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「檻に詰め込まれ、多種多様なワクチンと抗生物質、殺虫剤で死にかけたまま食肉処理された豚肉」製造工場の肥溜めが豚インフルの発生源!?

▽私たちは何を食べているかよく知らない
国際機関WHO世界保健機関に世界の保健行政を主導する資格はない

メディアが多国籍アグリ企業に忖度して隠し続けているこの二つのことが、「マネーハンドラー ロックフェラーの完全支配 アグリスーティカル(食糧・医薬)編」(ウィリアム・イングドール著 為清勝彦訳 2010年徳間書店)からわかります。<知っておきたい! WHOがフィリピンなどで監督した「闇中絶」>に続いて、同書からまとめました。
 

豚インフルエンザの発生源は巨大養豚場の肥溜めか!?


 
2009年4月6日メキシコ・ベラクルズ州ペテロ町ラグロリアで呼吸器系の奇妙な病気(この段階では豚インフルエンザとされていない)が発生し、現地衛生当局は警告を発令。
症状としては熱、ひどい咳、大量の痰。当局によるとラグロリアの人口三千人の六割に何らかの影響。
奇妙なとは、インフルエンザは通常十月から二月の間に発生するため。
 

住民は気づき、主要メディアは報じなかった豚インフルの発生源


本書で引用されたバイオサーベイランス・メキシコにおける豚インフルエンザ - 出来事のタイムライン、2009 年 4 月 24 日より
<住民は、近くにある養豚場からの汚染が感染症の原因になったと思っている。グランハスキャロル社が経営するその養豚場が、空気と水を汚染し、それが病気を発生させた。住民の話では、同社は病気発生の責任を否定し、インフルエンザのせいにしている。しかし、自治体の衛生当局が行った仮の調査では、病気のベクター(媒介)は、豚の排泄物で繁殖するハエの一種であり、病気の発生は養豚場に関係していることを示唆している。>
 
<アメリカの「アグリビジネス」は、伝統的な農業を、利益最大化だけを追求するビジネスへと変質させるために、ロックフェラー基金によって一九五〇年代に資金援助され開始されたプロジェクト。遺伝子組み換え農作物にとどまらず、アメリカの養豚は、大量生産の「工業」に変貌した。全て人工授精で受胎させられ、生まれると定期的に抗生物質を注射される。ぎゅうぎゅう詰めの飼育小屋には病気が蔓延しているが、抗生物質は病気のためではなく、早く成長して太らせる目的だ。>
 

WHO、英米政府が創作した豚インフルパンデミック


 
<メキシコ・グランハスキャロル社(GCM)は、そのような豚用ファクトリー・ファーム強制収容施設であり、二〇〇八年には、およそ百万頭の豚を生産している。GCMは合弁企業で、世界最大の豚「製造」会社であるバージニア州のスミスフィールド・フーズ社が50%所有している。
以上のような事実を無視して、米国政府のCDCは、間髪を入れず、恐怖を煽るキャンペーンを始めた。アトランタのCDCは、その公式ホームページで、豚インフルエンザは、人から人に伝染すると報告されてるが、この伝染は限定的」と述べながら「CDCは、このインフルエンザA(H1N1)型ウイルスを人から人へ広がる可能性があると判断しました」と警告した。
二〇〇九年豚インフルエンザ・パンデミックは、こうして正式に始まった。それは、WHOとイギリス政府のゴードン・ブラウン(※英首相)の協力を得ながら、米国政府の衛生機関が創作したものであった。>
 
※ウィキペディア「ミスフィールド・フーズ」より引用
<スミスフィールド・フーズ(Smithfield Foods, Inc.)は、アメリカ合衆国バージニア州スミスフィールドに本社を置く豚肉生産、食肉処理企業である。現在は中国の万洲国際(WHグループ(英語版))の完全子会社。マクドナルドなどファストフードチェーンにも食材を供給している。
米国の巨大な豚肉生産者である同社は、2022年までに母豚の妊娠ストール廃止を約束するも、2022年時点で64%で妊娠ストールを使用している。>
と書かれています。
この中に、耳慣れない<妊娠ストール(英語gestation crate=直訳すると妊娠用木箱)>という言葉が出てきます。
ウィキメディアコモンズでgestation crateを画像検索すれば、身動きできない檻で出産を控える恐ろしく哀れな母豚の姿がいくつも出てきます。冒頭と下の画像がその一部です。
 

身動きが取れず精神に異常をきたす豚もいるという ウィキメディアコモンズより


本書に戻ります。
 
<ロンドンの「タイムズ」紙は、スミスフィールド・フーズ社の巨大豚肉製造工場のあるベラクルズ州ラグロリアに住む豚インフルエンザ被害者第一号の少年の母親にインタビューした。少年は軽症だったが、タイムズ紙はこのように書いた。「(被害者第一号の)この発覚によって、ラグロリアと周辺の養豚工場、そして肥溜め(ラグーン)は一躍、死の新型豚インフルエンザ・ウイルスの発生源を探求する世界レースの中心地となった」
スミスフィールド・フーズのラグロリア養豚工場の周りにある肥溜めには、毎年工場で生産される少なくとも九十五万頭の豚の糞尿が投げ捨てられる。
ラグロリアの住民は豚の排泄物の臭気が深刻な呼吸器感染症の原因になっていると苦情のデモも行っており、州議会もグランハスキャロルに廃棄物処理の実態について書類提出を要請したが、スミスフィールド・フーズはコメントを拒否。前述の通り自治体の衛生当局の調査では、病気の媒介は豚の排泄物で繁殖するハエの一種で、感染発生は養豚場と関係していることが明らかになっている。>
筆者はこう推察します。
豚インフルエンザの恐怖というストーリー全体が、世界最大の豚製造工場を経営するスミスフィールド・フーズ社の広報・情報操作専門家から発生したことを意味するように思える。>
 
