娘のピアノのコンクール
今年もこの時期がやってきた。先日、コンクールの連弾の予選を通過して、保険で申し込んでいたもう一つが土曜日に行われた。前回予選を通過しているので、今回は難なく終えるものと思っていたが、前夜に問題が発生した。夜中の1時ごろ、娘が体が熱いというのである。妻が起きて急いで熱を測ると9度近い熱があった。私はその瞬間、今回のコンクールは出れないものと確信したが、妻はこれに冷静に対応した。熱中症だろうと踏んだのである。私もその様子を見て、急いでAIに熱中症への対策を調べると、部屋を涼しくすること、水分をとること、栄養分をとること、首の後ろ、脇を冷やすことなどが対策として書かれていた。妻が対策できているものに加えて、できていないものを私がフォローすることで、暑くて眠れないと言っていた娘も何とか眠ることができた。朝起きると、熱は8度近くまで下がっていたが、なおもコンクールには出れない状況だった。風邪をひいたときは大抵、娘の好きなことをやらせるようにしているので、この時も娘が見たいというYoutubeを見せることにした。1時間程経ったところで改めて熱を測ってみると、7度5分まで下がってきた。この日はコンクール前にピアノの先生のところで練習をすることになっていたので、娘の様子を見て練習に行くことを決断した。車の中で頭が痛いという娘に対して薬を飲ませようとしたところ、まだ錠剤をのむことができない娘は果敢にチャレンジするも、飲んだものを吐き出してしまった。その後、数回吐いて、最悪のコンディションのまま練習が始まった。何とか終えることができ、一度家へ帰った。家では先ほどと同じようにゆっくりと過ごし、いよいよコンクールの時間が迫ってきた。まだ8度近い熱があるが、とりあえず行くしかない。車に乗り、約50分ほどで会場についた。会場でもボーっとした様子の娘。この後、受付があり、その後、全体説明がある。この時間に立って話を聞くことは困難ではないかと思い、たまたま会場に併設されていた喫茶店のスペースを確保し、万が一の時に娘るスペースを陣取った。しかし、娘は戻ってくることはなく、そのままコンクールが始まった。明らかにいつもとは違いつらそうな様子である。普段であれば、発表前に準備体操をしたり、おちゃらけたりする娘だが、今回はじっとその時を待っていた。娘と妻と先生がステージ裏へ移動すると同時に私も会場の席へと向かった。娘から見えるように前から4列目の真ん中よりに座ってその時を待った。
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