種牡馬読み

今日は掲題の話題。

昨年のセレクションセールでノーザンファームがナダルの産駒を狙っていたと書きましたが、その産駒は初年度の何頭かが既に中央競馬で勝ち上がり、ナダルはいまや大いに株を上げています。昨年と似たような相場ではもはやその産駒を買えない事は言うまでもありません。

彼等ぐらいになると自分達で生産したナダル産駒だけでも相当の頭数になりますし、その成長の過程などをつぶさに観察した上で手応え的なものがあるのだろうと当時の記事を見ると書いていますが、これはナダルに限った話なのだろうかと思い、軽く調べてみました。

種牡馬読みは本来そんなに難しい話ではありません。数字でハッキリと優劣が出る話だからです。

サンデーサイレンスやノーザンダンサー、ミスタープロスペクターのような伝説級種牡馬ですと、さっくり10頭に1頭が当たりで、その当たりの中から種牡馬になるような馬が出てきて馬主に莫大な利益をもたらします。

リーディング上位の種牡馬ですと、これが20頭に1頭になり、並の種牡馬だと50頭に1頭といったところです。

そして、逆神というと申し訳ないのですが、どう配合しようが、どんなに良い馬体で産まれてこようが、その産駒はさっぱり走らないといった種牡馬も存在します。

具体例を出すと、ピルサドスキー、ザール、オース、コンドュイット、ワークフォース、アルカセット、チチカステナンゴ、ノヴェリストetc。

ノーザンファームは馬市のDBによると、ざっくり2000年からのデータが残っていて総勢265頭の仔馬を購買されています。20年前の話になると今現在とは馬選びをしている人が違うでしょうし、一昔前の話にはなりますけど、ざっと見ていくと種牡馬読みではやはり外していませんね。

ピルサドスキーとノヴェリスト、チチカステナンゴの仔を一頭づつ買っていますが、地雷を踏んでいるのはそれぐらいです。

昔だとダンシングブレーブ、ウォーニング、ラストタイクーン、サンデーサイレンス、エンドスイープ。一昔前だと、アドマイヤベガ、フジキセキ、サクラバクシンオー、ステイゴールド、フォーティーナイナー、コロナドズクエスト、ワイルドラッシュ。最近だとスクリーンヒーロー、ヘニーヒューズ、サウスヴィグラス、ロードカナロア、モーリス、デュラメンテ、エピファネイア、ドレフォン。

いや、見事なまでに名種牡馬の産駒達を狙って落札していますわ。

以前は手を出してなかったのに最近買いましたといった種牡馬となると、キズナ、アドマイヤマーズ、インディチャンプ。そして地味に昨年のサマーセールに続いて2頭目を今年のセレクトセールで3500万円出してお買いになったのがタワーオブロンドンです。

やっぱりタワーオブロンドンは目をつけているんだなと(笑)。Doff the derbyの牝系を持つ種牡馬はノーザンファームでも怖いのでしょう。こりゃフギンのタワーオブロンドン産駒が流産になったのは相当に痛かったのかもしれません。

まー生き馬の目を抜く世界を地でいくんで、新しめの種牡馬でかつ狙い目の産駒になってくるとそもそもセールに良い仔が出てこなくなったりもするのですが、大金が動く世界なだけあって実際その辺りはシビアなのだろうなとは感じます。

といいますか、私がノンビリしすぎているだけなのかもしれませんが(笑)。


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