「アメリカ産(メキシコ産でもアメリカ産と表示されるが)の豚肉は買わない」という人にも無縁ではないのです。
<この会社は、マクドナルドやサブウェイといったファストフードチェーンに納品しているが、一九九七年に米国で水質汚染防止法に違反して罰金を科せられている。おそらく遠く離れたメキシコの片田舎に引っ越して、水質汚染防止法の違反を指摘される心配もなく、割と緩めの規制の雰囲気を楽しんでいたのだろう。>
 

鳥インフルエンザも発生源はアジアの巨大な養鶏ファクトリー・ファーム


<二〇〇九年の豚インフルエンザ恐怖への不吉な前兆となった鳥インフルエンザの発生源を辿ると、世界中に鶏肉を出荷しているタイなどのアジアの巨大な養鶏ファクトリー・ファームに行き着いた。同じことの繰り返しである。こうした養鶏「工場」の衛生状態を真剣に調査することなく、ブッシュ政権とWHOは、小規模な家族経営の養鶏場の「自由に放し飼いしている鶏」を非難した。そして、最も衛生的で自然な状態で飼育していた養鶏農家は、経済的に壊滅的な打撃を受けた。アーカンソー州のタイソンフーズとタイのチャロン・ポカバングループは儲かり過ぎて笑いが止まらなかったと伝えられている。>
 

「糞便、抗生物質、有毒化学物質のごちゃまぜ廃棄物は放射性廃棄物に近い」


 
大規模ファクトリー・ファームは家畜への集中給餌方式を採用している。大量の家畜を高密度で育てるため、毒物や感染力の強い病原菌にとって理想的な培養環境となる。糞便が何も処理されずに自然の分解が進むと地下水や河川に浸み込む。ごちゃまぜ廃棄物についてジェフ・ティーチェは二〇〇六年12月14日のローリング・ストーン誌で「汚染物質の連鎖によって、有機的な肥やしというよりは、放射性廃棄物に近いものがある」と書いた。
スミスフィールド・フーズの飼育小屋はどんなものでしょうか?
ジェフ・ティーチェのレポートによれば強制収容所よりも劣悪かもしれません。
<通常は完全に成長した二百五十ポンドの雄豚四十頭が小さなアパート一室分の大きさの檻に収容されている。お互いに死ぬほど踏みつけ合う。日光も藁も新鮮な空気も土もない。(中略)母豚にうっかり踏み付けられた子豚、古い電池、殺虫剤のビン、抗生物質の注射器、死産の豚、ピットへの30センチほどの幅のパイプを通るものならば何でもごちゃ混ぜだ。>
<豚は感染しやすい状態になっている。詰め込まれた環境で、一頭の豚に細菌、寄生虫、カビが発生すれば即座に全部の豚に襲いかかるだろう。そのため、工場の豚は、極めて多種多様なワクチンと抗生物質を注入され、殺虫剤を噴霧されている。オキシテトラサイクリン、ドラクシン、セフチオフル、チアムリンなどの合成物質なくして病気に生き残ることはできない。ファクトリー・ファームの豚は、食肉処理されるまで死にかけた状態のままである。もう少しで食肉処理を迎える豚の病気が悪化した場合、従業員は必要な限りの薬を打ち込み自力で食肉処理場まで歩いて行かせることもある。自力で歩行可能であれば、法律上、殺して肉として売って良いからである。>
 

シン・説の独断と偏見


 
多種多様な抗生物質の使用は、多剤耐性のやっかいな薬剤耐性菌を生みだした院内感染の問題を想起させます。広範囲のウイルスや細菌を死滅させる抗生物質は使い勝手がいいですが、中にはうまくかいくぐって生き延びて耐性を獲得するウイルスや細菌があるからです。
ファクトリー・ファームの家畜たちの病気の原因は高密度の生活環境にあるのに、それこそが金儲けのカギであるから、ワクチンや抗生物質の種類は今後も増えることはあっても減ることは決してありません。
効率化、利益の最大化のカギは常にモラルハザードの源です。わたしたちは、最終的に殺生された鶏や豚や牛を頂いているわけですが、だからと言って、檻に閉じ込めてずっと死にかけたままの家畜を食することがいいことだとは思えません。
効率化を重視し処理せずに垂れ流した家畜の糞便の集積場が、WHOが隠しがちな病気の発生源となる可能性があり、そもそも薬を打ちまくられた食肉が人の身体に良いわけがありません。食肉用の家畜だって生きている間は衛生的で健康的な環境で育てられるべきです。狂牛病騒動の際に肉骨粉というおぞましいエサの存在がわかりましたが、草食動物に共食いさせるのにも似た尊大極まりない効率至上主義に激しい嫌悪感を覚えます。
多国籍企業、忖度政府、忖度国際機関、忖度大手メディアは、私たちの「いくら何でもこれはひどい」という一線すらやすやす踏み越えてきます。黙っていていいのでしょうか。

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