金持ちより人持ち

これまでの人生を振り返ると、前半は人に囲まれていたように思う。私の家族は6人家族なので、兄弟が4人いて、家族内でいつもワイワイ賑やかに過ごしていたことを思い出す。兄弟4人は決して仲がよいわけではないが、一つ屋根の下、大きな喧嘩もなく過ごしていた。小学生になり、少年野球を始めると、野球のコミュニティの中で過ごすようになった。野球チームの仲間が小学校にいるので、平日の放課後もよく鬼ごっこやケイドロをして遊んでいた。中学は転向により住む場所が変わったが、形態は同じである。人間関係は部活がベースとなっていた。しかし、高校になり、家から高校が遠かったこともあり、部活を継続することが難しくなり、父親の転勤などもあり、寮生活となった。寮ではありがたいことに、たくさんの友達がいて、失われかけていた人間関係を再度手に入れることができた。大学になり、高校で続けられなかったスポーツをやりたいという思いがあり、部活に入った。ここでも人間関係は部活がベースとなったが、残念ながら同級生がいなかったので、部活の仲間はどちらかというと先輩が多かった。また、大学生活をともに過ごした親友がいたが、残念なことに若くしてスキルス性胃がんでこの世を去ってしまった。社会人になってからは出会いを求めて様々な活動に参加した。村おこしや素人ミュージカル、そこから派生して、ダンス?チームに所属し、お祭りの席で踊ったこともあった。出会いが目的であったので、純粋に町おこしをしたい、やミュージカルで観客を楽ませたいという思いをもつ仲間とは意気投合できない面もあったが、それでも何人かのメンバーとは今でもつながっている。そして、その後、結婚、転職を経て、今の立ち位置となっている。テーマである、金持ちより人持ちであるが、これは今読んでいる「在宅ひとり死のススメ」の受け売りである。幸せにこの世を去る条件は3つあり、①慣れ親しんだ家から離れない、②金持ちより人持ち、③他人に遠慮しないで住む、自立した暮らしである。私は、振り返ってみると様々な人に囲まれて生きてきたので、これからも多くの人と関わって生きていきたいという思いがあるが、それよりも早く家に帰って、娘と妻と過ごしたい、一秒でも長く娘の子育てに関わりたいという思いがあり、職場での人間関係は最低限として、早く家に帰るようにしている。結果どうなっているかというと、私の一人になりたい気持ちが強まっていて、できるだけ人と関わりたくないモードに入ってしまっている。ひとり死のススメの金持ちより人持ちの真逆の生活をしてしまっている。会社でもそんな状況なので、近所でもできるだけ人と関わらないモードが自然と出てしまい、まさに悪循環となっている。これを改善するには、仕事で極力人と関わらないモードを解除して、積極的に人と関わるモードにすることが大切である。今日から、人との関わり方を少しずつ見直そうと思う。

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