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2023年4月大阪杯・ダービー卿チャレンジトロフィーの回顧

この記事は、2023年4月1日21時00分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #23「じっくりドバイを振り返ろう」、2023年4月2日16時30分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #24「大阪杯速攻レビュー」からの文字起こしです。

蒼山サグ(以下、蒼):大阪杯G1回顧を早速やっていきましょうか。勝ったのは、昔から一戦級で戦ってきたが、ついに悲願のタイトルをゲットとなったジャックドールでしたが、ゆたさん、グラ基地の立場からはどうでしょうか?(笑)

くらみゆた(以下、ゆ):いや、まずは嬉しいですね。私がこれ言ってもしょうがないですけど、ありがとうございます(笑)。モーリス産駒、これで(牡馬)2頭目、1200mと2000m、一番種牡馬として出してほしい距離で後継が出てくれたというのは、一番勝ってほしいところで勝ってくれたというところがあるので。だいぶモーリスの使い方というか、ちょっと晩成気味だけれども、成長力があるところも見えてきたかなというところがあるので、この後も楽しみになってくれる勝利だったかなと思います。勝ったジャックドール、今日の大阪杯に関して言えば、単騎逃げが見込めていただけにポイントとしては2つ。スタートがきれいに出るのかというところと、(後続馬の)誰が鈴を付けに行くのかというところ。この2点がポイントになってくるのかなと。ここが変わってくると勝ち馬も変わってくるというようなレースだったのかなと思います。強い馬が2番手から強気に仕掛ければ、ジャックドールは厳しかったでしょうし、力が足りない馬が無理にまくっていったりしても、やっぱり辛いレースになったのかなと思います。今回は直前の阪神9レースですね。テーオーソラネルの川田騎手が逃げて勝ったレースなんですけれども、この時が今村聖奈騎手が2番手で、内枠で横山典弘騎手がうまく脚を溜めて、結果川田騎手が逃げ切って横山典弘騎手が2着。今村聖奈騎手の騎乗馬はちょっと弱かったので、下がってしまったというところ。これが再現されるのかな、どうなるかなというところが見る時のポイントだったかと思います。見ての通り、スタートは文句なしだったのかなと思うんですけれども、やっぱり気になったのは走り出してすぐに外からですね、北村騎手のノースザワールド。この馬がちょっとハナ取りに行くぐらいの勢いで外から上がってきたというところがあって。これがちょっと外から行ってハナ取られちゃうとジャックドールはだいぶ苦しくなるなとに思ったんですけれども、掛かり気味で行った割には1コーナー回って2コーナー手前で引いてくれたんですよね。なので、結局公式ラップ上で言えば2ハロン目は10秒9って形になってるんですけれども、その後12秒台が2つ。ここでちょっと息を入れられたっていうのはまず大きかったのかなと。ここで横山典弘騎手は内ラチ沿いのポケットをばっちりキープしてますし、あとはやっぱり向こう正面入ってから、あまり待たずに武豊騎手がペース上げていって、ここから先は11秒5ぐらいのペースを刻んでいったんですよね。ここからラストの1ハロン前まで全部11.5前後ですね、ラップは。去年だとこの辺12秒台で走ってるんで、もちろん馬場差もあるんですけれども、やっぱり走りの質は違ったのかなと。しかも今回はノースザワールドがバーンって入って、4コーナー手前ぐらいは一応ジャックドールの少し後ろ外を走り続けていたので、最後残ったダノンザキッドも内に入れずに外から回っていくという競馬になりました。ジャックドールは直線入るところから直線までだいぶプレッシャーなく自分のペースで入れたのかなと。あとは直線入口、有識者から指摘ありましたけども、直線入口は左ムチでラチに頼らせて、もうその後直線は右ムチに持ち替えていつでも併せられるという状態というところで、結果的にはダノンザキッドが並びかけるというところまでいかなかったので、叩き合いという形には最後ならなかったんですけれども。こういう一つ一つの細かい技術、走りというのが最後ハナ差残した原因かなと。やっぱり武豊、まだまだ逃げたら本当に素晴らしい走りをしてくれるなというところを見せつけた勝利だったのかなというふうに思いました。2着のスターズオンアースはちょっと不利を受けやすい、いつも不利があるというか走りが難しい馬になりがちで、この辺は馬の特徴というかそんなに行儀悪い馬ではないと思うんですけれども、まだ自分から動きに行くというところまで力がつききってないと、もしかしたらルメール騎手が思っているのかもしれないなとは思いました。東京向きなのは間違いないでしょうというところがあるので、距離マイルっていうのはどうかと思うんですけれども、ちょっと煮え切らない競馬が続いていることを考えると、ヴィクトリアマイル使ってみるっていうのもあるのかなという気はしています。

