シン・洒落怖

~洒落怖に魅了され、洒落怖に飢えるあなたへ~ 洒落怖をリスペクトした恐い話や、オカルト…

シン・洒落怖

~洒落怖に魅了され、洒落怖に飢えるあなたへ~ 洒落怖をリスペクトした恐い話や、オカルト考察をnoteに投稿しています

記事一覧

【恐い話】宙弧、あるいは狐松明

凡そ菌糸やリンによる発光、または天然石油からの発火、ボールライトニング現象で説明が付くとされる狐火という現象ですが、果たしてこれを目の当たりにしたことのある人は…

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【怖い話】アイサツ

よく行くコンビニの店員に片足が不自由なおばちゃんがいて、気にかけてるというか、気になってしまっている。 偏見ではないんだけど、たとえば一つおかしなところを見つけ…

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【怖い話】こっくりさんですらない

三十路も近付くと結婚するやつが増えてくるから、大体地元の同級生って疎遠になっていきますよね。 そういう時に催される同窓会ってのが、やっぱり昔話に花が咲いて、歳を…

シン・洒落怖
4週間前
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【お詫び】該当作品の削除につきまして

日頃はシン・洒落怖をご拝読頂きまして、誠にありがとうございます。 noteとカクヨムに投稿していくうちに、少しずつではありますが、スキやコメント、フォロワー様も増え…

シン・洒落怖
1か月前
4

【恐い話】角の花束

とある会社帰りの平日、最寄り駅から家までの道で無性に煙草が吸いたくなり、行儀の悪いことですが人目につかない路地に入り込んで紫煙をくゆらせながら歩いてみることにし…

シン・洒落怖
1か月前
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【怖い話】ばあちゃんのお経

一年前くらいにじいちゃん死んだんだけどさ、ばあちゃんが結構塞ぎ込んじゃって。 毎日朝のお経を欠かさないんだけど、未だに肩震わしてるのよ。 良い関係の夫婦だったん…

シン・洒落怖
1か月前
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【怖い話】山観音

地元の友達Hくんから、昔不気味な事があったって聞かせてもらいました。 軽音サークルで同じバンド組んでたNってやつに聞いて欲しい話があるって持ちかけられて。 2年生…

シン・洒落怖
1か月前
4

【恐い話】呪物

知り合いから聞いた話なんですがね 昔々、というほどでもない昔に巷で変な新興宗教が流行ってると教えてもらったんです いわゆる淫祠邪教 まあ、そんなもの大概変じゃな…

シン・洒落怖
1か月前
8

【恐い話】夢に出るため

故人が夢に出てきてくれた、という体験は皆さんにも経験があると思います。 そのように人の夢に出るためには、故人側は相応のお金ですとか、生前の徳に基づく非常に厳しい…

シン・洒落怖
1か月前
3

【怖い話】八角堂

地元に八角堂って呼ばれてる建物があったんですけど。 上から見るときちんと八角形の形をしていて、それで八角堂って呼ばれてたんだと思うんですけど、本当の名前は誰も知…

シン・洒落怖
1か月前
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【怖い話】テレワークかと思った?

正確に言うと、おばけの怖い話じゃないのでもし見当違いだったらすみません。 大学の友達だったYちゃんが職場で体験した話です。 Yちゃんは大体週に2回程出社で残りはテ…

シン・洒落怖
1か月前

【恐い話】水子供養

カクヨムなどのWeb小説媒体で、ホラー作品を執筆している知人から、自身の経験を基にした短編を寄稿していただいた。 クリエイターが自身の作品を我が子のように可愛がる…

シン・洒落怖
2か月前
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【恐い話】川の畔で

俺、床屋とか美容院とかまじで嫌いなのよね。 なんでかって言うと、唯一体験したことがある変な話に関わってくるんだけど、聞いてくれ。 たぶん小学生の高学年くらいだった…

シン・洒落怖
2か月前
3

【恐い話】保食神

私達は、とある部屋に閉じ込められていました。 老若男女合わせて、30人くらいでしょうか。 天井も床も壁も、全て真っ白な部屋でした。 皆、拘束されている訳ではなかっ…

シン・洒落怖
2か月前
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【ホラー考察】くねくねから考える洒落怖スレの伝承媒体としての在り方とシン•洒落怖のスタンス

緒言タイトルが長くなってしまい、恐縮ではあるが 今回は洒落怖の代表作とも言える「くねくね」について触れていき、当時の洒落怖が如何にして今日までネットミームとして…

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シン・洒落怖
2か月前
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【怖い話】カレンダー

