2023年3月金鯱賞・フィリーズレビュー・中山牝馬S回顧

この記事は、2023年3月11日21時00分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #17「川田将雅という獣」、2023年3月12日16時30分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #18「混戦の覇者は」からの文字起こしです。

蒼山サグ(以下、蒼):中山11レースの中山牝馬ステークスを取り上げたいと思っております。勝ちましたのはルメール騎手のスルーセブンシーズ。一番人気アートハウスは前がちょっと開くのに時間がかかって4着という結果でした。こひさんお願いします。

こひ(以下、こ):今回一番人気がアートハウスで、去年のクラシックの本番の方では結果までは出なかったんですけれども中心で走ってきた馬ですね。2番人気が準オープンを勝ってきたスルーセブンシーズというような構図で、結構アートハウスのハンデが1頭だけ見込まれた57kgというのが特徴的な構成だったかなと思いました。勝ったスルーセブンシーズですね、本当この馬は中山がめちゃくちゃ上手いなというのがしみじみ思わされるレースだったなと思ってまして。元々紫苑ステークスの2着ですとか、その前ですとミモザ賞を買ったりですとかで中、山の中距離戦に対する適性というのはすごく示していた馬ではありましたが、ほれぼれするようなコーナリングでぐっと上がってきて、終わってみれば楽勝だったなというレースでした。この馬はキャロットクラブの馬で、私も募集のツアーの時に見てめちゃくちゃいい馬だなと思ったんですが、この血統ですが、誰が見てもいい馬だったので大人気すぎて、出資の方は敵わなかった馬だったんですけれど。非常に堅実なスルーオールからマイティースルーという、キャロットの母系ですね。

蒼:キャロットによく(募集馬に)出てくるタイプですね。

こ:そうですね、この血統自体も割と全体的に中山が得意なところがあるので、やっぱりこういう条件面も含めて、今回は全てが噛み合ったなというような印象でした。ヴィクトリアマイルで東京のマイルというイメージは湧かない馬ではあるんですけれど、福島牝馬ステークスとかですと、あまり中山のこういうコースと変わらない印象がありますので、まだもう一丁いけそうじゃないかと。あとはもう本当エリザベス女王杯ですとか、あとはもう本当中山の大きな条件で牡馬と戦ってみても、枠とか含めてたところで条件があえばチャンスはあるタイプの牝馬かなというふうには思います。

蒼:なるほど確かに、もし今後合わないコースで不振になったとしても、得意条件を覚えておけば、また美味しい馬券が手に入るかもしれないというタイプかもしれないですね。

こ:そうですね、戦績見ても秋山がわけのわからない騎乗したマーメイドステークス以外は大きいところ以外崩れない馬ですし(笑)

蒼:そうですね(笑)はい、ありがとうございます。他に何かコメントしておきたい馬はいますか?

こ:クリノプレミアムというのが5着に来て、今回結構ハンデ重かったんですけれど、若干この馬もムラ馬なイメージが元々あった馬ではありますが、今回の中山とか福島みたいな条件になると、しっかり自分の能力分走ってくるなという印象を受けました。あとアートハウスはやっぱりちょっと動きにくかったんですかね。

蒼:きれいに戦績はテレンコになってますけれども。

こ:そうですね、美しいですよね。

蒼:昔流行ったMの法則で言うと、**系とか言われたりとか。

こ:ちょっと気性面的なものなのか何なのかわからないんですが、今回が案外とはいえ一番重かったのも間違いないですし、そういったところも含めて次回は普通に見直せるのかなというような印象ですね。

蒼:勝ち鞍で言うと阪神内回りですとか中京が多いみたいですけど、この後ちょっとわからないですけど、東京1600のイメージはどうですか?

