私が最近思うこと
「なんかぁ、男ってかっこいい」
そう思いはじめたのがいつの頃からか分からないが、
私はとてつもなく男に憧れていた。
男と男の友情、とか、男の浪漫ってのがえらいかっこよかった。
いつだって着たいのは学ランで、髪の毛も坊主がいいなと思ったりした。
思うだけで、人に話したりやってみたことは中高生の間でほとんどなかった。
高校の時髪をショートにした時は清々しさを感じた。だけどスカートの似合わなくなったのを鏡で見て悲しい気持ちになった。
大学生になって、色んなことを考える。
時に「女だから男に憧れるんだろうな」と思ったことがある。
それって、オリンピック選手に憧れるみたいに、芸能人に憧れるみたいに、自然だろうなって思う。
私が男になりたいと思うのは、女だからであって、自分が女という域の中にいるから「男になりたいと」心から言えるんだろうと思う。
最近の多様性を受け入れようとする考えに憤りを感じることがある。時にそれが私の憧れた男の像を消そうとしてしまうからだ。
スカートもスラックスも選べる学校が増えて、学ラン消えちゃうのかなって思った。私が女だったから、気だるそうな男友達の真っ黒の詰襟学生服がかっこよかったんだと思う。私はきっとスラックスが履けても満足だった訳じゃないよなって。
みんなと並んで“男だけが着れる学ラン”を着て、集合写真撮る時は男友達の横に並びたかっただけ。
女友達みんながスラックス履いてたら?
そんなのやだな。私は…
女みたい、男みたいって言葉が
子供の時は苦手だった。
でも今になって、女だからって言葉に救われる日がある。
この話はすごく前向きな話。
私みたいな人が何人いるのか分からないけど、
こんな人もいるよって言いたい。
もし似てる人がいたら安心して欲しい。
男も女も関係ないって言われちゃったら、憧れが無くなっちゃうからさ。
女だから男に憧れることが出来るのがすごく幸せ。
服だってフリフリのスカート履くし、髪だって伸ばす。生理の日を女性の権利と誇りに思ってる。
だけど名前だけ変えて、友達の半分ぐらいに「しんちゃん」って呼んでもらってる。
私はそれがとてつもなく幸せ。
私はこんな人っていう話。
男って、かっこいいなぁって思う女の話。
ただそれだけの話。
心の奥底でずっと言えずにいた事だから
こういう機会に話すことが出来て幸せです。
読んでくださってありがとうございます。
(写真は私が大学で作った衣装の写真です。こんな制服がよかったなと思って、白いセーラー服と黒い学ランを重ねたようなデザインにしました。)