去年の11月くらいかな。 毎年その時期は、うちの会社に仕入先さんがやってきて、新製品展示会みたいなイベントをやってくれる。 そこに社員が行くと粗品がもらえて、まあ…

シン・洒落怖
2か月前
【恐い話】宙弧、あるいは狐松明

【恐い話】宙弧、あるいは狐松明

凡そ菌糸やリンによる発光、または天然石油からの発火、ボールライトニング現象で説明が付くとされる狐火という現象ですが、果たしてこれを目の当たりにしたことのある人はどのくらいおられますか。

山に連なる長蛇の青白い怪火。

種々の文献で斯様に表現されること数多き妖怪現象を、単に化学反応の結果と締め結ぶのはあまりにも情緒がありませんね。

現に私は、狐火を体験したことがございます。

あれはもう二十数年

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【怖い話】アイサツ

【怖い話】アイサツ

よく行くコンビニの店員に片足が不自由なおばちゃんがいて、気にかけてるというか、気になってしまっている。

偏見ではないんだけど、たとえば一つおかしなところを見つけると、他のところまで変な部分を見つけてしまうようなことってあるじゃん。

最初、俺は足が不自由な人なんだ、でそのおばちゃんを覚えてしまったんだけど、次第に足のことよりも独特な喋り方が気になってきた。

それは「いらっしゃあいませえ」のイン

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【怖い話】こっくりさんですらない

【怖い話】こっくりさんですらない

三十路も近付くと結婚するやつが増えてくるから、大体地元の同級生って疎遠になっていきますよね。

そういう時に催される同窓会ってのが、やっぱり昔話に花が咲いて、歳を取ったなあという寂寞とそんなこともあったなあっていう郷愁が入り混じった、すみれ色のような少し切ない気持ちが、なんかいいなあって。

高校の同窓会でさえそう思ったから、次にやる予定の中学の同窓会はもっと楽しいだろうって、だって、小学校のやつ

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【お詫び】該当作品の削除につきまして

日頃はシン・洒落怖をご拝読頂きまして、誠にありがとうございます。

noteとカクヨムに投稿していくうちに、少しずつではありますが、スキやコメント、フォロワー様も増えてまいりました。とても喜ばしいことでございます。

SNS全盛期とも言える現代社会における可処分時間の消費方法において、依存性中毒性すら持ちうるショート動画を筆頭にした受動的娯楽を差し置いて、オールドスクールかつ能動的な「文章を読む」

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【恐い話】角の花束

【恐い話】角の花束

とある会社帰りの平日、最寄り駅から家までの道で無性に煙草が吸いたくなり、行儀の悪いことですが人目につかない路地に入り込んで紫煙をくゆらせながら歩いてみることにしました。

このご時世ではなかなか見ないであろう、歩き煙草です。場所によっては過料も取られるそうですからとんと目にしなくなりました。

すると、曲がり角にまだ草花も新鮮で目新しい花束を見つけました。

そうか、どなたか亡くなられたような事故

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【怖い話】ばあちゃんのお経

【怖い話】ばあちゃんのお経

一年前くらいにじいちゃん死んだんだけどさ、ばあちゃんが結構塞ぎ込んじゃって。

毎日朝のお経を欠かさないんだけど、未だに肩震わしてるのよ。

良い関係の夫婦だったんだな、とか思って。

俺もばあちゃんが生きてる間に嫁見つけて、あわよくばひ孫の顔くらい見せてやりたいよなとか考えちゃうんだよね。

ある日の朝もお経唱えてるのが聞こえてきて、ばあちゃん朝飯食おうよって声かけようと仏間に行ったらさ、

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【怖い話】山観音

【怖い話】山観音

地元の友達Hくんから、昔不気味な事があったって聞かせてもらいました。

軽音サークルで同じバンド組んでたNってやつに聞いて欲しい話があるって持ちかけられて。

2年生の頃だったかな。モラトリアム真っ盛りだったから、そりゃあもう無敵な訳よ。

だから相談事なんて、金か単位の為のレポートか女の3択だよね。

だから、おん、どうしたって返事したら、
「困ってるわけではないんだけどね、ちょっと不思議な事が

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【恐い話】呪物

【恐い話】呪物

知り合いから聞いた話なんですがね

昔々、というほどでもない昔に巷で変な新興宗教が流行ってると教えてもらったんです

いわゆる淫祠邪教

まあ、そんなもの大概変じゃないか、と思われる方も多いと思いますが
そりゃあもう、輪をかけて変だったそうで

あ、私の滑舌が悪く聞き取りづらかったらすみません

なんせ歯が何本かないもので、へへ

なんでもそちらの信者の方たちは、「穢れ」を集めていたらしいんです

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【恐い話】夢に出るため

【恐い話】夢に出るため

故人が夢に出てきてくれた、という体験は皆さんにも経験があると思います。

そのように人の夢に出るためには、故人側は相応のお金ですとか、生前の徳に基づく非常に厳しい審査があるというスピリチュアルなお話を耳にしたことがあるでしょうか。

それは、故人が夢に出てくれるというのはとても大変なことなので、きちんと感謝をしましょう、或いはそんな故人に哀悼の意を手向ける良い機会ですよ、という説法のようなものなの

