HBAサマーセール2021 - 成果編 -

掲題のセールを終え、無事に神戸まで帰ってきました。

私がその購買に関係した馬達は以下の4頭。

462 メイショウボーラー × アナンタン 牡 税抜470万円  吉川氏
530 タリスマニック × セントローレンス 牡 税抜350万円 吉川氏
933 ディスクリートキャット × ファニーゴールド 牝 税抜260万円 内田氏
1210 ヴァンセンヌ × ファンクザゴールド 牡 税抜250万円 中西氏

今年のセールは、非常に分かりやすいセールでした。

中央競馬を意識した芝向きの馬で人気なのは、セールのためにとっておいたと思われる売り馬達。庭で良馬は既に売れていると見られたのかエピファネイアとキズナ、デュラメンテよりはシルバーステートの方が人気で、次点がドレフォン、アメリカンペイトリオットといった感じ。生産者の方々からしてみれば、庭で種付け料が安かったシルバーステートに1000万円とはなかなか言いづらいでしょうけど、競りでなら普通に売れますからね。

ダート向きの種牡馬では、シニスターミニスターが抜けて人気で、次点がホッコータルマエとエスポワールシチー、ヘニーヒューズ、次いでパイロとマジェスティックウォリアーあたり。一方、アジアエキスプレスの人気が急落しておりラニも空気といった印象を受けました。

日髙のセールは元々母系の血統より馬体重視の傾向が強いのですが、種牡馬までは妥協しませんよという事なのでしょうね。

さて、この環境下でどう立ち回るかなのですが、今年はすんなりと欲しかった馬が大して競り上がる事もなく買えたといった結果で、実はあまり悶々とすることなく5日間を終えました。

「空気が読まれている感」とでもいいますか、「住み分けが出来ている」とでもいいますが、多くの購買客にとって各々思い通りの買い物が可能だった年なのではないかと思います。

個人的にも、吉川氏からの依頼で大井競馬用を一頭買う必要性があり、本当はホッコータルマエに行った方がいいのでしょうけど、462のメイショウボーラーを2日目に買えたので、「一番難しいかな」と予想していたこのオーダーに関しても「これで良し」といった展開になりましたしね。

所有しているのは一村氏ですけど、私達はメイショウボーラーの本株を持っておりまして、生産をした事は勿論あるのですが、その産駒を競りで買うのは今回が初めてです。これまでに多くのメイショウボーラー産駒を見てきましたけど、個人的にはこの馬がナンバーワン。左後一白、メイショウボーラー晩年の傑作と呼ばれるようになって欲しいですね。

ダート向きという事では、933のディスクリートキャットもそうで、この仔はランパクの下になります。管囲はあるのに、この時期だとまだ小さく見せる血統で、成長力がある事は既に分かっていますので、これも安心して買えました。私の相馬眼は牝だとサッパリだと自覚していてもです(笑)。

牝に関しては、相馬眼というよりは審美眼に近いような「センス」の持ち主じゃないとなかなか当たらないし、気性の見極めが難しすぎて「もう手を出すのはやめよう」と何度も思ってきたのですが、内田先生に「泣きの1回」でチャンスをいただいた形ですので、本当に頑張って欲しいです。

530のタリスマニックと1210ヴァンセンヌは芝ダート兼用ですが、血統的にも芝の方がいいでしょうね。1210のヴァンセンヌは特にそうかもしれません。今年は余り人気がない種牡馬で血統もついてこない芝馬だと投げ売りみたいな感じになっていました。

私達は、シルバーステート、ドレフォン、アメリカンペイトリオット、そしてホッコータルマエと人気どころをきっちり自家生産出来ていまして、競りで高値掴みする必要性が元々なかったという事もあるのですけど、今年は裏のスペースへ綺麗にパスが通った感じです。

いや、本当に一村氏の自家生産馬と、この4頭には是非とも活躍して欲しい。期待大の世代です。

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