#トキ体験 を創る 2021.12.02
#トキ体験 の構成要素とは
#トキ体験 (「その時・その場でしか味わえない盛り上がりを楽しみたい」という欲求を満たす体験)という言葉の意味や考えた背景などは「#トキ体験 を創る 2021.12.01」で説明しました。
コミュニティの主催・運営者の方々から反響があり、個別ヒアリングを行いました。そのなかで共通の課題として挙げられたのが「オンラインイベント」における「一体感」や「双方向性」の欠如でした。
オンラインイベントの課題
・一体感を感じない(主催側視点だと参加者の顔が見えないので反応がとらえにくい)
・ディスカッションすると特定の誰かの話を聞きがち(オフラインでも発生する)
その上で、#トキ体験 を構成していると思われる要素について改めて調べ、考察を行いました。最初は一体感や双方向性をもたらすためのベースとなる「コミュニケーション」についてです。
要素1.「コミュニケーション」
普段何気なく使っている言葉でも、改めて調べてみるとハッとすることがあります。「コミュニケーション」の単語で検索すると、最初にグロービスのビジネスパーソン向けWebメディア「グロービスキャリアノート」の記事が表示されました。
コミュニケーション能力を高めようとすると、「相手にいかにうまく伝えるか」に意識がいきがちです。しかし、コミュニケーションを考えるうえで最も大切なことは、「双方向のもの」であるということです。相手への伝達だけでなく、「相手からの情報をいかに上手に(正確に)受け取るか」という観点も持っておきましょう。
いきなり「回答」が得られてしまった気がしました。つまり、何かを伝えようとする時には「相手」の情報を受け取る必要があると。オンラインイベントの場合は、チャットによる質問やコメント欄への記入という新たな「双方向性の実現手段」もありますが、それでも限界があります。それは、相手(参加者)の非言語(ノンバーバル)情報が入手しづらいことが理由の一つです。
「メラビアンの法則」という、非言語コミュニケーションに関する実験があります。この研究では、相手の感情を読み取る際に、大部分の情報を非言語領域(視覚、聴覚)から得ていることが分かっています。
メラビアンの法則
「3Vの法則」「7-38-55のルール」
言語情報=Verbal
話の内容などの言語情報 7%
聴覚情報=Vocal
口調や早さなどの聴覚情報 38%
視覚情報=Visual
見た目などの視覚情報 55%
オンラインイベントの双方向性
それでは、相手(参加者)の非言語情報がほぼ取得できない「オンラインイベント」は「詰んだ」のか。いくつか行った「打ち手」をご紹介します。
(1)技術的アプローチ
ツールや組み合わせで双方向性を実現する
(2)話術的アプローチ
ファシリテーションで双方向性を実現する
(3)機会的アプローチ
単発ではなくタッチポイント頻度を増やす
(1)技術的アプローチ
ツールや組み合わせで双方向性を実現する
・YouTube配信がステージ、Zoomなどオンライン会議ツールを参加者の席として相手の反応(表情)を知る(カメラONは任意)。
・Oviceなどアバターで気軽な会話を再現したツールを用いる。
(2)話術的アプローチ
ファシリテーションで双方向性を実現する
・進行上、YouTubeコメントやZoomチャットを用いたインタラクション(主催者と参加者の掛け合い)を再現する。
(例)〜はい、それではまず初めに皆さん今日はどこから参加されているか、都道府県名(地名)をチャット欄にお願いします!
→これにより、進行の初期に2-Way(双方向)コミュニケーションを実施することができ、参加者からのリアクションを導きやすい。
(3)機会的アプローチ
単発ではなくタッチポイント頻度を増やす
・イベントの企画を行う際に、◯月◯日という開催日「のみ」ではなく、ライトな手段で多頻度のタッチポイント機会の創出を行う。
(例)【当初】3月14日 研修会「のみ」
【追加】メルマガ送信、予告動画、参加者ワークショップ(別日)
ライトな手段(=メルマガや短時間動画など相手の負担が少ない)で多頻度(=「逃した」と思わせず相手の負担が少ない)なタッチポイント機会の創出を行うことにより、参加に対する熱量を増大させていくことが重要です。
オンライン vs オフライン の先へ
社会状況の改善につれ、オフラインのイベントも復活傾向にあります。しかし実際には「我慢疲れ」「オンライン疲れ」「SNS疲れ」などが増加している状況でもあり、精神的な安定を求める人の数が多いのも現実です。「オンラインイベント」という人類にとってのある意味「試練」を経て、コミュニケーションのありかたはどうなるのか。その、機会創出の担い手として #トキ体験 をどう考えるのか。主催者は「オンライン」と「オフライン」という提供手段の違いをハード的に「別物」として比較するのではなく、より上位レイヤーで相手の「体験価値」をソフト的に考えていく必要があります。
#つながりを創る人 の集い
オンライン/オフラインイベントの
・今年はどうだったのか?
・来年はどうなるのか?
・形態は?
・課題は?
・解決策は?
について、年末に「オンラインイベント」を行います。
#つながりを創る人 が集い、未来を語るイベントです。
より踏み込んだ、ソフトとしての「体験価値」を語ります。
一緒に、盛り上がりませんか?
おわり
(次回 #トキ体験 を創る 2021.12.03 )
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