JRAブリーズアップセール 2022

掲題のセールが開催されています。

日本におけるトレーニングセールの中では情報開示に関して特に積極的かつ公正、またその内容も正確に行われるセールであり、新規馬主でも安心して参加できるセールとして知られております。

ただ昨今の1歳馬市場における価格高騰のしわ寄せをモロに受けているといいますが、以前のように御代から倍以上の競り上げは行わなくなっている事もあって仕入れの段階で既に苦労している印象があります。今はそれなりに目立つ馬だと1000万円~という相場になっていますからね。

育成技術的には、乗り役や獣医、管理者の人数・質ともに十分で、施設にも過不足はないので「上質」と評価できるのですがね・・・。

実際、昨年の上場馬だと、稼ぎ頭はシゲルファンノユメで獲得賞金2857円と堂々の上級馬なのですが、取引価格が3410万円なので現状ではまだ赤字。2位はOP勝ちがあるヒノクニ。獲得賞金1750万円の取引価格275万円ですのでこちらは当たり馬となります。

ただ3番手からは冴えなくてこれからの挽回などもあるのでしょうけど、数字だけを見ると余り目立った馬はいないというのが実情です。

つまり、取引価格250万円という事ですので、おそらく調教進度遅れなどがあったはずで、走りの内容を評価されたわけではない牝馬に1頭のみの当たり馬がいただけというのが現実です。

今年も落札者を見ると高額馬を落札されているのは大手の馬主さんであり、新人馬主が参戦するには「相手が悪い」といったところなのではないかと推察いたします。

トレーニングセールは「良さそうで走る馬」を探すセール。なかなか裏のスペースを探る買い方では厳しいのではないでしょうか。

セールの雰囲気を楽しむとでもいいますか、競馬関係者との新しい出会いや交流を期待する社交場としては新人馬主さんにとっても大いに有益だろうとは思います。

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