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2023年3月阪神大賞典・スプリングS・フラワーカップ・ファルコンS回顧

この記事は、2023年3月18日21時00分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #19「厩務員スト、何より問題だったのは…?」、2023年3月19日16時30分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #20「淀が近い」からの文字起こしです。

蒼山サグ(以下、蒼):中京11レース、ファルコンステークスから軽く振り返っていきたいと思います。こちら勝ったのは人気としては8番人気の幸騎手騎乗、タマモブラックタイでした。ゆたさんいかがでしたでしょうか?

くらみゆた(以下、ゆ):そうですね、勝ったタマモブラックタイはスタートからスムーズな競馬でした。今回この馬小倉で勝ち上がってきた馬なんですけれども、他の馬が苦にした馬場をこなせたというのが、1番の勝因だったかなと思います。五代血統表の牝系が全部タマモの冠名で占められている日本に合う血統なんだろうなという感じですね。ちょっとNHKマイルカップとなると府中があわない感じはしますが、在来牝系というところもありますし、スランプにハマってもどこかで一発ありそうな馬だと思うので、この後の戦績に関わらず注意したほうがいいのかなと思いました。あとは1番人気で2着のカルロヴェローチェはスタートからだいぶかかりっぱなしで、内枠だったので何とか脚を溜められましたけれども、直線先に入りたいところをタマモブラックタイに入られちゃった上に、外から坂井瑠星騎手にガチッとブロックされてしまったので、だいぶ進路がなかったというところをハナ差までで迫ったというところです。スプリンターかなという気がしますけれども、能力ありそうだなというイメージはあります。あとはベースセッティングも同じようにかかっちゃいましたけど、こちらは外で前に馬を置けなかったので、折り合いが厳しかったのかなと思いました。

蒼:はい、ありがとうございました。続きまして、中山11レース、フラワーカップはこちらはミルコ・デムーロ騎手のエミュー、馬なのか鳥なのか微妙なところですが、外から一気を決めたというレースでした。全体の感想はいかがでしょうか?

ゆ:はい、春先の中山らしい雨が降ってのどろんこ馬場というところで、ヨーロピアンな馬場だったのかなというところ。勝ったエミューはO型コース得意なハービンジャー産駒らしくて、外からギアを踏み続けて加速して差し切ったというレースだったかなと思います。いろいろ言われてるデムーロのまくりですけども、今回はバシッとハマったという感じがしますね。ちょっと桜花賞となると、適性違う印象なんですけれども、福島などコーナー4つのレースが出ることがあると、また出番がありそうなので注目かなと思っております。あと2着ヒップホップソウル。馬券的には狙っていたのですが、祖母がダンスインザムードで重馬場のフラワーカップを勝ってますし、キタサンブラックも不良馬場の天皇賞秋で素晴らしい末脚があったので、今回ハマりそうだなと思ってたんですけども、そのイメージ通りの走りをしてくれたのかなと思いました。こちらもちょっと桜花賞ってイメージがないですし、口向きの悪さとかも出てるので、じゃあオークスでっていうのも微妙ですけども、得意条件が決まってそうなので、上手く狙えたらいいのかなと思っています。

https://twitter.com/shindikara2023/status/1637354697056206849?s=20

蒼:阪神11レースの阪神大賞典、こちらですが勝ったのはジャスティンパレス、ルメールの騎乗が光った良いレースだと思いますが、こちらはゆたさんコメントよろしくお願いします。

