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7月3日は国府津で「種」の上映会

7月3日(土)にこんな映画上映+トークイベントを、自宅近くの倉庫リノベスペース「BLEND PARK」で開くことになりました。(天候不良のため延期となりました←7月4日更新)

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(↑クリックでFBイベントページへ↑)

映画のテーマは「種子(タネ)」。上映後のトークが楽しみで、種子の話だけでなく、この地域で土を耕す農家のみなさんとともに「みんなが大事にしていること」を出し合って、未来を描けるような企画にしました。

タネの銀行?長野の「シードバンク」

「タネ」と聞いて、ふと思い出したのは、4年前に出かけた長野の取材の記憶でした。種子を保管し、貸し出す「シードバンク」という取り組みを続ける人たちがいると聞き、取材しに行ったのでした。

北アルプスを望む信州安曇野にある、ゲストハウス「シャンティクティ」がその現場。中に入ると、全国から集まった人たちがタネの交換会をしながら談笑していました。そして、脇に広がる畑に出てみると、その奥にひときわ目を引く建物がありました。

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とんがり帽子のような形で、周囲は土壁。そして木製の扉を開けてみると、らせん階段の壁面には、大きさも形も不揃いの瓶がすきまなくびっしり!

そこは、「種ハウス」と呼ばれ、200種以上の種子が並ぶ、常設の保存庫でした。

自家採取した種子を持った全国各地の人々が、ある約束を守れば、だれもが無料で種子を借りられるーー。3,000字ほどの原稿を編集部がつけたタイトルはコレでした。

「金銭は一切不要。約束は倍返しの「安曇野シードバンク」。

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(「生活と自治」2017年9月号/写真:高木あつ子)

“バンク”といっても、預けた側には利子はつかない。借り入れ側には審査もない。担保も保証人も、返済期限も、滞納金も、融資枠もない。そして種は無償で制限なく受け取れる。ただし、採取した種をなるべく2倍にして返すよう心がけが書かれていました。「返すという意識が大事なんです」という運営者の言葉を思い出します。

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タネがつなぐコミュニティの輪

タネをなぜ採取し続けるのか──。地域”ならでは”のブランド化、天候のリスクヘッジなど、さまざまな理由があるかもしれませんが、シャンティクティで見たのは、土に触れ、草花を愛でる人たちの交流であり、参加者の幸福度が上がるコミュニティでした

今回の上映会の企画は、私を含め、あしがら地域(神奈川県西部にある酒匂川周辺の地域)に住む農家や生協職員、地域活動のコーディネーター、政治家など、映画が伝えるメッセージを自分たちなりに受け止めて、地域の未来への提案につなげていきたいと思い、イベント後半のトークでは「みんなが大事にしていること」を聞けるような機会にしたいなと思っています

そして、トーク後の交流の場では、ちょっとしたお楽しみが。この地域でしか生まれない、幻のホットドッグが提供されるかも??

企画者の一人で養豚家のAさんが、「規格外のソーセージがあるので、それを出しますか?」と提案してくれて(この養豚家の豚が最高に美味しい)、お知り合いのパン屋と登壇者である農家さんに材料提供の声がけをしてくれて、そのホットドッグが実現されるようです✨

テーマは「タネ」ですが、映画を素材に、新しい地域の輪ができることを楽しみにしています。


上映会イベント概要

イベント名:「タネは誰のもの?」上映会+トークセッション!
日時:7月3日(土)14:00〜(13:30開場)
場所:BLEND PARK(神奈川 県小田原市国府津2丁目6−17)

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【イベント概要】
 朝・昼・晩、毎日の食卓にのぼるご飯や野菜は、私たちの暮らしにとってかけがえのないものです。そんなテーブルを彩る食べ物の源流をたどってみると、畑を耕す農家はもとより、作物を育てる土壌、そして過去から未来へと生命を継承する「タネ」の存在を目の当たりにします。
 今回のイベントは、その「タネ」に注目した催しです。これまで国会で審議が重ねられてきた「種苗法改定案」をきっかけに、自家採種・自家増殖している農家と種苗育成農家双方の声を収めた映画を鑑賞し、この地域で農業や食に関わる人たちとともにトークセッションを行い、地域のみなさんとともに今の《食と農》に思いを馳せながら、持続可能な未来を作る機会にしましょう。

【映画ストーリー】
 2018年4月、種子法廃止。そして2020年10月、種苗法改定案の国会審議が再び始まる。急速なグローバル化の中であらためて問われるタネの権利とは。
 2020年6月に国会成立が見送られ、継続審議となった種苗法改定の動きに対して賛否が渦巻く中、自家採種・自家増殖している農家と種苗育成農家の双方の声を伝えるため、北海道から沖縄まで様々な農業の現場を取材。政府が拙速に改定を成立させようとしている中、種苗法改定(案)が日本の農業を深刻な危機に陥れる可能性を、専門家の分析も含め農業の現場から探った。

【スケジュール】
13:30〜開場
14:00~15:00「タネは誰のもの」上映
(休憩10分)
15:10~16:00 地域住民トークセッション
登壇者:
・加藤憲一(前小田原市長・農業者)
・神奈川県環境農政局農業振興課担当職員
・井上昌代(二宮町農業者 「有機農園つ・む・ぎ」)
・和田一良(山北町農業者 「お山のたまご」
(コーディネーター:上垣喜寛/国府津在住)
16:00 閉会(予定※)
※コロナ感染症対策のため、50人限定のイベントです。閉会後、コロナの状況をみながら交流できる空間をつくりたいと思います。
参加費:1000円(子どもと学生は無料)
主催:「タネは誰のもの?」小田原上映会実行委員会

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