発達に役立つ指先を使った遊び


発達を促していくなかで、遊びや日常生活に取り入れていきたい事の一つ。

「指先をつかう」

乳児の頃から指先を使う事で子どもの発達に関係があると言われています。

今日は、その必要性と乳児に合った指先遊びについて書いていきます。



1.指先を使うことがなぜ必要なの?

指先と脳は関係しています。手を使うことで脳に良い刺激を与えてくれます。

指先は「第二の脳」と呼ばれることもあり、指先を動かすと脳が活性化されることを裏付けています。指先を使った遊びや、生活習慣を通して大脳をどんどん刺激し、手先の器用さを育む「巧緻性(こうちせい)」を高めていきます。

指先を使う目的は単に指先を上手に使えて器用になるのではなく、コミュニケーション能力、記憶力、思考力、運動能力を養うことに繋がっていきます

脳の構造は早い段階で構築され、幼児期にはおよそ90%が構築されていきます。その為、乳児期でも日頃から手を使い指先を使うように意識していくと発達を促していけると言えるでしょう。

保育の現場では様々な指先を使った遊びを取り入れており、日頃からに継続して手指を動かしていきます。続けていくことで、子ども自身が思ったように指先を動かせるようになっていきます。

発達や成長を遂げるには続けていく事が大切です。続けていくには工夫が必要。特に乳幼児は、好奇心が旺盛で様々な事に興味が移っていってしまいます。子どもの興味が湧くのは楽しいこと。少し工夫して「楽しそうだな。やってみよう。」という気に持って行ってあげれると自身から取り組むようになり身についていきます。また、いくつか遊びのレパートリーを増やしていくと幅も広がっていきます。


2.指先を使った遊び

では、実際にどのように取り入れていくのか?指先を使った遊びにはどのようなものがあるのか見て行きましょう。

(1)乳児~
生まれたばかりの赤ちゃんは握りこぶしを握って眠っているところを見たことがあると思います。お母さんが指を差し出すと反射的に手全体で握るということが出来ます。、乳児期から1歳半頃にかけて手・指先の使い方が豊かになっていきます。親指を使ってしっかり掴むことも大切です。

<遊びの例>


実際に0歳児クラスの遊びで使用しているものです。担当保育士が手作りでつくってくれたものになりますが、チャックをつまんで引っ張ったり、花の形をした玩具を出し入れしたり、輪の玩具をひもに通して遊ぶ事で指先を使い発達を促しています。1つではなく色々な使い方が出来るのは、子どもの想像力や発想力にも繋がり興味を引き出していきます。

素材も柔らかい生地を使うなど、工夫すると大人も安心して遊ばせることが出来ます。手触りの感覚や感触も指先に良い刺激を与えてくれます。

その他にも

・積み木(比較的大きなもので子どもの手に収まるもの
・チェーンリング
・ルーピング

など、安価で購入できる玩具も沢山ありますし、手作りでできる玩具も有ります。玩具を選ぶ際は、その子の年齢や発達状況を踏まえて選んであげると効果的です。


(2)1歳児~
1歳半を過ぎる頃には、指先を使ってものをつまんだり、手首を動かして叩いたり、ひねったりと多彩な遊びができるようになります。遊びの幅も広がり自分の思った動きを出せるようになっていくので新しく出来るようになる事が増えていきます。一度手に持ったものを持ち替えたり、二つのものを同時に扱うなど、手に持ったものの扱い方はさらに豊かになっていきます。

<遊びの例>

お絵描きや製作など、細かい指先や手首を使うことで表現が出来る遊びが出来るようになります。「自分で作った」「できた」という経験が自信にも繋がり、発達していくうえで大切な向上心や自己肯定感も高めていきます。

遊びだけでなく生活習慣を身につけていく中でも指先をつかう事が沢山あります。2歳になるとパジャマのボタンを自分でしめれるようになっていきます。細かい正確な動きが求められますが、継続して手指を使っていく事で自分で出来るようになっていきます。

その他にも

・積み木、カプラ
・パズル
・小麦粘土
・ブロック、レゴ
・紙を破る、糊で張り付ける

など、手先が器用に使えるようになってきたら「子ども自身の頭で考えながら想像して形にしていく」遊びがさらなる発達を促していきます。頭の中で考えた事を指先を使って形にしていくと多くの経験が蓄積され、子どもの持っている力を引き出してあげる事に繋がります。



保育園で遊んでいる事を家庭で取り入れてみる事も良い事ですし、お母さんやお父さんが考えて我が子に合った遊びや機会をつくってあげる事もとても良い事です。家庭でも出来る事を試してみて下さい。

玩具選びでは、年齢・発達段階に合ったものを選んであげましょう。知育玩具と言われる多くの玩具は、指先を使うことにも繋がります。また、手作りで玩具を作っているご家庭も温かみがあり、子どもの喜ぶ顔と成長する姿を想像しながらつくるのは楽しく素敵なことですね。

指先で脳を刺激する。

このことを意識してみると子どもの成長の幅がさらに広がっていけるでしょう。




記事を読んでいただきありがとうございました(^^♪

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