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ダートグレード牝馬路線定点観測(2023年9月号)

 9月の定点観測は最終日の9/30になりました。いつ出そうかと思っていたんですが、アイコンテーラーがシリウスSを走るということで、それを踏まえてまとめた方が良いだろうと思いまして待機していたところ堂々の2着。良い読みができていました。今月号のトピックは来月となりましたレディスプレリュード選出馬を見ながらと、サーマルソアリングとアイコンテーラーの快進撃を踏まえたJBCレディスクラシックのボーダー展望をお送りします。

 まずはレディスプレリュード。選出馬は以下の通り。現状のこの路線のトップ層が集結し、レパードSで牡馬を退けたライオットガールが、今度は古馬に挑みます。以下、芯力スペースの書き起こし。

 レディスプレリュードの方が選出馬はアーテルアストレアヴァレーデラルナグランブリッジテリオスベルライオットガール、事前の予想通りのラインナップになりました。直前に混合のオープンを初ダートで勝ったアイコンテーラーがやはり弾かれてしまいました。また去年のこのレースを勝っていたのはプリティーチャンスなんですけど、それ以降勝ち星、賞金が積めなかったことで、昨年度の勝ち馬にも関わらず補欠にされるという状況。相変わらず非常に厳しいボーダーだなと思わされました。

 なおこの余波でアイコンテーラーがシリウススSの方で牡馬ともう一回戦ってくるというところがありますので、またそこら辺も含めて勢力図は変わってきそうなという風に思っています。改めてこのボーダーの異常性という点ですと、ちょうど補欠の3位にタガノクリステルという馬が入っていたんですが、9/23のながつきS、こちらを3馬身差で圧勝してしました。いろいろなダートレースでオープンで互角に牡馬とやれる牝馬がすごく増えてきた印象です。

 そしてそれを踏まえましてのJBCレディスクラシックですが、まずはレディスプレリュードのメンバーがそのままJBCレディスクラシックに向かい5頭。JRAの出走枠が多分5枠から7枠に増えるというところで、残りの2枠にアイコンテーラーを含めて、何が入ってくるかというところが大きな見どころかなと思います。

 アイコンテーラーのシリウスSは圧巻のパフォーマンスでした。いったんは完全に抜け出すレースで、最後はハギノアレグリアスに屈したものの今回も関西のオープンクラスの番長ポジションのヴァンヤールを退け着差は三馬身半。ハンデも重かった中で牝馬が牡馬に交じってこのレースは、基本的にはJBCレディスクラシックで勝ち負けできる力は確実にあると言え、あとは初の地方のダートという舞台設定だけでしょう。今回2着で賞金750万円積めたので、JBCレディスクラシックの枠には入れる見込みに。究極の新興勢力の殴り込みです。

 そしてもう一頭の新星が、9/23中山の最終レースでサーマルソアリング、こちら一勝クラスを初ダートでぶっちぎった時にも触れていましたが、この馬がダート2戦目をこれまた圧勝の形。しかも今回控える競馬をしながら砂もかぶるケースも作りながらも圧勝と、全く底は見せていない走りです。とりあえず準オープンまで上がりました。もしこの後準オープンを勝ちますとJBCレディスクラシックには間に合う可能性も無きにしも非ず。現状、10月の三連休開催のトルマリンSを予定していますが、正式に使ってきて勝ち上がった際には、7番目の枠に入れる可能性はゼロではない、という状況です。アイコンテーラーが賞金積まなかったら入れた可能性は高かったんですが、このあたりが本当に熾烈な2023年です。

 以上を踏まえました、最新のJBCレディスクラシックのボーダーです。

2023年JBCレディスクラシック・想定ボーダー(9/30時点)

 レディスプレリュードの5頭に加えて、シリウスSで賞金を積んだアイコンテーラー、久しぶりにトレセンに戻ってきていましたペルアアが加わる形が、現時点では濃厚です。パライバトルマリンは全く情報がないため、順位としてはカウントしていますがエントリーしない可能性が高いと見ています。もしパライバトルマリンが使ってきた際はアイコンテーラーとレディスプレリュードで賞金が積めなかった際のアーテルアストレアで抽選です。そしてその後に、トルマリンSを勝てばサーマルソアリングが続くという構図になります。出走枠7つあるJBCで、直近1年で未勝利からオープンまで駆け上がった馬が入れない状況、いかに最近のダート路線で牝馬の活躍が目立っているか、その証明になっています。

 いよいよ年に一度の大一番、JBCクラシックに向けて、その最終トライアルとなるレディスプレリュードと、牝馬限定3勝クラスのトルマリンS、来月はこの2レースにより、いよいよJBCの勢力図が確定してくるでしょう。
 南部杯で牡馬と戦う選択をしたレディバグ、こちらも短距離路線に切り替えて牡馬相手と戦うことになるタガノクリステルの活躍も期待しつつ、ダート牝馬路線のクライマックスを楽しみましょう!

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