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仕事ができる人の話し方”CREC”(クレック)

ビジネスの場で仕事をスムーズに進める話し方があります。
それがCREC(クレック)です。

「結論から話す」ことの大切さとポイントをまとめた枠組みのことです。

CRECは4つのポイントの頭文字を表します。
C:Conclusion コンクルージョン (結論)
R:Reason リーズン (理由)
E:Evidence エビデンス (根拠・詳細)
C:Conclusion コンクルージョン (結論)

日本人は起承転結という話し方を子供の頃に学びます。
話の最後にオチ(結論)がくる、という流れに慣れ親しんでいます。

ただ、スピードが勝負となるビジネスの場においては、起承転結で話すと作業を進める速度が遅くなってしまうのです。

CRECは相手との話の中で、次のような流れで会話を進めます。
・これが必要です(結論)
・なぜなら〇〇だからです(理由)
・こんな事例もあります(根拠)
・なので、やっぱりこれが必要です(もう一度結論でまとめる)

では起承転結と何が異なるのか、例題を見てみましょう。

●CRECの場合
部員:課長、お店でトラブルが発生したので報告です。
課長:いったいどうしたんだ?
部員:すでに対応は終了しているのですが、商品に不具合がありクレームが発生いたしました(結論)。お渡しした商品に汚れが付着していました(理由)。工場のレーンに一部不具合が発生していて、塗料が飛んだようです(詳細)。お客様にはお詫びし、新しいものと交換して対応は終了しています(結論)。工場レーンの改善にあたります。

●起承転結の場合
部員:課長、お店でトラブルが発生したので報告です。
課長:いったいどうしたんだ?
部員:実は以前より工場レーンに問題が発生しておりまして、塗料が飛び散るといった事象が発生したようです。今後同様のことがないよう改善にあたるのですが、レーンを通った商品が汚れたようで、お店に出ていた商品に汚れが付着していたようです。その商品を買われたお客様からクレームが上がってしまいました。新しいものと交換して対応は終了しております。以上報告となります。

どうでしょうか。
自分が課長の立場になった場合、報告で気になるのは「起きているトラブルについて何か判断や対処が必要か」ということかと思います。

課長はまず「トラブル発生」という言葉を聞いて、「何か私の判断が必要なのか?」と身構えます。

CRECで話されると、「対応は終了している」という結論がわかり、そのあとの話をじっくり聞くことができます。ゴールが見えているので、情報を補填される形で話を聞くことができるのです。

でも、起承転結で話されると、「で、いったいどうなんだ?」とやきもきしながら話を聞かなければなりません。
結論までの話が長ければ長いほど、「で、いったいどうなんだ?」と色んなことを想像しながら話を聞かないといけなくなり、非効率でしかありません。

特にビジネスの場においては、簡潔に要点を述べることが大切です。
そして、役職が上の方になるほど忙しいので、報告や相談する場合は短時間での決戦が必要になります。

だらだら話すより、結論をズバッと述べて、それを補足する形で話していく方が賢い人に捉えてもらえます。

「自分が話したいこと」ではなくて「相手が聞きたいこと」から伝える。

CRECはロジカルシンキングを支える考え方の一つで、私がこの方法を知った10年前と比べるとビジネス書の読者も一段と広がっているので知っている方もたくさんいることと思います。

ただ、まだまだ知らない方もいるかなと思い、仕事の参考としていただければと書いてみました。

ぜひ一度試していただければと思います。


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