でかいって面白い〜〜

 皆さん初めまして、こんにちは。今回大道具班長を担当した劇団森3年代のおたけです。広報班から内容はなんでもいいからと言われまして、なんでもいいと余計に悩むなぁと思いながら書き始めました。日頃ものぐさでこの類の文字列を書き慣れていないものですから、拙い文ですが少しお付き合いください。

 まず僕が思うに、劇団森の本公演の面白さって、多い!!うるさい!!でかい!!の3つなんですよね。4〜50人の役者が一斉に板の上に乗って、叫んで歌って踊って暴れまくる。うるさい。とにもかくにも人が多い。物も多い。てな訳で舞台も鬼のようにでかい。出てくる物もでかい。

 そんなでかい物を作っているのが大道具班というわけです。ちなみに余談なんですけど、大道具班と小道具班の棲み分けってよく分からなくて。各演出家さんから受注されて物を作ってるんですけど、これ小道具じゃね?とか結構あります。多分誰も分かってない。話を戻して、本公演に出てくる物なんて、でかけりゃでかいほどオモロいと思う。一つ一つのシーンが短いから中には一瞬しか出てこない物もあるけど、そのわずかな時間でも衝撃があるようなでかい物を作りたい。

 ところが、ここだけの話そんな純粋な気持ちのままに全ての物をバカでかスケールにするわけにもいかないんです。なぜなら、出ハケに干渉したりハケ裏を通らなかったり、照明にぶつかっちゃうから。僕はとにかく物をでかくしたいのに現実的な数字に制限される時があるんです。悲しい!とっても。出てくる物たちはそのせめぎ合い、ハケ口の限界ギリッギリを攻めた子たちなんだよ〜。些細なことかもなんだけど、割合に僕には大きな問題だなぁとこれが。


 話は変わって、ちょいと個人的ですが、なんで僕がこのセクションをやっているのかというと。まず何より、というかほぼこれに尽きるけど物を作る作業が楽しいから。今回なんか特に、対面活動が制限されてた都合から1人でトンカンやってる時間が長かったけどぜんっぜん苦に感じない。作業に没頭しちゃうと無心で何時間もやってる、食欲も忘れて気づいたら陽の差す向きが変わってるくらいにやってる。大好きな中島みゆきとかALFEEとか聴きながら折々口ずさんだりして。今回は綺麗にビスが入ったぞ、とか、次は何発で38釘を入れてやろうかとか、頭に浮かぶのはそんくらいで。終わってみるとヘトヘトで膝も腰も痛くてしんどっっってなるんですけどね。

 そうだ、これを書いてるのはもう小屋入り後なんですけど、バラシの時に後輩の子に言われて、そんなこと思われるんだってなったことがあって。バラシの時間が好きでテンション高くバラしてたら、せっかく作った物壊すの悲しくないんですか?って聞かれたんです。それで思い起こすに、あー、んー、悲しさってそんな無いんですよね。お別れだね、お疲れさん、バイバイっ!な気持ちがほとんどだったりする。板の上で十二分に役目を全うしてくれたんだから無駄に永らえたって甲斐がないよねと思う。結局演劇と同じに、形に残ることのない一瞬の輝きが切なくて儚いけど愛くるしいんだと思う。ナルトだとデイダラみたいな考え方ですね、暁で1番好きなのサソリだけど。急によその話ししちゃった。そろそろ終わりますね。


 だから、今回こうしてみんなで、ここでのみんなってのは役者もスタッフも小道具も衣装も楽器も大道具もぜーんぶ含んだ話で、みんな乗っけて演劇ができたことが本当に良かった。あくまで個人の気持ちだけど、それを綺麗な映像に残せたかは案外どうでもよくって。あの瞬間あの板の空間でみんなが輝いて爆発できたことが心底、もう書いて字の如く心の底から嬉しかった。大好きな4年代の最後だしね!

 こんなこと言っちゃって、この後映像公開されるのに宣伝にならないね、ごめんなさい。でも、でも!映像越しにだって間違いなく届くだけのスケールと熱量の大爆発があそこにはあったんです。なんならリアルで観てたら気圧されすぎて目開けてらんなかっんじゃないなってくらい。という訳で、映像だからってナメちゃダメですよ、絶対に観てください!

 それでは、長々と失礼しました。この辺で終いです、ありがとうございました。

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