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きりつ保育園ヒストリー ~保育編~

小規模保育園を利用するのは0~2歳児。

定員数も最大19名までで、卒園後は希望する保育園や幼稚園、こども園に巣立っていきます。限られた時間の中で取り組むべきことを試行錯誤しながら保育をつくっています。

私たちの保育園ではどんな考え方でどんな保育を提供していきたいかを説明したいと思います。



1.愛着の形成と担当制保育


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<愛着の形成>
愛着とは、子どもが特定の他者に対して持つ情愛的な絆のことです。
乳幼児期は愛着を形成する事が心の成長に寄与します。
愛着の形成は、子どもの人間に対する基本的な信頼感をはぐくみ、その後の心の発達や人間関係に大きく影響します。乳幼児期に愛着に基づいた人間関係が存在することが、子どもの社会性の発達に大きな役割を持っています。すなわち保育園に於いては、園児と先生が信頼関係を結べているというのが一番です。
心の発達の基盤となる部分ですので重要だと考えています。


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<担当制の保育>
私たちの保育園では、子どもを担当する保育士が決まっています。
担当する保育士が一番に子どもに寄り添うことで、
「変わらずに居てくれる存在」として子どもに安心感を与え、信頼関係を築いていきます。特に、排泄・食事・睡眠という日常生活でおこる習慣は担当の保育士が寄り添い補助をします。保育園に来たら担当保育士が2番目のお母さんとして居てくれる環境を大切にしています。小規模保育は家庭的保育と言われており、より家庭に近い温もりや安心感を一人ひとりに与えてあげたいという想いを込めて取り組んでいます。
その為、基本的には担当(担任)は持ち上がりで卒園するまで見届けるというのが理想です。出来る限り長い時間を共に出来ることで、子どもとの信頼関係はもちろん、保護者であるお父さんお母さんとも信頼関係が深まり、子どもにとってより良い環境を一緒に整えていこうという意義で取り組んでいます。
0~2歳児という時期に、子どもが安心して成長していける環境で基盤をつくり、子どもの持つ主体性を伸ばしていく礎となることを信じ保育を行っています。

まとめると、

・愛着の形成が子どもの心の発達へとつながる。
・担当制の保育により子どもとの信頼関係を築く。
・子どもの発達や成長に必要な基盤ができる。


2.主体性を伸ばす保育

どの保育園や学校も「主体性」というキーワードが重要視されており、様々な取り組みをしています。
主体性がなぜ必要なのかは以下の記事を見ていただければと思います。

「子どもの主体性を重視する背景」

ここでは私たちの主体性を伸ばす保育について説明します。


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<遊び>
遊びでは、子どもの発想やアイデアを大切にする事を心掛けます。
一斉にみんなが同じ遊びをしなくても良い。10人いたら10人遊びたい事や、考えている事も違う。それぞれの子ども達が、どんな遊びをしたいか、どんな発想で新しい答えを出していくかを補助していくことが重要であり、遊びを通して好きな事や想像力を生かしていけるように機会をつくってあげる事が目的にあります。

具体的には以下の事を念頭に置いています。それぞれ何を伸ばしていく為に行うか「ねらい」を持って取り組んでいますが、一つ一つの力は主体性に繋がります。

〇 ままごとコーナーや体を使って遊ぶコーナーなどをつくり、その中で好きな遊びを子どもが選択できるようにする。子どもがやりたい事を見つけるように機会を与えてあげる。(選択する力)
〇 一過性の遊びではなく、工夫することで新しい発見があるように遊びを補助する。(創造力・継続する力)
〇 次々に新しいことをするよりも、一つの事に没頭できるようにする。そうすることで集中力や想像力が発揮され子どもの主体的な行動に繋がる。(集中力・特定の分野を伸ばす)
〇 遊び方について細かく指示をしない。子どもは想像力の塊であり、玩具ひとつとっても色々な遊び方を創造していける。(主体的に取り組む力)
〇 興味を持つように物の配置や環境を工夫する。時には新しい物を置いたり、場所を変えることで興味関心を持たせる。(機会をつくる)


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<接し方や声掛け>
子どもとの接し方や投げかける言葉も重要だと考えています。
子どもの主体性を伸ばしていく中で、
・意志や考えを受け入れて認めてあげるということ
手取り足取り教えるのではなく、手助けをしてあげるということ
を心掛けます。

〇接し方
否定をしない。強制をしない。個性や性格を肯定的に捉え認めてあげる。また、子どもであっても一人の人間であり人格を持っている事を理解し対等に接してあげる。「教えなければいけない」ではなく、子どもが自分から挑戦し失敗し学んでいけるように手助けをしてあげる。
普段から笑顔で穏やかに寄り添ってあげる。

〇声掛け
接し方と一貫性を持って言葉を投げかけてあげる。
「こうしなさい」 ではなく 「こうしてくれる?」
「偉いね」    ではなく 「よかったね、うれしいね」
「無理だよ」   ではなく 「だったらこうしてみたら?」
「ダメだよ」   ではなく 「どう思う?一緒に考えよう」
など、否定をせず子ども自身の意見や考えを引き出してあげる。

3.まとめ


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私たちの保育園は、「輝って欲しいという願いを込めて事業に取り組んでいます。「きりつ」の由来です。

子ども達が将来輝いていけるように「担当制保育」や「主体性」を伸ばす保育を取り入れています。小規模という限られた人数や限られた期間であるからこそ、園児一人ひとりに寄り添い手厚い保育が提供できると考えています。また、子どもたちだけでなく、一生懸命働きながら子育てをするお母さんやお父さん達にも、少しでも役に立てればと新しい取り組みも行っています。そのことは、また別の記事で紹介させていただきます。
日頃よりご理解ご協力をいただいている保護者の皆様に感謝し、より良い保育が出来るよう精進していきたいと思います。

閲覧いただきましてありがとうございました。

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