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鎮守の森


#未来に残したい風景

お正月、実家に帰省する

育った場所からは少し離れた所へ引っ越していますが

すぐ近くには山や川があって

春には菜の花の咲く

秋には乾いたわらの匂いのするのどかな田舎

初初詣には行ったか母に尋ねてみると

行ったよ、すぐそこの神社、霊験あらたかよ

そう言うので、あぜ道を通って近くの神社に行ってみる

育った場所ではないので詳しいことはわかりませんが

田んぼの中に新しい道が東西に通り、その北にあるお社

いつの頃からあるのか大きな木が何本も神社の中にはあって、ちょっとした鎮守の森

道の近くの古い塀は取り壊され、立派な鳥居がいつのまにか立っていて

道を渡り、新しい鳥居をくぐり、手を清める手水舎の前を抜け本殿に参拝

神様、去年一年間ありがとうござしました

今年もよろしくお願いします

手を合わせお参りしたところを見ていると、大きな絵馬を奉納する風習が昔はあって、絵馬が何枚も飾られていて

伊勢神宮に参拝して奉納した絵馬が多く、夫婦岩の絵馬が何枚かありましたが、江戸時代の神社の古地図がかかげられていて

昔からお社もあって、近くに村があったようです

絵馬をよく見ると色はかなり褪せていましたが、天保時代の物もあって

今から200年ほど前、1830年代のもののようです

昔からずっとある村に、鎮守の森のお社、古い絵馬たち

田んぼの中の、いろんなものをくぐり抜けてきた物たち

育った場所とは違いますが、それを見ていると、この先ずっと

今、見ている景色が形を少しは変えても残ればいいのにと思って

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