HBAセプテンバーセール2019

掲題のセールを無事に完走し、神戸に帰ってきました。

成果の方は、2頭。

上場番号281 牡 ナタリーの2018(父:スズカコーズウェイ)  税抜き360万円
上場番号503 牡 ジュエリーストームの2018(父:エスポワールシチー)  税抜310万円

事前調査の結果、2日目勝負が濃厚という心積もりでセールには臨んでいました。初日にも一頭競りましたけど、これは1000万円超えで断念。序盤から見落としはない感じで、総じて「牝馬しか無理かも」という展開だったものの、かなり自信もあったキキキキンがとりあえずデビュー戦で惨敗という結果を受けて、「これでは牝馬も勧めにくい」となかなかに思い悩む過程ではありました。

そして、2日目の若い番号で吉川氏と相談する時間がなかったのでこちらの281番が自動的に内田氏、後半の503番が吉川氏にと、結果的にはスンナリとミッションそのものは完了したのですけど、かなり難しいセールでした。

セール全体としては、1000万円超えの牡馬が相当数いたように、サマーセールと比較してその質が極端に落ちているわけではないものの、「小さいから成長を待って秋のセールに出した」というよりは、「単に小さい」という馬が多くて、ぶっちゃけ成長を待った方がいいという馬達が出てきていたというわけではありませんでしたね。特に牝馬は、「オータムに出てくるチンチクリンが前倒しで出てきただけ」という傾向が強かったように思います。

一方で、購買客の方はといいますと、大手の手練れが普通に参戦してきていますので、800万円ぐらいで落札されてもいいような馬達が軒並み1000万円を超えていた印象で、この値段帯の馬はサマーより良い値段がついていたように感じました。

牝馬も馬体がまともだと結構な値段がついていましたね。ぶっちゃけ牝馬は全体的に見ても、サマーセールの方が安かったまであると思います。

さて、そんな環境下で、思い悩んだ末に、2頭の牡馬を購買したわけですが、当然これは変化球で勝負した結果です。

理想はね、「今の姿はともかく、先は良くなってくるだろう」というだけのテクニカルな買い方だったのですが、今回は脚向きに関しても少し目を瞑りました。

要するに「まともに行って、1000万円とか言われるよりは、この値段で」という判断をしたわけで、「育成費を抑える事ができる道営から南関東へ」という競馬であればマッチする買い方だったかもしれません。中央競馬という事を考えると、正直ちょっと微妙ではありますね。昔は、ヨヨギマック、ケッキセヨなど200万円~300万円の牡馬でも中央で十分に勝負できたのですが、最近の環境だと相当に厳しいと思います。

「地方競馬で出走手当てを確実に貰いつつ、少ない賞金でも馬代金と維持費をカバーできる競馬」

とりあえず、この方向性で最適化できるような競馬の環境を構築してから、中央競馬にてより大きなレートで勝負する、こういった動きを模索しないとこれからの個人馬主はなかなかやっていけないのではとも思います。

値段的に牡馬としてはほとんど一番安い価格帯で購買できましたので、どうにかはなるのでしょうけど「たくさん賞金を稼ぐ馬を安い値段で買う」という理想を現実のものとするのは本当に大変で、また相当にハードルが高いです。

ええ、まぁ「楽しみは十分にある」という購買でしたので、まずは良かったというところですね。いや、本当に厳しいセールでした。

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