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【本】日本史に学ぶマネーの論理

(*1)『日本史に学ぶマネーの論理』(著:飯田泰之氏)
https://amzn.to/2Z9u3Ma
(Kindle版: https://amzn.to/2KzTNJz)

貨幣の歴史に迫った好著です。令和時代の「マネ論」本として広く読まれて欲しい一冊です。
経済本というより歴史本といった印象です。

貨幣の歴史から、貨幣と国債の共通点と違い、通貨発行益を上手く活用した歴代の「政権」(徳川幕府など)が、経済に好影響を与えた点などに触れられています。

貨幣のお金たる理由を深掘りされていて、物々交換、信用できる債務者などをポイントに以下のブログ記事(*2)でも、
“Tax Driven Moneyから日本貨幣史が始まったという経緯は,今日の経済論争・論戦において,ちょっと注目しておきたいところですね.”(*2)

とされています。

“物々交換の不便さを解消するために貨幣が登場したという話(貨幣ツール論)は,貨幣は実物経済に影響しないという貨幣ヴェール観,または貨幣は実物経済の鏡像であり実物経済を変動させる原因ではないという見解の源流なのではないでしょうか.”(*2)

とも述べられています。
マクロ経済政策を語るうえで、貨幣や金融政策が実物経済に影響を与える、という考えの僕も、この考えに賛成です。

電子マネーや仮想通貨、暗号資産など色々なものが生まれて来ますが、税として納めることが出来るもの、としてのマネーは今後も必要そうです。
日本政府は多額の資産を保有しており、消費税増税などで景気を冷やしてでも良いという考えのようなので、沢山のマネーが僕の懐から旅立ちそうです…(涙

「政府負債の理解」という文脈で、軽くMMTについても触れられています。
“M M T ( M o d e r n M o n e t a r y T h e o r y :現代金融理論 )として注目されている 。”(*1)

ここでの真ん中のMは、Money ではなく、Monetary ですね。

一般向けに分かりやすい解説で知られる飯田泰之さんの「マネ論」本で、貴方もマネーの歴史の旅へ^_^

飯田泰之さんのブログ
(*2)お金はなぜ,お金なのか? - こら!たまには研究しろ!!
お金はなぜ,お金なのか?
http://yasuyuki-iida.hatenablog.com/entry/2019/05/22/170445

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