見出し画像

ハリ日記 8日目

 鍼灸師で、ハリ日記とあるのに、鍼灸の「し」の字も、「は」の字も出てこないまま8日目の日記を書いている。私は確かに忙しく働いているはずなのに、鍼灸の魅力などについては書いていないな。と過去の日記を見て思った。
 普段の治療で充足していると感じているからなのかな、分からない…。
そこで今日は私の鍼灸院、はり灸サロン月花での治療について、鍼灸について書いていこうと思う。

私は鍼灸の学校に行くまでまともに鍼灸を受けたことがなかった。鍼灸治療についての知識は世の中のじーさん、ばーさんが肩こり、腰痛で行くところだと思っていた。
まだ、美容鍼などというおしゃれな分野もなかった。と思う。(デパコスだけで綺麗になれると信じていた。)
マッサージに行ったりもしていたけれども全然良くならない。たまに接骨院に肩こりを改善したくて通っていたけど、結局これという解決策も伝えられずにダラダラと治療なのか分からない気持ちいいだけの施術を受けていた。
なんとなく、ここで1番凝っているお客さんですよ。と言われるとドヤ顔になったのを覚えている。誇れる事でもないし、今改めて自分を振り返ると治したかったの?と思う。

最初に鍼灸を学んでいて良かったと思ったのは突然原因不明の胃痛が学校で起こった時に、お昼休みに学校の事務室で漢方の胃薬をもらって飲む。全然効かない。そこを通りかかった先生が応急処置に鍼を背中に打ってくれた。(お腹を抱えた状態から動けなかったから)少しだけマシになった。午後の授業はなんとか受けられたのだけど、痛みはゼロにならない。放課後、夕方から予定していた学生臨床をキャンセルして内科に行こうとしたら、先生に、とりあえず針受けてきなさい。と言われた。
私は思わず、昼にも針をしてもらったけど、まだ痛いし、ベッドに仰向けになれない。と先生に訴える。
ベッドに座った状態で先生が学生に針を打つ場所を指示して打たれる。そうするとベッドで仰向けになれるようになった。帰りに私は狐に摘まれたような感覚になった。
さっきまで痛かった胃の痛みがないのである。確かにそこにあったのに不思議。
帰る頃にはすっかり痛みが消えていた。
あの時の驚き、薬を飲んでもよくならなかった痛みが消えた。
そこから鍼灸治療の魅力にハマり、今に至る。
鍼灸でよくなる事、不眠症、風邪、喉の痛み、胃痛、頭痛、生理痛、生理不順、更年期、脱毛症、顔面神経麻痺、肋間神経痛、帯状疱疹後の神経痛。
今は思いつかないけど、もっとたくさんあるようにも思える。

鍼灸で何が治せるのか、どんな事ができるかも分からずに「手に職をつけた方がいいかも」位にしか思っていなかったので、鍼灸治療が出来る事を後々知って驚いたし、ワクワクしたのだった。体質改善は漢方薬でしか出来ないと思っていたけれど、結局は鍼灸でも食事でも運動でもやるべき事は同じなのである。東洋医学がすごいかと言われると、確かにすごいと思う部分もあるし、東洋医学でなくても治せるかもしれないし、とも思う。

結局大切なのは
今ある自分の体の状態を知ること
どうなりたいかに気づくこと
どうなりたいに近づくための具体的なアクションを施術者、クライアント共に共有していること。

現在、私は鍼灸以外にもハーブや漢方、クレイ療法などの代替医療も学んでいる。それはどれも現在の現代医学では限界と言われていることや、まだ知らない部分なようにも思える。そんなことをこれからも学び、そして伝える側でいるのだと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?