【SLAM DUNK】「受けてやる」~エース沢北の場合

久しぶりにスラムダンクです。とうとう映画ランキングトップ10からは陥落(・・・というか、昨年12月公開ですからね、ここまでのロングラン大ヒット、スゴすぎますよね)してしましましたが、6月上旬には先日行われた山王工業の声優さんチームの座談会をあわせて上映するという、これまた楽しみな企画もあるようで、またまた時間を作って観に行っている気がします(笑)。さて今回は山王チームのエース、沢北くんについて書き連ねてみたいと思います。


原作と映画では多少キャラクターが違っていて、原作の方がちょっと幼い?というか、まだまだ気持ちにムラがあり(そこが面白いというか憎めないのですが・・・)途中交代を命じられたり・・・と、まだまだ発展途上(というか伸びしろか?)な描かれ方をしていました。

また、これは原作にしかないのですが、試合中リョータが沢北を混乱させるために、「花道、作戦1031だ」と言い、花道はすぐに「10(テン)3(サ)1(イ)」と気付くのですが、真面目な?沢北は一瞬動揺する・・・というシーン、何気ないのですが、リョータと花道の絆もうかがえるし、沢北くんのちょっと抜けた一面が描写されていて結構好きです(直後にリョータが悔しそうに「くそ、ピョン吉め!」と言うシーンも笑えます)。

一方、映画は堂々のエース。花道、流川のプレーで目が覚めて、「やられたら、やり返せばいいんですよ、3倍にしてね!」からのスーパープレーはやはり映像で見ると迫力満点で本当にカッコよかったですね!流川との果てしなき1on1対決も見逃せません。ちょっと(相当?)天狗だった(感のある)流川も、日本一のプレイヤーの前では歯が立たず、苦悩する。

とはいえ「1on1じゃオレには勝てねーよ」と言いつつ、流川に手を差し伸べる沢北、かっこいいじゃないですか!(もちろん流川は手を借りないんですけどね・・・当然か)ま、これは勝者ならではの余裕なんだと思いますけどね。「負ける」なんてことを想像すらしていないと思うので、彼(ら)は。

原作や映画で描かれた沢北像から推測するに、若干(相当?)天狗気味な面は否めない(原作では前の日に作戦会議のために用意された映像をちゃんと見ていなかったことを河田に叱られてました)ですが、とはいえ、バスケに対する情熱、そして勝ちへの執念は人一倍、いや、これこそ彼の真骨頂でしょう。

子どものころから、父テツ沢北との1on1で磨かれたバスケセンス、それから山王メンバーとの切磋琢磨の中でどんどんプレーを極め、アメリカ遠征でさらに高みを見つけ、そこで挑戦しよう決意する。あくまでももっと上手になりたいという、貪欲さ。そんな熱いハートと、まだまだ大人になり切れない子どもの部分とが合わさっているところに彼の魅力を感じました。

映画版では「高校バスケでやることはやりました。オレに経験を下さい。」と言って、神様にお祈りし、皮肉にも最大の経験をするわけですが、コレって絶対にこれからの沢北くん(だけでなく山王チームにもですが)にとって、屈辱的だし、暫く立ち直れないくらい辛い経験だったと思いますが、渡米前に経験できたことは、長い目で見たら「良い経験」だったのではないでしょうか。

挫折や失敗の経験がない人生なんて・・・とはイチロー選手も仰っていましたが、本当にその通り。人生どうしたってあちこちジグザグ、しかも凸凹道を進んでいかなければなりませんからね。それゆえに堂本監督の「はいあがろう、「負けたことがある」というのが、いつか財産になる」と最後に仰っていますが、その通りです。きっとこの経験を通じて、沢北くんも絶対に大きな成長を遂げたのではないかと思います。それゆえの映画版ラストの号泣に繋がるんでしょうね。


そしてここからは勝手な想像話。映画版ラストで渡米後にリョータと沢北くんが戦うシーンで終了するわけですが、気づくとリョータと沢北くんも似たような一面がある気がしました。二人とも中学時代、周囲に馴染めずイジメに遭っていたり・・・。ぜひ、二人にはアメリカで仲良くなって、互いに切磋琢磨する友人になってほしいな、とか勝手に思ってしまいました。

思いっきり「陽」な沢北くんと、どこか「陰」を持つリョータが互いに補い合ってアメリカで成長していく・・・なんていうストーリーを勝手に想像してしまいました。アメリカのストリートにあるバスケットコートで1on1をやっている二人とか想像するとカッコよくないですか?(井上先生にイラストでいいから、そうしたシーンを1枚描いていただきたいです。続編なんて高尚なこと頼みませんから、イラスト集の第3弾とかなら・・・頼みます!笑)


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