こ:イメージはなんかわかないと言えば、わかないというところですが、ただ走ってないだけでしかないなとは思ってはいまして、意外にそれが致命傷になるようなものはないのかなという気はしていますが。ちょっと輸送どうなのかなみたいなところは気にはなるところですね。

蒼:なるほど、ありがとうございます。ゆたさん、補足であったり全体の総括からでもどちらからでも大丈夫ですのでお願いでします。

くらみゆた(以下、ゆ):はい、こひさんが仰っていたのと被るんですけれどまあ、スリーセブンシーズドリームジャーニーらしいピッチのいいコーナリングで、惚れ惚れとするなというのは私も思いました。あとはアートハウス、これ走るスイートスポットがすごく小さい馬なのかなという感じはあって、使える脚がそんなに長くない割に追走力もそこまであるわけではないという形で、今日もだいぶ力みながら走っていて難しそうだなというところがありましたので。ちょっとどこで走るかわかりづらい馬かなと思うんですけど、ヴィクトリアマイルが例えばスローペースになって、うまく好位取れると意外といいところがあったりするのかなというところは思いました。あとクリノプレミアムはデムーロがスタートから悪くない位置なのに、余計なことしてハミを噛んでしまったというところがあるので、ちょっとこれはマッチョに褒めてもらえないですね……。

蒼:せっかくここで好騎乗しておけば、一気にバズれたのにもったいないですね。

ゆ:誰も褒めてもらえないですね。これは明日に期待したいと思います。

蒼:中京11Rの金鯱賞からいきましょうか。こちらですが一番人気プログノーシスが川田騎手の流石の手綱捌きで勝利。昨日自伝を紹介した川田騎手らしい、きっちりとした勝ちっぷりを見せてくれましたが、印象まずはいかがでしょうか?

ゆ:はい、本日金鯱賞、やっぱり一つポイントになったのは今回1コーナーから2コーナー回ったところでペースがグッと落ちて、ほぼ隊列が固まったというところがキーだったかなと思いました。勝ったプログノーシスはスタートが結構悪くて、1コーナー手前では最後方にいたんですよね。なんですけど、ここからコーナーを外から回って、ポジション取りに行って、向こう正面に回った時には、ポタジェの後ろぐらいまでつけていたので。何も考えてないとまあ出遅れちゃったし、内ラチ沿いに入れて距離ロス防ぐみたいな考え方もあったかもしれないんですけれども、ここで折り合いに自信があるので、外からポジション取りに行けたっていうのが、まあ一つ大きな勝因だったのかなと思いました。レース後のコメントでも行きたがっていたというコメントも川田騎手からあったんですけど、それでもやっぱり直線まで余力を残せたっていうのが技術だなという風に思ってます。もう3コーナーからじわっと上げていって変に待たずに、直線まで脚をしっかり使い切ったのが差し切れた要因だったかなとも思いますし、本当に川田ジョッキーさすがだなと。一方で色々言われてると思うんですけど、松山ジョッキーのマリアエレーナ。これもやっぱり1コーナーの位置取りが全てだったかなという風には思います。まあクロフネ産区というところでスパッと切れるタイプでもないので、もうあの位置に収納されて、向こう正面で隊列固まっちゃった時点で、だいぶできることがなくなってしまったというところですかね。あとはアラタの前か外取らないと、もうやれることはなかったのかなと思いました。あとは3着のアラタ。横山典弘ジョッキーがさすが上手いなというところと、先週武豊の内をノリが突いてたんですけど、今日はきっちり(横山典弘が)締めてて隙がないなというところでした。今回の2着のフェーングロッテンが逃げて粘ってペース作ったという形になるんですけれども。この馬、緩めのペースを前々に追走するっていうところが、やっぱり好走パターンなのかなという風にも思いましたので、今回綺麗にそのペースに持っていけたというのと。その結果として全馬余力を残し直線に向かったので、(プログノーシスマリアエレーナは)明暗が分かれたのかなという風に思いました。直線の長い競馬場とか非根幹距離がはまらなかったりとか、次大阪杯出るのかわからないんですけど、そうすると今度武豊(ジャックドール)が逃げますので、ちょっと難しい競馬になるのかなと思ってます。

蒼:なるほど、ありがとうございました。大阪杯の話出たので、他の出走有力馬のメンバーが見てますとキラーアビリティジェラルディーナジャックドールスターズオンアースっていうところで川田さんの乗り馬はプログノーシスになるんですかね?ジェラルディーナが岩田望来、ジャックドール武豊、スターズオンアースがルメールですよね。

ゆ:そうなるのかもしれないですね。

蒼:ちょっと大阪杯で(プログノーシスが)同じような競馬ができるかっていうと、タイプ的には直線長い方が向いてるなとは思いますけれども、ただ川田さんが乗るとしたら注目度が一層上がるかなと。

ゆ:そうですね、どう乗るのが楽しみなレースになるかなと思います。

蒼:他に大阪杯に向けての展望などで何かありますか?

