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#トキ体験 を創る 2021.12.18

#トキ体験 とは「その時・その場でしか味わえない盛り上がりを楽しみたい」という欲求を満たす体験のことを表した言葉です。これまでトキ体験を構成する要素として、

・時間
・空間
・一体感
・距離感
・安心感
・平等感
・組織の人格
・個人の人格
・所属欲求
・自己超越欲求
・時間という言葉
・雑踏と潜在意識

について考察してきました。今までは「概念」をテーマに考察してきましたが、前回から「実体験」をもとに考察しています。今回は「TPO」について、考えてみます。

TPOとは

TPOは和製英語で、その場に合った服装をするという意味合いで多く使われている言葉です(英語圏ではAttireと表現されることが多い)。

Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字をとった略語。本来は、時、場所、場合に即した服装をすべきだというファッション業界の提案として登場したものだが、現在では価値観の多様化などにより、多くの商品分野に採用されている。

きょう実際に「TPO」に合っていない(場に即していない)と感じる「体験」をしました。

TPOに合致しない事象の概要
What - 会食(鉄板焼 16,000円/1人)
Where - シティホテル(快晴の眺望)
When - ランチ時間帯(11:30〜13:00)
Who - 普段会わない人(居住地の距離差 1,000km)
Why - 雑居ビル放火殺人事件の話題が店側から出される、初回(初対面)で名刺を渡され次回の予約を勧められる

実際にゲストへ確認を取り、いわゆる「ハレ」の場で放火殺人事件の話題が目の前にいる鉄板焼の担当者から切り出されたことに対し違和感や不快感を覚えたことは同じだったと述べていました。

この違和感・不快感について深堀りしていきます。

人は主役になりたい

以前のnoteで、イベントの参加者は「発言したがっている」「対等な立場で参加したがっている」ということを述べました。

これを今日の場に置き換えてみれば、相手(ゲスト)は「トキ体験=その時・その場でしか味わえない盛り上がりを楽しむ」の「主役」として特別な思いをしたかった筈なのに、

料理人からの場違いな話題の投げかけ

によってそれが「台無し」になってしまったということができます。今日は昨日までの強風も収まり快晴になったとのこと(現地ゲストによる時間的な変化の体験)で、天候も店の立地等も含め最高のコンディションでした。つまり「ハレ」の場にふさわしい「外的要因」が備わっていました。

・高級な内装
・高級な接客
・高級な食材
・高級な価格
・最高の眺望
・最高の天候
・最高の機会

しかし、そんな場において店側から切り出された「放火殺人」の話題。これにはゲストも驚いたとのことでした。

「主役」はその料理人だった
名刺は受け取りたくなかった

とも述べていました。客とのコミュニケーションをスムーズに進めるための一般的な話題の選定として、殺人事件は明らかに「ハレ」の場に相応しくありません。そして何より、TPO=Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の「Occasion(場合)」を予約時に店側に伝えていたにもかかわらず反映されなかったことによる「違和感・不快感」更には「不信感」。

ゲストが「主役」になれない
その場は離れることができない

このように考えると、トキ体験を提供しようとする側は

時を忘れる、解き放たれた場
にするのか、それとも
抜け出たい、牢獄としての場

どのようにもしてしまう重大な「責務」を負っています。オンラインイベントが広く普及したいまこそ、かつて幾度となく耳にした

「本日はお足元の悪い中、遠路よりお越し頂き〜」

という意識を改めて持つ必要があります。

そのお店に勤める人々にとっては通常の場
そのお店を訪れる人々にとっては特別な場

という視点が大切です。人は抜け出たい牢獄としての場へは二度と足を運ばない(参加しない)ということです。そこが相手(参加者、被疑体験者にとって)解き放たれる場所になるか、というのは

徹底した相手目線

を持つ、ということでもあります。

相手目線でのイベントの
・設計(企画)
・実行(開催)
・検証(NPS等)

がオフライン(会場)・オンライン(Web)に関わらず重要になってきます。特にオンラインの場合は、主催者側の視点で設計(企画)・実行(開催)されるだけで検証(NPS等)については

アンケートの回答率が悪い

という「大課題」を抱えたまま、多くの企業で放置されている傾向にあると感じています。これについては、以前のnoteでもいくつかの具体的な対策を紹介しています。オンラインイベントの双方向性を様々な角度から確保、向上させていくことで参加者からの「反応」を促す施策例です。

オンラインイベントにおける双方向性の実現
(1)技術的アプローチ
ツールや組み合わせで双方向性を実現する
(2)話術的アプローチ
ファシリテーションで双方向性を実現する
(3)機会的アプローチ
単発ではなくタッチポイント頻度を増やす

このようなオンラインならではの課題については、今後も様々な視点から深堀りしていく予定です。

イベンターのトークイベント

オンライン/オフラインイベントの
・今年はどうだったのか?
・来年はどうなるのか?
・形態は?
・課題は?
・解決策は?

について、12/28 20:00〜「オンラインイベント」を行います

【トークイベント】コミュニティ放送部#7 (2021/12/28 20:00〜)

コミュニティのオンラインイベントが多く開催される中で「コミュニティの枠を超えて」イベントノウハウを共有しているコミュニティのゆく年くる年。

イベントの未来を一緒に考えましょう!

おわり

(次回 #トキ体験 を創る 2021.12.19)

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