ゆく河の流れは絶えずして…
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
こんにちわん🐕
この出だしの文…覚えていますでしょうか?
高校古典で、誰しもが1度は読んだことがあると思います。
…
そう!
鴨長明の「方丈記」の冒頭の一節ですね。
「枕草子」、「徒然草」と並び、日本三大随筆のひとつです。
随筆とは、自分の考えや見聞きした事などをありのままに書いた文章の事です。
これは鴨長明が58歳のときに書いたもので
仏教の根本的な思想の1つである無常観を表した作品といわれています。
無常観とは、世の全てのものは常に移り変わり、いつまでも同じものは無いという思想です。
いや〜高校生のときは、こんな文章スルーしてましたが笑
今読むと…
美しい文章ですね。
この、わたしの文章理解の感覚も昔と変わっていることが分かります。無常ですね。
たしかに、高校生と現在のわたしを比べると、まず間違いなく勉強するようになりましたし、知識量もかなり増えました。そして、物事に対して幅広い考え方、捉え方もできるようになりました。そして、性格も変わったと思います。
みなさんも以前の自分とは違うはずです。
また、わたしたち人の細胞も毎日変わり、染色体のテロメア部分も毎日少しずつ短くなり、わたしたちの体も昨日の体ではありません。単純計算1ヶ月で人の全細胞の半分とされる約30兆個の細胞が入れ替わっている言われています。
世の中にある企業だって、新しく作られたり、倒産したりしています。
そう。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
のように、世の中も人も常に動き続け、常に変わっています。栄枯盛衰。諸行無常の響きあり。
同じものは有り得ません。
このことを知っておけば、より世の中や人についての認識が変わるのではないでしょうか。
もう一度、「方丈記」を読むことをオヌヌメします!
それではさよなわんわん🐕
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?