ゆ:大阪杯、前哨戦使ってる馬、休み明けで来る馬といて、かなり色々得意パターンも違う馬が集まってくると思うので、枠順と展開は見ないとなんとも分からないなというところは感じてます。

蒼:逆に言うと、まだそんなこの馬で決まりだっていうのはいないですかね。ありがとうございます。

蒼:続きまして阪神11レースのフィリーズレビューですね。こちらの方はシングザットソングドゥラメンテ産駒の牝馬が、過去のレースに比べると前々できれいな立ち回りで優勝しましたが、どういう印象でしたか?

ゆ:そうですね、やっぱり前走1200とか1400を使ってきた馬が多かったというところもあって、比較的速いペースで流れたスプリント色の強い流れの中で、どれくらい足を使えるかというレースになったのかなと思います。勝ったシングザットソングドゥラメンテ産駒でやっぱりこういう速いペースで、追走力を問われる中で末明日を生かすというのが向いている、キンカメというよりはノーザンテースト×トニービンの色を感じる種牡馬だと思うので、今回ハマったというところと。とはいえ非常に受けて立つ競馬で強い勝ち方だったと思いますので、桜花賞もちょっとリバティアイランドが強いですけども、馬券としては考えていかなきゃいけないかなと思ってます。ドゥラメンテ産駒はフィリーサイヤーみがあって、種牡馬としてはタイトルホルダーにかかってくるのかなと思うんですけれども、牝馬、その子供も楽しみなレースぶりだなとは思ってます。2着のムーンプロープはマイルを使われてきた馬ですけども、この母父フジキセキモーリス産駒というところで、お母さんもダートの1200とか1400を使って勝ってきた馬なので、ポイントとしてはやっぱりマイルよりも将来的にはスプリントやダートでも楽しみがある馬なのかなと思います。3着あたりはジューンオレンジジャスタウェイ産駒はちょっと掴みどころがない種牡馬だなと思ってるんですけども、まあ今回はスプリント色が強い中でスタミナが切れてる馬も多かったと思うので、相対的に脚が残ったのかなと。人気だったブトンドールリバーラあたりは距離短縮で見直したいという結果だったのかなと思いました。

蒼:ブトンドールは1400を後ろから差してきたこともありますけど、やっぱ本質的には1200になるんでしょうかね?

ゆ:そうですね、2歳の秋の時期だったら、ごまかせるんですけど、この時期になってくるとやっぱり難しいのかなと思いました。

蒼:シングザットソングは確かこひさんが注目馬として上げていてくれたので、もしその放送を聞いていた方には結構狙い目だったかもしれなかったと思いつつ、馬券的に普通に一番人気タイの二番人気なのでみんな馬券うまいですね。

ゆ:うまいですね、別に戦績だけ見てると、そんなに抜けた馬ではないはずなんですけど、人気で勝つというところが本当に重賞は馬券が難しいなと思います。あと縦縞がここで3歳のトライアルを勝っていくのも、なかなかちょっと時代が巻き戻ってきて、やっぱりノーザン一強だとつまらないので、こういうところでこの馬は白老の馬ですけれども、縦縞が活躍していくのは楽しみですね。

蒼:あと桜花賞に向けてとなるとやっぱり一歩リバティアイランドが抜けて、あとは何が来てもという感じですかね?

ゆ:まあそうですね、基本はリバティアイランドの頭で馬券をどう買うかというレースになるのかなと思ってます。

蒼:まだフラワーカップなど一応残ってますが、ゆたさんの中で既に色気がある馬とかいますか?

ゆ:どうですかね、当日の枠とあとはその並びと馬場と、あと以前話した通りリバティアイランドの後ろからうまく差せるのをちょっと探したいな。

蒼:スリップストリーム的にソロっとついてチョロっとに3着みたいなそういうのと結構あるかもしれないですね

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