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反緊縮にイデオロギーを混ぜるな危険

デフレ脱却を願い、マクロ経済をウォッチしている一人として、「反緊縮」というのは重要なキーワードです。

100兆円を超える財政拡張をしても、デフレ脱却は成りませんでした。ところが、第二次安倍政権は金融政策を転換しただけで、デフレ脱却しかかり、雇用環境などが大きく改善しました。

2012年494兆円→
2017年547兆円と
+53兆円の名目GDP増加。
1992/8〜1998/11、120.52兆円の財政出動も40兆円弱の名目GDP増加でした。
第二次安倍政権の金融一歩足打法での名目GDP増加幅が比較的良いという残念な平成時代…

そんな中、反緊縮を訴える「運動」である薔薇マークキャンペーンが始まりました。呼びかけ人には、リアルでお会いした方も何人かおられ、注目しておりました。
詳しく知りたい方は以下をご参照下さい。

薔薇マークキャンペーンって何? Q&A
https://rosemark.jp/818-2/

以下、気になる点を上述のQ & A から抜粋(引用符囲み)してコメントします。

“Q1.「薔薇マークキャンペーン」とはどんな運動ですか?

A. 選挙で安倍政権の経済政策に対抗できる、「反緊縮」の選択肢を作り出すためのキャンペーンです。”

反緊縮、大事ですね(^-^)

“【認定基準】
薔薇マークキャンペーンの趣旨に賛同し、財政規律を優先させる緊縮的な政策を正しくないと考え、おおむね以下の反緊縮の経済政策を第一に掲げている立候補予定者を認定します。なお、これは経済政策以外の点で当該候補を推薦することを意味しません。”

なるほど、経済政策以外の点で候補を推薦することは意味しない、のですね。

“Q4.野党の候補者だけを応援するのでしょうか?

A. 薔薇マークキャンペーンは、趣意書にある通り、安倍政権に対抗できるような「反緊縮」の選択肢を示すことが目的ですから、基本的に「野党」(安倍政権を支持していない政党、立候補予定者)を対象としています。
国政与党(自民党、公明党)や「維新の会」の現職国会議員でも、候補者本人から、安倍政権とその政治志向に反対している薔薇マークキャンペーンの趣意書に賛同する立場からの申請があれば歓迎し、個別に対応します。”

反緊縮かつ安倍政権を支持していないこと(≒反安倍)が求められる、と…
反緊縮に「混ぜるな危険!」なカオリがします。

2019年3月3日に公表された第一次認定候補者
のうち、国政に関する方を見ると山本太郎議員や共産党の候補が名を連ねています。

共産党は、大門議員など、金融緩和には否定的な政党として知られています。所属政党に反して「金融緩和を支持します」という「反緊縮」の姿勢を示しているのでしょうか。示していないとすると、「反緊縮」の候補の認定として、疑問を感じます。

僕が受け取った薔薇マークキャンペーンの認定基準に独自の項目を追加して整理してみました。

金融拡張は不問で、反安倍(≒安倍政権を支持していない)は問われるように受け取れます。

日本共産党に関しては公安監視対象であることが知られています。

共産党が破防法に基づく調査対象団体であるとする当庁見解
http://www.moj.go.jp/psia/habouhou-kenkai.html

(公安監視対象の団体に属し)金融緩和にも否定的な方が認定されているとしたら、「反緊縮」の言葉が虚しく響きます。

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