蒼:ローテーション的にも別に安田・宝塚じゃなくてヴィクトリアマイル・宝塚でも良さそうですよね。

ゆ:そうですね、そんな気がします。あとは3着ダノンザキッド。まあよく言われてますけどそんなに中山嫌いなのかというか。

蒼:そうなんですよね。

ゆ:阪神2000でこれだけ走れたら、もうちょっと(中山で)走れていい気がするんですけど、前残りの競馬になっている中では本当にいいポジションを取って、お利口な競馬をして。中山のダノンザキッドはどこに行ってしまったのかという感じだったのかなと思います。あとは他の馬は今回武豊にしてやられたのかなというイメージはあるものの、上位に並んだ騎手を見ると、武豊で2着ルメールで3着4着が横山家と、やっぱりそれなりに乗れる騎手が上に来たのかなというところもあります。ちょっと直前の美浦ステークスを考えると、同じ逃げ切りにしてもちょっと質の違う逃げ切りになったのかなとは思います。今回はとにかく2番手をノースザワールドが取りに行って、ブービー15着に負けてしまったという結果があるので、北村騎手の動きっていうのが非常にジャックドールにとってはアシスト、他の馬にとってはちょっと中途半端なことをしやがってという気がするのかもしれないんですけども、そういう競馬になったのかなと思いました。

蒼:なるほど、ありがとうございます。何かコメントしたいこと他にあります?

ゆ:モーリス産駒が根幹距離でちゃんと勝てたっていうのは良かったなと。本当に2000mしか使ってなかったんでね。ジャックドールはポテンシャルあるとずっと言われてた中で、やっぱりG1タイトルはどうしても欲しかったでしょうし、ここで取れて本当に良かったです。

蒼:別にこの馬を弱いというつもりは全くないんですけど、秋はドウデュースも、もしかしたら日本で走るかも知れませんし、なかなかどんどん厳しくなってくるかもしれませんからね。

ゆ:やっぱり連勝の後に去年の大阪杯でちょっとしょんぼりな感じになって、札幌記念は勝てたけどっていうこの流れはあんまりG1を取れる馬の流れじゃなかった気がするので。本当にここを取れなかったら、本当秋は苦しくなるように見えたので、本当ワンチャンスのものにしてくれたというか。武豊、これグラスワンダー系でのG1勝利は初めてという形になるので、少しは(1999年有馬記念の)ハナ差のお礼を返してあげられたのかなと(笑)。

蒼:ダービー卿チャレンジトロフィーの回顧です。こちら勝ったインダストリアですが、ありがたいことに僕が出資させていただいている馬でございまして重賞馬となることができてとても嬉しく思っております。中山マイルというコースが異常に合うみたいで、ちょっと残念ながら古馬G2、G1の設定がないコースではあるんですが、その少ないチャンスをモノにして勝ってくれたことはありがたく思っております。このコースがインダストリアなぜか得意みたいなんですけども、結局何がいいのかとなるとやっぱり右回りのコーナー性能がいいんだろうなっていう推測になります。そうなると、この先さらにタイトルをとなるとそういうコースを模索していく必要があるんですけれども、右回りでコーナー性能を生かすマイルの大きいレースっていうのはなかなか日本にはちょっとない感じなので、距離を伸ばすとかそういう方向で少しまた違う味を模索していいけるといいのかなと思っております。直近だと安田記念が目標になると思うんですけれども、安田記念に行って何か上積みがあるというと、他の馬のほうがあるかなという感じなので、そこは成長力に期待したいというところですかね。逆にジャスティンカフェは2着でしたけれども、明らかに東京に行った方がいいものだと思いますので、(安田記念の)後先で言うとジャスティンカフェの方があるのではないかと思っております。あと注目したところとしては4着マテンロウオリオンなんですが、伸びとかは目立つがゆえに本当にノリさんが描いているイメージでしか走れない馬なのかというのが、個人的には疑問も生じてきておりまして。違う騎手もたまには乗せてみたいかなという感じも多少しておりますが、結果的にやっぱノリさんの考えが正しかったってこともあり得るので。ただ他のオプションも見てみたいなという感じでしたね。あとは7着レッドモンレーヴですが、出遅れてしまいましたので今回はレース展開がという話だったと思いますが、上がり最速ですし、ここで見限るような馬ではないと思いますので、引き続き注目していきたいと思っております。ゆたさん何かありますか?

ゆ:おめでとうございます!というところと、インダストリアはデビュー戦は1800使ってますし、1ハロン伸ばしてみるのもいいのかなと思いました。


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