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【SPORTS】何が人を感動させるのか?~野球・バスケ・オリンピック

気づくと今月26日からパリ五輪が始まるんですね。東京五輪が1年延期された関係で、インターバルが3年という短さだったこともあり、本当にあっという間だったように感じます。今回はもちろん観客も満員で舞台は大盛り上がりになるはず。うーん、本当は東京の時にもそんな状況を楽しみたかったんですけどね、まあ、東京でなければあの状況で開幕できなかったでしょうから、そういう意味では仕方ないのかもしれませんけどね。ま、そんな話はさておき、今回はそうしたスポーツに関して「何が人を感動させるのか?」ということについてあれこれ書いてみたいと思います。


まるで高校球児のような初々しさ!日本ハムファイターズ

すみません、冒頭から判官贔屓です(笑)。今シーズンはなんと言ってもファイターズの奮闘ぶりから目が離せません。これまで2シーズンに渡って冬の時代を耐え抜き、ようやく新庄監督が育ててきた若手有望株が開花し始めた今シーズン。そして他球団からのトレード組やFAによる新加入陣も含めて活気が出てきた様子が感じられます。もちろん時々若さゆえの拙いプレーも見られますが、全体的には相当レベルアップしていますよね。そして一番見ていて微笑ましいのが、ベンチの一体感です。

これが常勝軍団だったら、勝ってもプロらしく振る舞うんでしょうが、ファイターズのメンバーはそこが違うんです。とにかく大盛り上がり。ヒットが出れば全員が歓声をあげ、得点が入ればベンチを飛び出して選手を迎える。そして勝った日にはまるで優勝したかのような喜びよう(笑)。今回はブルペンチームが肩を組んで全員で登場という仲の良さ。こうした良い意味でプロらしくない(?)初々しさがファンの共感を呼ぶのではないかと思うのです。なんだかファンも一緒に作り上げている感というのでしょうか?まだまだ未完成。発展途上だからこそファンも一緒にチームを「育てている」というのでしょうか?日替わりでヒーローが登場するところも楽しみですよね。ラストの一本締めもまた球場で応援していたファンには堪らないと思います(←相当羨ましい・笑)。

まさかのミラクル世界一!WBC優勝ストーリー

これは昨年の話になりますが、忘れられないのがWBCでしょう。これは何度思い出しても鳥肌モノの奇跡譚。もちろん日本代表ということは全球団からベストメンバーが集められ、さらにはそこに米国大リーグ組が参加するという、このうえない豪華さ。特に今回は栗山監督だけにダルビッシュ選手や大谷選手らも参加。ドキュメンタリー映画でも紹介されていましたが、徐々にチームが大谷選手を中心にまとまっていく様子は今でも記憶に残っています(そして影のまとめ役はダルビッシュ選手!)。

試合内容も結構ハラハラさせるものも多く、手に汗握るシーンばかりでした。中でも個人的には準決勝のメキシコ戦でしょう、ベストゲームは、と思っています。あの奇跡のサヨナラは球界史に残る名シーンなのではないでしょうか。そしてもちろんアメリカの球界史に残るといえば決勝の大谷投手とトラウト選手の対決でしょう。こんなドラマチックなシーンが現実になるとは!そりゃ、年末に5時間にも及ぶテレビ特番が組まれ、ドキュメンタリー映画が異例の大ヒットするわけですよね。

男子バスケ日本代表。48年ぶりの自力五輪出場を決めたW杯

そして男子バスケ日本代表です。昨年のワールドカップ沖縄大会の奇跡のストーリーは記憶に新しいのではないでしょうか。先月にはドキュメンタリー映画も公開され、こちらもまたWBC映画に負けずとも劣らない素晴らしい出来になっていました(強いて言えば、もう少し長くても良かったかな、と笑)。男子バスケットボールは日本人には相当高い壁であり、世界への挑戦は長いこと難しいとされてきました。途中、バスケ協会の内紛等もあり、相当なすったもんだを乗り越え、ようやく掴んだ自力五輪出場。特にフィンランド戦は20点近くもビハインドのところからの大逆転劇。さらに順位決定戦のベネズエラ戦もまた薄氷の勝利。とはいえ、いずれにも奇跡のような得点を連発するなど、これまた手に汗握る展開でした。

さらにはチームの結束の強さもまた、観ていて非常に好印象でした。コート内の5人だけでなく、ベンチで応援に回った代表メンバーたちもまた一体となって声援を送るシーンが幾度となく放送されていました。個人的にもベンチメンバーであることが多かったので、どうしてもこちらに肩入れをしてしまいます(笑)。本当はもちろん試合に出場してプレーしたいはずですが、そうした流行る気持ちを抑えて、今はコートの仲間を思いっきり応援する、そんな姿勢が伝わってきました。そして最後は一緒になって勝利を喜ぶ・・・観ていてこちらまで爽快な気持ちになりました。

まとめると・・・①サクセスストーリー、ミラクルストーリー

ということで、今回のテーマに戻ると「何が人を感動させるのか?」ということですが、一つ目にはサクセスストーリーであることが挙げられるでしょうね、当たり前ですが。これはハリウッド映画などのテンプレとしても有名なのですが、「弱小な主人公が、メンターと出会い、失敗を繰り返しながら、徐々にレベルアップし、最後は最強のライバル(敵)を倒す・・・」というもの。人間はこういうヒーロー物語が大好きなんだそうです。確かに!って気がしませんか?そういえば今回取り上げた3つのケース共に、この法則に当てはまる気がします(無理矢理か?)。

②チームの一体感、互いの仲の良さ、ベクトルが合っていること

その次はコレ。試合内容&勝敗のみならず、チームの雰囲気が非常に良好である点も大事な要素だと思います。特に現在のようなSNS全盛時代には、テレビ等で放映される試合シーンのみならず、バックルームなども映像として残されていたり、選手たち自身がSNSで発信できたり、試合を見に来た観客たちが、現地から発信を行うなど、表の情報だけでなく、裏の情報までもがあっという間に流れる時代。選手のオフシーンなども素人さんがアップしてしまうなど(まあ、これは良い面と悪い面があるとは思いますが・・・)、これまで以上に身近に感じる点ではありますよね。ですので、チームの空気感などもまた伝わりやすいのだと思います。こういうのは伝播しますからね、必ず。なんだか今風に言うと「推し活」みたいな感じでしょうかね?

③ファンや観客が参加できる(したくなる)!

そして3つ目がコレです。試合内容・勝敗&チーム(選手、スタッフたち)の雰囲気だけでなく、そうした空気の中に我々観客やファンもまた「参加したくなる」ということが大事なんだと思います。なんだか応援したくなる、観ていて微笑ましい・・・などなど、自分も仲間に加わりたい!そんな空気を作ることが出来れば、共に感動を分かち合うことができるんだと思います、勝っても負けても(もちろん勝って欲しいんですけどね)。


ということで、今回は壮大なテーマを掲げてみた割に、結構結論は単純なものになってしまいました(涙)。とはいえスポーツの面白さは筋書きがないところですよね、本当にどうなるかは始まってみないと分からない。だからこそ、ファンや観客はハラハラドキドキしながら、選手たちに声援を送り、手に汗を握りながら試合の行く末を見守るわけです。この心の動きが「感動」を呼ぶんでしょうね。また、選手たちやスタッフ陣それぞれに「秘話」があり、そうしたこともまた心を動かすのでしょう。この夏もまた眠れない日々になりそうです(笑)。←昨日、睡眠が大事だと言っておきながら、舌の根も乾かぬうちに前言を翻すという・・・笑。

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