ゆ:はい、阪神大賞典、ボルドグフーシュが一本かぶりの人気というレースでした。スタートがちょっと不安がある馬で福永祐一元騎手、調教師が、だいぶ苦労しながら乗っていたので、今回川田に代わってどうなるかなと思ったんですけれども。だいぶトモに力が入ってきたというところもあるのか、スタートは結構きっちり出て、好位からの競馬という形になりました。ただその分スタートして1ハロンぐらいですかね、少し行きたがる素振りを見せていたので、ちょっとその辺が誤算だったのかなというところと、かなりペースが遅かったというところもあったので、結果として2着になったところはその辺が出てしまったのかなとは思いました。川田騎手もホームストレッチでは折り合ってからは、スッと外に出して進路確保していたのはさすがだなと思ったんですけれども、結果としてちょっと遅い流れを早め早めに外から動くというちょっと受けて立つ競馬になっちゃったというのが、今回はまた2着というところの原因だったのかなと思っています。勝ったジャスティンパレスの方は距離がもうちょっと短い方がいいのかなと思ったんですけど、逆にこっちはルメールが4コーナーまできっちり折り合って1つ前(のポジション)を取っていい競馬をしていたかなと。直線ちょっとアフリカンゴールドに締められて一瞬行き場なくしたんですけれども、ディープボンドが早めに下がったというところもあったので、そこからスパッと抜けての圧勝と。ホームストレッチ入る前まではボルドグフーシュの川田は、ジャスティンパレスの後ろにいたのであのままいたら多分ボルドグフーシュも詰まっていた可能性があったと思うので、そういう意味で、名手2人がミスにはならないように上手くなったのかなと思いました。次、天皇賞春というところになってくると今回リニューアルした京都という形になると、ペースもタイトルホルダーが出ると思うので、だいぶ速いラップでとにかく刻んでいくというレースになってくるので、ちょっと質が変わってくるかなと。そうなった時にボルドグフーシュもペースが上がった方が乗りやすいでしょうし、逆にジャスティンパレスはちょっとペースが上がってきた時に末脚が鈍る可能性もあると思うので、そこの後先は枠も踏まえて考えなきゃいけないかなと思うんですけれども。ただ考えれば考えるほど普通にタイトルホルダー勝つんじゃね?と(苦笑)

蒼:そうですね、普通以上の状態で出てきたら、ちょっとなかなか厳しい戦いになりそうですね。

ゆ:そうですね、ちょっとそこまで考えてなかなか難しいなと思ったので、買うならもうタイトルホルダーボルドグフーシュの馬単1点とか。

蒼:そうなるとボルドグフーシュは新たなシルバーコレクターとしての道を順風満帆に走り出すことになりそうですが(笑)

ゆ:まあキャラが立ってくるのでそこも楽しみにしつつ、枠がだいぶ重要になってくると思うので、そこを見てから考えようかなと思います。

こひ(以下、こ):なるほど、ありがとうございました。こひさんコメントしておきたいことございますか?

こ:そうですね、今回のこのレースはディープボンドの三連覇なるかというのが、1つの注目だったかなと思っていて。今回結構早めにに力尽きた形になりました。過去の阪神大賞典や阪神で行われた天皇賞のレースと数字的なものだけ見てみたんですが、今回私は関西住なんですけど、めちゃくちゃ昨日の昼から天気が良くて、馬場がすごく回復して良くなっていたというのがあって、上がりが34秒台というかなり速い上がりで最終的にペースが遅かった形で決着しましたので。やはりディープボンドがこれまで阪神の長丁場を走っていた時って、大体上がり36秒台のレースですね、なのでそういったところへの適性のところの差が、今日の早めのギブアップというところに出ていたのかなというところと。あとはやはり新装の京都はめちゃくちゃ良い馬場状態でスタートすると思うので、ちょっと良馬場では大変だろうなというような印象を持ってました。

続きまして、中山11レースのスプリングステークス。こちらは横山武史騎乗のベラジオオペラが1着。2着横山和夫騎乗のホウオウビスケッツということで、横山兄弟ワンツーとなりました。こちらはこひさんからまずはコメントいただけますでしょうか?

こ:はい、今回はスプリングステークスというレースの構図としては、実績馬としてはセブンマジシャンオールパルフェぐらいで、あとは条件戦を勝ち上がってきた馬達というような形。多分トップクラスではないちょっとその下のクラスの上位馬と上がり馬が戦うというのが、まずこのレースの構図だったかなと。で、連勝を期していた馬がやはり人気になっていたんですが、終わってみればこれ1,2,3着が全部連勝組なんですよね。連勝してきた3頭で決まったというのがちょっと印象的なレースでありました。レース全体で言いますと、私もちょっと見ていてびっくりしたんですけど、重馬場でありながら初めの1000mの通過が59秒3って出ていて、かなり速いペースだなと思いながらも、行き切ったグラニットが最後まで抵抗していたり、その後ろの方にいましたホウオウビスケッツがちゃんと2着に来ていたりというような形で、ハイラップで行きながらハイラップ過ぎるので後ろの馬も脚が溜まらない消耗戦みたいな形のレースになりました。多分セブンマジシャンはそのあたりがそもそもあっていなくて、今回のような結果になってしまったのかなという印象です。勝ったベラジオオペラは中団につけて早めに進出をしてきっちり差し切るという形で、非常に大人びたレースをしているなという印象でしたし、2着のホウオウビスケッツですね、これも逃げなくてもちゃんと結果が出せるというところを見ても、結構収穫は大きなレースだったかなと思います。結構血統的なところでベラジオオペラロードカナロアハービンジャーで、ホウオウビスケッツについても母父ルーラーシップらしくて、こういう場合の適性を持っていた連勝馬がきっちりと能力を発揮してきたというレースでして。レース全体としては消耗戦なので、あまり今後につながらなさそうなレースにパッと見てると見えてしまうんですけれど、この1,2着馬はそもそも東京で結構瞬発力を問われるレースも含めて勝ち上がってきている馬なので、今回のレースが特殊すぎてあまり評価されないのであれば、逆に狙えるようなタイプの馬じゃないのかなという印象です。3着のメタルスピードはどちらかというとマイルで前に行って後半バテ合いみたいなレースで勝ち上がってきたのでそのための印象通りの消耗戦タイプの馬かなと思うんですが、この1,2着は今回の相手関係含めて今後人気がなければ色んなところで狙ってみて面白そうかなという印象で見ていました。

