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【言葉】その一言が凶器になることもある~Testosteroneさんの至言

少し前の映画になりますが「グレイテスト・ショーマン」という作品がありました。アメリカの興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル映画ですが、ストーリーもさることながら、踊りも音楽も素晴らしくいずれも心に響くエモーショナルなものばかりでした。その中でもサーカスのメンバーが自分たちの「魂の叫び」を熱唱する「This is me」はナンバーワンでしょう。そして、その名曲「This is me」の中に以下のようなフレーズがあります。

When the sharpest words wanna cut me down
鋭い言葉が私を切り裂こうとしても
I'm gonna send a flood, gonna drown them out
洪水を起こして、溺れさせてやる
I am brave, I am bruised
私は勇敢、(そして)傷みが分かる者
I am who I'm meant to be, this is me
これが私のあるべき姿、これが私

「【和訳】洋楽の歌詞を和訳する趣味ブログ」さんを参考にしました。

前置きが長くなりましたが、今回はまさに「the sharpest words(鋭い言葉)」について考えてみたいと思います。



誹謗中傷について

以下はTestosteroneさんのXからの引用になります。まずはご覧下さい。

これは声を大にして言いたいし、今度も言い続けたいんだけど、
誹謗中傷されて傷つく人がSNSに向いていないんじゃなくて、
相手の気持ちを考えずに誹謗中傷する人がSNSに向いていないんだよ!
悪いのはどう考えても誹謗中傷する側なのに
被害者のせいにするのはやめようよ。
「スルースキルが無い」「煽り耐性がない」とか意味わかんないでしょ。
そもそも誹謗中傷すんなよ。

傷つく覚悟がある人しかSNSできないとかおかしいでしょ。
礼儀を守れない人がSNSやめたらいい。皆さんもそう思いません?

TestostroneさんのX(2024/06/03)の投稿より

Testosteroneさんとは?

このTestosteroneさんはその名の通り、筋トレとモチベーションアップの言葉をXにアップしていらっしゃる方で、著書も多数あります。いつでも前向きなコメントを発信されていて、つい自分なんかは、ちょっと疲れたときやメンタルが下向きな時には、あまりにもポジティブすぎるメッセージが自分には強すぎるなーという時もあるのですが、ほぼ毎回陰と陽だったら「陽」な発信をされている方です。そんなTestosteroneさんがこうしたメッセージを出されていたので、ビックリしてしまいました。


鋭い言葉が実際に私を引き裂く・・・

冒頭に「This is me」の歌詞を紹介させて頂きましたが、まさに「鋭い言葉が私(の心)を引き裂く・・・」が事実として毎日のようにSNS界隈では行われているんですよね。これは本当に嘆かわしい。本来、SNSだけでなくどんなものであっても、ポジティブなものとして使われるべきものなのに、残念なことに世の中には悪意を持つ者がいて、SNSを有効なツールとして悪用しているというのが現実・・・。

有名人に素人が絡むという愚行

私がいつも感じているのが、Xであれインスタグラムであれ、SNSによってつながりが容易にもてるようになり、便利になった点もありますが、一方で問題点も多くなったように思います。例えば、かつては有名人へのコンタクトといえば、コンサートの出待ち、もしくはファンレターだったかもしれませんが、今ではスマホ一つでメッセージを送ることが出来る訳です。これは有名人にも利点があり、今まではマスメディアによる発信のみだったところに、一人一人が自分の言葉として発信できるようになったというのは進化ととる面もあることでしょう。

愉快犯・確信犯・模倣犯?

しかし、そうした双方向性が容易になったが故に、トラブルも多発、しかも加速度的に増しているように思います。中には迷惑系YouTuberと同じように、世の中を攪乱する目的で「敢えて」相手に悪意あるメッセージを送りつける、そして「炎上」するのを楽しみにする、というような展開も頻繁に起こるようになっているように思います。そしてそれを真似する輩も登場して・・・こんなのは本当に辛いですよね、まさに言葉によって傷つけられているわけです。

実名 vs 匿名という問題も

そして概ね有名人・著名人は実名で登場しているのに対し、私も含め、素人側は匿名が一般的。当然、悪意あるメッセージを送る人たちもまた実名ではなく、匿名で炎上を楽しんでいるわけです。もし、正々堂々と反論をしたいのであれば、互いに実名で勝負すればいいと思いますし、それができないのであれば、黙っておくのが一番だと思いますし、とにかくその相手に直接メッセージを送るってのはダメでしょう。送られた方は否が応でも目に付いてしまいますからね、そうしたら、カーッとなってさらにヒートアップして・・・その後の展開は火を見るよりも明らかですよね。

(若干陰謀論じみていますが・・・)組織的にも・・・!?

以下は少し(いやだいぶ?)陰謀論のようですが、徒党を組んである対象に対して、大量にネガティブメッセージを送りつける、なんてことも可能ではありますよね。そうすることで相手の戦意を削ぐとか、精神的恐喝とでもいうのでしょうか、文字通り相手を黙らせるということですよね。こんなこともできなくはないでしょうし、実際にありえる話ですよね。

今一度、SNSリテラシーアップを!

これは私自身にも戒めを込めて、ここで青臭いメッセージではありますが、書いてみたいと思います。スポーツの世界でもプレーで失敗した選手に向かって誹謗中傷が大量に寄せられ、精神的に参ってしまった・・・なんていうケースも散見されていますよね。我々一般人の間でもそうしたことに近いやりとりもあると思います。最悪の場合、命に関わることも出てきていることも事実です。やっぱりここはリテラシーの向上を地道に訴え、さらに取り組んでいく、実行していくしかないですよね(他に何か妙案があればぜひ教えて下さい!)。

当たり前の行動しか思いつきませんが・・・涙

何か発信をする際には、とくに「送信」ボタンを押す前にはひと呼吸入れる、もう一度読み直して見る、など、本当に簡単なことで良いので、ちょっとだけ冷静になってみる。また、「送信」ボタンを押した後に、再度、「本当に送信していいですね?」みたいな確認ができたらいいですよね。でも、もし自分がカーっとなっている時などは、怒りにまかせて、ダーっと文章を書いてそのままポチ、みたいな感じになってしまう恐れもありますから、本当に難しいですよね・・・。

本来は「相手の立場で考える」ことができればいいんですけどね

とはいえ、本当は「7つの習慣」にもあるように、「相手のことを考える」ことができれば、それで解決なんですよね。もしこのメッセージを送ったら、相手はどう思うだろう?以上、なんですよ、本当は。でも、私も含め、人間は弱いので、感情を抑えられない時があるのも、本音ですよね。そんなときにこうした便利なツールがあると、これが逆効果となり、ネガティブな意味での相乗効果を生んでしまうわけです。

こう考えると、本当に「言葉」というのは奥が深いですし、人々を感動させ、心を昂ぶらせる、ポジティブなものであり、一方で、人々を扇動し、悪意を募らせ、互いに争いの元となるネガティブなものにもなるということを改めて考えさせられました。特に冒頭でも紹介したように、いつも(ほぼ毎日のように)ポジティブメッセージを発信されているTestosteroneさんがこうした投稿をされていたので、なおのこと深く考える機会となりました。皆さんはどう思われますか?


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