をカスタマーに向ける
目的③:確信を捉える

UXブループリントの作成手順
①リスト化したフィーチャーをグルーピング
②フィーターをカスタマー視点で構造化
③それぞれの画面に実装する機能やコンテンツを明確化
④フィーチャを画面遷移に落とし込む
⑤重点的にてテストとしたいコア部分を確認する
コンテンツとUXが両方とも高い次元で実現してこそ、それ以降も使用してもらえるプロダクトになる。
⑥メニュー展開部分のUXを確認する
⑦利用前から利用後までのUX全体を想定
現在のプロダクトの提供とは、カスタマーに対して単に物を売るだけではなく、カスタマんーの置かれた環境を十分に理解し、「コト」を提供しないといけない時代になっているから。
⑧プロト案を納得いくまで作る

3-2 プロトタイプの構成

UX設計をベースにプロトタイプを実装する
プロトタイプを作る理由
①チーム間でのプロダクト像の一致。
制作サイド(デザイナー、エンジニア)と顧客担当者の間には完成品に対する認識の違いが起きやすい。
②カスタマーの潜在ニーズが掴める。
カスタマーは問題意識を持っていたとしても、潜在課題を言葉にすることに長けていないし、プロダクトへの想像力も豊かでは無い。ところが、目の前にプロダクトを示す事で、発想が広がることがある。
③多様なパターンを検証できる。
④メンバーのモチベーション向上。

初期は役割に境界を作らない
プロダクトを自分ごととして捉えることはスタートアップとして不可欠な要素。

3-3 プロダクトインタビュー

カスタマーの声がリスクを減らす
PSFの段階でカスタマーの声をもとにソリューション仮説を更新・転換することは、MVP投入後にピボットする際と比べて、時間や人的リソースの無駄が圧倒的に少ない。

プロダクトインタビューの手法
プロトタイプは一つではなく、比較して評価してもらえるように最低でも二つ用意していますので、インタビューに臨みたい。

共同創業するチームメイトを作る

理想の関係は「ボケとツッコミ」
クレイジーなアイデアを出したりビジョンを語れる人が「ボケ」で、それを実現するために実現可能な戦略や戦術に落とし込む人が「ツッコミ」。
スタートアップに求められる役割
①Hacker・ハッカー
素早プロダクトを開発できる人。
②Hustler・ハスラー
カスタマー、ステークホルダーと適切な人間関係を築ける人。
③Hipster・ヒップスター
デザイン性の高いUI・UXを設計・実装できる人。
⑤Strategist・ストラテジスト
参謀役。現実的なロードマップやマイルストーンを設定できる人。
⑥Visionary・ビジョナリー
クレイジーなアイデアや壮大なビジョンを持ち、ビジネスやプロダクト全体のあるべき姿を描ける人。
初期の段階では一人2.3役こなしたいところ。
共同創業者として避けるべき人
・失敗を恐る人。
・ハックしたことがない人。(従来的なやり方に従順な人)
・アイデアを出すが実行できない人。
・成功体験のない人。
・テクノロジーに弱い人。
・好奇心が弱い人。
・課題意識の低い人。
・柔軟性のない人。
・専門知識のない人。
・金銭的インセンティブにこだわる人。
・ワークライフバランスにこだわる人。
・スタートアップに関する知識をひけらかす人。
・学習能力が低い人。
・エゴを通す人。
・役割、タイトルにこだわる人。

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