ビタミンをサプリで摂るのは全く悪くない
ビタミンは、補酵素(英語で Coenzyme=コエンザイム)と呼ばれます。ペアの決まった酵素と基質をくっつける「のり」の役割を果たします。この酵素と基質の親和性(くっつきやすさ)には個体差(パズルのピースのようなもの)があり、人によってビタミンの必要量が異なるのはこの個体差のためと言われます。酵素と基質は、熱運動によって常にゆらぎが発生しているため、結合が成功する確率は人によって全く異なるのです。ビタミンの量が多ければ多いほどこの結合の成功確率(確率的親和力)が高まるために、それならばビタミンを多く摂取しようというメガビタミンという考え方が生まれました。(ちなみに水溶性ビタミンの必要量の個体差は100倍、脂溶性ビタミンの必要量の個体差は10倍と言われています)
メガビタミンの考え方を提唱したのは、ノーベル化学賞を受賞したライナス・ホーリング博士と言われています。「ビタミン分子を大量に与えることで、ある種の病気が治るばかりでなく、病気の予防をできる」と述べています。体内でのフィードバックは、すぐに行われてこそ意味があり、代謝はぐずぐずしていると役に立たないため、速やかに体内にビタミンを取り込む必要があります。栄養分を抽出したものであるサプリメントは、その用途にもってこいと言えます。
・以前に、一日に必要とされるビタミン・ミナラルの量を紹介しましたが、これらはとても3度の食事だけで摂れるものではありません。例えば一日に必要なビタミンをほうれん草だけで摂ろうとしたらば、バケツ4杯分が必要だ、なんてこともあります。巷に言われる「バランスの良い食事」を摂るのが目的ではなく、カラダが必要とする「タンパク質+ビタミン・ミネラル」をいかに摂り入れるか、に考えをシフトしていきましょう。ビタミン・ミネラルは、代謝のために利用するもの、なくてはならないものです。そのために、うまくサプリメントを活用していきたいものです。サプリは全く悪くありません。むしろ人工的な薬の方がよほとカラダに害があり、薬には代謝阻害作用があります。
・気をつけて頂きたいのは、ついコンビニで菓子パン・甘いもの・冷凍食品・スポーツ飲料を買ってしまう人です。これらの商品には、ミネラルの吸収を阻害するリン酸塩が含まれています。糖質が「栄養ドロボー」と呼ばれることもあるのは、体内では糖質を代謝するために必要な、主酵素+補酵素となるタンパク質、ビタミン、ミネラルを消費するためです。せっかくビタミン・ミネラルを摂っても、体内に吸収されなくては意味がありませんので、気をつけましょう。
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