一般社団法人レジリエンス協会 しなやかな社会研究会

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一般社団法人レジリエンス協会 しなやかな社会研究会

一般社団法人レジリエンス協会(https://resilience-japan.org)での研究会活動として、災害や危機に負けないしなやかな社会の実現を目指し、危機対応力を向上するために活用できる国際規格等の普及啓発に取り組んでいます。

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  • 連載:緊急事態を乗り越えるための勘どころ

    【隔週火曜日目途に更新】この連載は、事故や災害など突発的な危機が発生した際にどう対応すべきかを、架空の地域サッカークラブが危機に直面したというストーリーを通して、危機対応のポイントを国際規格 ISO22320に照らして分かりやすく紹介していきます。 新建新聞社 リスク対策.comにて当研究会が連載中の記事(https://www.risktaisaku.com/category/rj-tashiro/)を、同社の許可を得て転載したものです。

最近の記事

第4回:当事者どうしの協力:野球チームの合流 -協働する相手と全体像を共有する-

紅葉山FCが利用している市営グラウンドが、近隣住民からの苦情によって使えなくなってしまいました。まだ状況がよく分かっていないものの、他の利用団体が苦情の原因となっている可能性があるため、これまで交流のなかった他の利用団体と連絡をとり始めました。 翌日の4月7日(火曜日)、高宮監督は、野球チームとフットサルグループの代表にそれぞれ連絡して、市営グラウンドの利用再開に向けて協力を呼びかけました。 野球チームの代表である松嶋は、高宮監督からの呼びかけに対して好意的でした。野球チ

    • 第3回:キーパーソン判明:意外と面倒な状況 -事態が長期化する可能性を想定する-

      紅葉山FCが利用している市営グラウンドが、近隣住民からの苦情によって使えなくなってしまいました。まだ状況がよく分かっていないものの、他の利用団体が苦情の原因となっている可能性があり、事態の収拾には時間がかかりそうです。 6日(月曜日)の夜、紅葉山FCの幹部メンバーが再び、会計担当の沢崎の事務所に集まりました。この日はまず近藤から、市役所を訪問して聞いてきた結果が報告されました。 近藤(渉外担当):今日また市役所に行って担当の日吉さんと会ってきたんだけどね、今日は上司の方が

      • 第2回:見えない状況:原因はどこに? -状況把握のための役割分担を決める-

        紅葉山FCは毎週木曜日の夜に市営グラウンドで練習していますが、市から唐突に、グラウンドの利用を自粛するようにとの連絡を受けました。原因はグラウンドの近隣住民からの苦情のようですが、メンバーには心当たりがありません。一方で2カ月後には県のサッカー協会の公式戦が控えているので、早急に事態を収拾しなければならないのですが......。 4月3日(金曜日)に紅葉山FCで渉外を担当している近藤が、市役所で市営グラウンドの運営を担当している、スポーツ推進課の日吉に電話しました。 近藤

        • 第1回:事件発生!練習できない? -当面の活動目標を決める-

          首都圏の某市では、紅葉山商店会の会員を中心としたサッカー愛好者による地域サッカークラブ「紅葉山FC」が活動しています。メンバーは酒屋を経営している高宮監督をはじめとする14名で、小規模ながら県のサッカー協会にも加盟しています。また、試合があれば応援に駆けつけてくれるサポーターも増えてきました。 現在は2カ月後に控えている公式戦に向けて、毎週木曜日の夜に市営グラウンドで練習していますが、4月1日の水曜日に、その紅葉山FCで渉外を担当しているコンビニ経営者の近藤から、高宮監督に

        第4回:当事者どうしの協力:野球チームの合流 -協働する相手と全体像を共有する-

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