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日本最南端-波照間-

 沖縄県の石垣島・波照間島を観光してきました。感動の余韻を写真とともに綴った旅の記録です。
 2023年7月

日本最南端の島"波照間島"

 沖縄本島のずっと南方、台湾に程近い海域に八重山と呼ばれる島々があります。石垣島を拠点に西表島、与那国島、竹富島などが浮かんでいて、その最南端が"波照間島"です。

 人口は約500人。アクセスは石垣島からの定期船のみ。しかも季節風による欠航が頻発するので事前に予定を立てられない。ホテルと呼べるような宿泊施設はなく、個人経営の小さな宿が数軒。大手観光ツアーでカバーしきれない離島です。
 それだけに、リゾート観光地では味わえない"果て"の感動が醍醐味です。

日本最南端之碑

 日本最南端之碑が建てられている波照間島の南岸は、珊瑚礁で出来た険しい崖地になっていて、太平洋の荒波に常時削られています。
 ここに立つと、"果て" と "波照間"の音が似ていることに意味を感じます。

日本最南端之碑
日本最南端之碑
波照間島の南岸 日本最南端の崖地
波照間島の南岸 日本最南端の崖地

日本最南端の日の出

 朝6時、東の水平線が明るくなり、広大な太平洋から直接太陽が昇ります。初日の出ではありませんが、ただただ感動する静寂の時間です。
 ちょうど星座観測タワーが朝日のシルエットで美しく映えます。タワーが閉鎖中というのも、地の果て感をプラスに演出してくれます。

日本最南端の日の出
日本最南端の日の出と星座観測タワー


日本最南端の星空

 波照間島で最も感動したのは満天の星空です。
・星って、こんなにもたくさんあったんだ!
・ぼろぼろと星たちが落ちてきそう!
・星たちの三次元空間に身体が包まれた感覚!
・天の川が明瞭に堂々と天を流れています!
・星が多過ぎて、逆に星座がわかりにくい!

 文章や写真では全く表現しきれません。奇跡の空間です。確かに色んな奇跡が重なった結果です。
 波照間に宿泊できてラッキー。
 雲のない晴天の日でラッキー。
 月齢が新月でラッキー。
 素晴らしい星空ガイドに出会えてラッキー。

南の夜空 天の川、さそり座


 波照間の人々は、この素晴らしい星空観察環境を維持するために夜間照明を極力抑える努力をされているそうです。簡単ではないと思います。有り難いことです。その結果、とにかく真っ暗なんです。

 "星あかり"とは、一般には、夜空の星が光る灯りのことを指しますが、波照間島では違います。星々が放つ光によって、島の足元を照らし出すあかりを星あかりというそうです。星の灯りで足元が見える、という経験は初めてでした。なかなか出会えない逆転現象です。

 空に浮かぶ雲も白黒逆転しています。通常、本土の夜空では、地上の灯りが雲を照らし出すので白く見えますが、波照間では地上からの灯りがなく、逆に星々からの灯りを遮る雲は黒く見えます。
 こんなロマンチックな解説をしてくれる星空ガイドさん、素晴らしい方でした。

北の空、北斗七星、北極星

さとうきび畑とユイマール

 波照間島は、石垣島や西表島と異なり山がありません。隆起珊瑚礁から出来た真っ平の島です。ここに、サトウキビ(島言葉で"ウージ")の畑が広がっています。
 ただの畑、ただの道、ただの電柱がこんなに美しく感じるとは思いもよりませんでした。波照間Magicです。

さとうきび"ウージ"の畑
道の向こうは海

 波照間島では、昔からの"ユイマール"という助け合いの慣習が今でも残っており、さとうきび畑でも植え付け管理から収穫、精糖全てを共同でやるそうです。手作業の収穫作業は大変だが、機械での収穫よりも品質が良いので高値で流通しているそうです。

日本最南端の自動販売機

 それは、さとうきび畑の中にポツンと一台立っていました。赤いボディーでお馴染みのコカコーラの自販機ですが、沖縄らしく、さんぴん茶も売られています。
 なんてことない自販機ですが、日本最南端として眺めると愛おしく思えます。

最南端の自販機
最南端の自動販売機


おまけ

 折角なので、沖縄らしい写真を並べてみました。南国気分に癒されます。

波照間島

ハイビスカス
ニシ浜の夕陽
オカヤドカリと珊瑚の白砂
アオウミガメ

石垣島

バナナ 花
一本マングローブ
川平ビーチ
八重山そば 明石食堂

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