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【怖い話】八角堂

【怖い話】八角堂

地元に八角堂って呼ばれてる建物があったんですけど。

上から見るときちんと八角形の形をしていて、それで八角堂って呼ばれてたんだと思うんですけど、本当の名前は誰も知りませんでした。

Googleマップにも名称は載ってないし、なんなら用途も一切不明の、まるでトマソンのような建築物でした。

八角堂自体は簡素な作りで、何もない敷地にポツンと佇んでいるんです。

入口は正面に一つと、反対側に一つ。飾りや

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【怖い話】テレワークかと思った?

【怖い話】テレワークかと思った?

正確に言うと、おばけの怖い話じゃないのでもし見当違いだったらすみません。

大学の友達だったYちゃんが職場で体験した話です。

Yちゃんは大体週に2回程出社で残りはテレワークというリズムで働いているそうです。

一人暮らしの家から車で大体30分くらい通勤しないといけないのでテレワークという制度ができて本当に嬉しいと言っていました。

出社のときは混むのが嫌でいつも皆が出勤する1時間くらい前に駐車場

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【恐い話】水子供養

【恐い話】水子供養

カクヨムなどのWeb小説媒体で、ホラー作品を執筆している知人から、自身の経験を基にした短編を寄稿していただいた。

クリエイターが自身の作品を我が子のように可愛がる、というのは、こうして筆を執りはじめてから痛いほど分かるようになった。

手間暇かけて心血を注ぎ生み出した作品というのは、腹を痛めて産んだ子の如く、何物にも代え難い程に愛しいし、いいねやコメントで評価を受ければ、自分が褒められたというよ

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【恐い話】川の畔で

【恐い話】川の畔で

俺、床屋とか美容院とかまじで嫌いなのよね。
なんでかって言うと、唯一体験したことがある変な話に関わってくるんだけど、聞いてくれ。
たぶん小学生の高学年くらいだったと思う。

年末にばあちゃん家に遊びに行ってて、置いてある漫画も読み尽くして、1日1時間ルールのゲームもやっちゃって、あーやることないなーとうだうだしてた。

ばあちゃん家は田舎で、水が綺麗で有名な川の流れる城下町だったから、至る所に水路

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【恐い話】保食神

私達は、とある部屋に閉じ込められていました。
老若男女合わせて、30人くらいでしょうか。

天井も床も壁も、全て真っ白な部屋でした。

皆、拘束されている訳ではなかったけど、何故か誰も動こうとせず、体育座りで大人しくしていました。

大人しくしているとは言っても、生きてはいますからお腹は空きます。

すると不思議なことに、丁度お腹を空かせてきた辺りで突然眼の前にマルゲリータ•ピザが現れるのです。

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【ホラー考察】くねくねから考える洒落怖スレの伝承媒体としての在り方とシン•洒落怖のスタンス

【ホラー考察】くねくねから考える洒落怖スレの伝承媒体としての在り方とシン•洒落怖のスタンス

緒言タイトルが長くなってしまい、恐縮ではあるが

今回は洒落怖の代表作とも言える「くねくね」について触れていき、当時の洒落怖が如何にして今日までネットミームとして生き残り、奇々怪々とした雰囲気を醸成させていったのか、またそれらを敬愛し追求していく我々のスタンスをここに記したい。

くねくねとは初めに、根幹となるテーマ「くねくね」とは、創作であることを述べておく。

以下に根拠を示す。

「くねくね

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【怖い話】カレンダー

【怖い話】カレンダー

去年の11月くらいかな。

毎年その時期は、うちの会社に仕入先さんがやってきて、新製品展示会みたいなイベントをやってくれる。

そこに社員が行くと粗品がもらえて、まあ大体その企業さんのロゴが入ったボールペンとか蛍光ペンとか、卓上カレンダーとかだね。

俺的に結構卓上カレンダーって好きで、パソコンだと画面の右下クリックしないと立ち上がらないし、スマホはそもそもポケットから取り出して、アプリ立ち上げて

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