HBAサマーセール2020 - 成果編 -
掲題のセールを終え、無事に神戸まで帰ってきました。
私がその購買に関係した馬達は以下の3頭。
69 アメリカンペイトリオット × ブルーブラッド 牡 税抜1200万円
507 トーセンジョーダン × ディパッション 牡 税抜200万円
943 アメリカンペイトリオット × リエートフィーネ 牡 税抜680万円
今年の戦略は「ダート血統の馬を買わない。」
理想は「芝血統の馬で良血だが、ダートを得意とするような特性・個性を持っている個体を探す。」
ノウハウの中でも核心に近い部分でのお話になりますので、具体的には余り書けません。
私は昨年に「一歳馬のラインナップ」というエントリーで「ダート馬の方が芝馬より高くなる時代がすぐそこまで来ている」と書きましたが、今年のサマーセールで既にその予想が現実のものになってしまった印象もあります。
まー、お高い。
「アジアエキスプレスやリオンディーズを種付けしてりゃ、あんたらその仔達を競って高く買ってくれるんでしょう? 簡単なこっちゃ」
こんな生産者達の声が聞こえてくるようです。
もっとも、5年ぐらいは前から、「種付け料50万円から100万円程度の種牡馬でダート馬を生産した方が、牧場の経営は安定する」なんて、わかりきっていた話ですので、その実践が浸透してきたという事でもあります。
しかし、買う側からしてみると、難しい時代になりました。なんせダート血統の馬達が持つ大きな利点であった「購買時の価格が低く収まる」という一要素がほぼ消失してしまっているのですから。
なんか競りを見てると「500まーん、600まーん」とかやってますけど、別に日高における生産馬達のレベルが急激に上がったわけでもなんでもなくて、一昔前なら御代300万円で主取りだった馬達が、外部要因によってそれぐらいの値段で売れるように状況が変化しただけの話ですからね。
今年の依頼者は、年間契約をいただいている一村氏と吉川氏のみ。両氏はどちらも中央競馬の馬主資格をお持ちですし、ダート競馬に拘る必要性もない。あとは社台グループが生産した良血の芝馬達にどう対抗するか、それだけの問題となります。
さて、買った三頭ですが、どれも芝血統の芝ダート兼用馬です。
芝はダートと比較すると、脚元にかかる負担が段違いですので、そこは妥協することなく選別しました。ビックリしたのは、507番でね。200万円て・・・(笑)。購買後の写真を撮った後、静内に広がる晴天にむかって「あっはっはっは」と高笑いしてしまいましたよ。トーセンジョーダンというだけで、いかに多くの人がまともに見てなかったかという事ですわ。
まだ結果が出た話ではないのですけど、今年は納得できる買い物が出来ました。楽しみに成長を待ちたいと思います。
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