蒼:ありがとうございます。ゆたさんコメントや印象とかありますか?

ゆ:このレース、勝ち上がった馬は社台ファームというところで、牝系はエアシャカールアイドリームドアドリームの牝系というところで、いわゆる奥がある馬なのかなと思っています。やっぱり種牡馬が戦国時代に突入してくると、牝系というか繁殖牝馬への投資が物を言うのかなというところもあるので、ソフト面での改善も社台は進めているんだと思うんですけれども、一過性の流れではないのかなというところと。あとこの勝ったベラジオオペラ、デビュー戦でショウナンバシットを退けてるんですよね。先ほどこひさんからもあった通り、東京でも勝っていると。今日はしかも先行じゃなくて差しで競馬をするという形で、キングカメハメハの血統というかロードカナロアらしいレースの上手さというか、適性の広さというのを見せているのかなと思うので、私も特にこの勝ち馬というのはスプリングステークスというレースの特性上、割と甘く見られるのかなという気がするので、血統も筋通ってますし、勝ち方も自在性あって、派手さはないものの、こういう馬は相手なりに走れることも多いので注目したいなと思いました。

蒼:ありがとうございます。個人的にはあと2着のホウオウビスケッツの父がマインドユアビスケッツということで、芝ダート問わず、距離も僕の想定より持ちそうな感じで、なかなかコスパが良さそうな種牡馬だなという印象があるんですが、この辺いかがでしょうか?

ゆ:そうですね、思ったより私も走ってるなというか。この馬多分吉田照哉さんが主導で導入したと思うんですが、最近はノーザン主導の馬の方が優勢な感じがあったんですけれども、マインドユアビスケッツここまで走ってくると、結構社台の特にダート、今回は芝ですけども、特にそんなダート短距離だったりとか、その辺の幅を広げる馬にもなりそうなので、馬券もそうですけど一口的にだいぶ気になってます。

蒼:そうですね、多分今年、来年くらいまではそんなにマインドユアビスケッツの子が高くなるってところまではいかないそうですからね。

ゆ:信じたいですね...。意外とそう言ってて普通に欲しい馬は人気したりする、えげつない世界ですが。こひさんいかがですか?

こ:ざっくりと芝ダート潰しが利くタイプの種牡馬ってこういった血統構成なんで、多分すごく派手さはないでしょうが、ある程度しっかりと走って賞金を稼いでくれるタイプだなという風に見ていまして、私も同じような形で一口ですとかそういったところや、オーナー観点でいうと意識したくなる血統だなというのが、すごく思いますね。

蒼:ありがとうございます。他は大丈夫そうでしょうか?

こ:一点だけ余談ではありますが、ベラジオオペラというのを見て、このベラジオって何なんだと思って調べたんですが、関西圏にベラジオっていうパチンコ屋があるんですよね。そこの馬主さでした。

蒼:なるほどベラジオって大元はラスベガスのカジノですよね。そこからパチンコ屋に拾ってきてパチンコ屋さんが馬主さんになったという流れなんですかね。

こ:はい、その名前が冠名になったようです。店舗も勝負服カラーのテーマです(笑)

蒼:今度関西遠征した時は探してみようかと思います(笑)。ありがとうございました。


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