Coffee Beans Memory#4
リオデュルセ
港の騒動後、広場に集められた町の民はリオドュルセへと連行された。
リビングストンのゴードン、カール、トム、マイキーもご多分に漏れずリオドュルセに収容されていた。
「だからいっただろ、だれだよ見に行ってみるかとかいったやつは」カールはその視線をゴードンに向けた。
「おまえだろ」ゴードンはまたコーヒーの香りがほのかにする煙をカールに吹きかけた。
「だいたいなんでこんなところに集められないといけないんだ。こんなことは初めてだぞ」カールは考えうる全てのことを推測しながら言った。
「まったくだ、なんでこんなところにこんなやつらと。全く反吐が出るぜ」と頬に傷のある男が近づいてきた。
「久しぶりだなクリス。どうしたその傷、ネズミにでも引っかかれたか?」ゴードンは傷の男をあざ笑った。
「なんだと、、、このやろう!」ゴードンに掴みかかろうとしたクリスは近くにいた兵隊に制止された。
クリスは早々とリビングストンの町を出て、プエルトの町に住んでいた。
クリスの一味とリビングストンの若い衆はまるでジェッツとシャークスのように互いにいがみ合っていた。
「だいたいなんなんだこいつらは、こいつが港に船がっていうから来てみればこのザマだ。」サングラスをかけたひょこひょこした男はバツが悪そうにしている。
「喧嘩っ早いのは相変わらずだな。」大きな影で覆い尽くされた。
「でかくなったなマイキー。兄貴にむかって生意気な口聞いてんじゃねーぞ。」クリスは体の一際大きなマイキーに向かってつばを吐いた。
「おかげさまでね、あんたのせいで俺と姉さんがどれだけ苦労したと思ってるんだ、、、、俺は、、俺はあんたを許さない。」あの優しそうなマイキーが肩を怒りで震わせてるのがそこにいる全員に伝わった。
「マイキーやめとけ」ゴードンが大きな肩に手をかけた。
「お前にゆるしてもらおうなんざ一ミリも思ってねぇよ。くそ姉貴はおっちんじまったか?」
「くそやろう、、、、、」マイキーはクリスに飛びかかろうとした、その時また一発の銃声が響いた。
「騒ぐな。しっかり並んでおけ。いまから点呼を取る。」
大男と頬に傷がある男はしばらく睨み合ったていた。
ゴードンはその様子を静かに見守っていた。
to be continued #5
挿絵 さとうまあさ
脚本 さとうしんじ
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