JRAブリーズアップセール2019 - 雑感その2 -

掲題の通り、今年度のJRAブリーズアップセールに関する雑感その2です。

一番覚えておかなければいけない事。それは、やはりJRAの獣医の方々は相当に優秀で、馬に金と手間をかけて、正しい治療と対処療法をほぼ確実にやってのけるという事実でしょう。

実は2年前に購買候補馬となったダイワエタニティーの15(馬名:プレトリア)がそうだったのです。

「普通にいくと1500万円はする馬だが、後肢にちょっとシャレにならないぐらいの骨片が飛んでいるので、運が良ければいけるかも」と競ったら、JRAに競り負け。一応、こちらも獣医の先生に予後などの話は聞いていますので、競走能力に影響はないと考えての参戦ですが、実はこういった購買活動は私のような相馬師にとって辛い話なのです。

その骨折は問題なく治癒したとしても、同じ箇所をもう一度やらない保証はどこにもないのですから。そして、万一悪い方向に話がすすむと競走馬にすらなれないという可能性も出てきます。

そして、現実に事態が最悪の状況ともなると「骨折しているような馬をわざわざ買うなんて、お前は馬鹿なのか?」と言われても仕方がなくなるわけで・・・。

リスクを取ると言っても、結局は運任せといいますか、どのみち弱点には違いないのですから、地味に出走回数が少なくなったりで何かしらの影響が必ず出てくるという一面もあります。

そして、こう考えていくと、どうしても「やめとこか」になりがち。少なくとも無茶競りは出来なくなります。自分の金ではなくて、馬主さんのお金ですしね。

しかし、JRAの獣医さん達は、こういったジャッジで間違わない。この手の馬は、本当に綺麗に拾っていきます。国のお金なのだから、リスクもへったくれもないという強みがあるとはいえ、まー見事なものだと感心します。

プレトリアに関しては、ブリーズアップセールに出てきたときには、当たり前のように該当箇所が完治しており、それでセールでも競ったのですが、また競り負けと結局同じ馬で2回競り負けました(笑)。

「それなら、イヤリングセールの時に買っとけよ」って話なのですが、他に骨折していない馬がいくらでも売ってるのに、わざわざ骨折している馬にいくってのは、なかなかに勇気がいる話なのですよ。

ここから先は

743字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?