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【本紹介】社会の変え方 泉房穂

『弟に半分返してあげて』

4歳年下の障害児の弟を持つ房穂少年は勉強が出来る優等生だったが,1度だけ実母にそう言われたことがあると言う。

父が漁師、母がその手伝いで両親共に学歴は低かった。苦しい境遇を見かねた地元の本屋の主人が店内の片隅に机と椅子を用意してくれ、房穂少年は勉強をしたという。

日常生活に補助が必要、そんな理由だけで弟の近所の公立小学校への入学を断られ、バスを乗り継いで通わなくてはならない遠方の養護学校への入学を勧められた。

そんな"冷たい社会への復讐"を誓った泉房穂はその後東大に入学卒業し,国会議員石井紘基氏(後に暗殺)の秘書、NHK、テレビ局、弁護士等を経て明石市長になる。

圧巻の半生。
面白すぎて一気に読めます

5つの無料化などわかりやすい政策ばかりが注目されがちだが、

・離婚前後の子供養育支援
・児童扶養手当の毎月支給

等,当事者をよく考えた方法を実施されている。

表面ばかりのテレビ報道しか見ない人は、よくよく本書をしっかり読むべきだ。タウンミーティングを重ねて、いかに練られた政策が実行されてきたか。

"早期、総合、継続支援"の3つのスローガン。


それが無ければ、人は移住を決意したりしない.

『株や為替と違い,子どもに金使ってもすぐに変わる訳ない』と言ってた多くの人が、泉市長の政策の結果をみての、数年後の見事な手のひら返し。

人なんて、そんなもん。

殺害予告、自宅への脅迫、嫌がらせ。常人の神経ならば、とても耐え切れない。泉市長の言葉通り、今日本の他の自治体や国が、明石市の後を追おうとしている。


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